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経済が成長し豊かになったけど…実はいろいろひずみはあった!?昭和はそんなに良かったのかな…!?

 少子化がなぜ進むのか、東京都では、補助金いろいろ出したり手を尽くしてるのに…という話題がニュースをにぎわせています(https://www.kodomoseisaku.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/syoushikataisaku/introduction)。

 ついつい自分の身近な人々のことを思い浮かべてしまうのですが、私の両親は高度経済成長期を生きた世代(80代に迫っている)でした。親族の付き合いも盛んでしたし、父の学生時代からの友人との交流も続いていて、父の同級生の家に遊びにいったことなどもありました。

 未婚の人は、まわりにほとんどいなさそうでした。本人たちも、兄弟が多い環境で育ち、その後も、終身雇用を前提とした仕事に就き、母親が子育て、家事をすべて担い、2人以上の子どもを育てている人も多いようです。持ち家を重視する土地柄か、家も、広い一戸建てに住んでいる人が多かったです(我が家は団地だったので当時から違っていました…子供の頃の「家」の差って…重たいですよね…)。

 自分が小学生の頃(昭和後期)、授業参観などがあって、お母さんたちが学校に登場したとき、ほとんどのお母さんは、分かりやすく、良い意味で「おばちゃん」っぽい人が多かったと思います。今にして思えばあの頃「おばちゃん」に見えた同級生のお母さんたちより、今の自分の方がずっとずっと、年をとっています。当時のあの教室の世界は、昭和後期の田舎だったので、美魔女になろうと思うような欲望を持っている女性は存在せず、恐らくは、お見合いや誰かの紹介、職場での出会い(女性はすぐに辞める前提の仕事)などを通じて、若いうちに結婚をすることを決め、子供も2人以上育てるのが当たり前で、誰もが、母親になり、おばちゃんらしく、のびのびと、ワイドショーなど見ながら生きて行けたのだと思います。


 親との問題に悩まされて、今になって第一人者のカウンセラーの書いた本を読んだりしてみれば、まさに私が子供の頃に授業参観に出ていた人々は、身近な父母などの家族が、戦争を経験していたことから、その後、さまざまなところに悪影響を与えているスパルタ教育、水を飲ませないことに象徴される、非科学的体育会系運動部の暴力的な指導、奥様や子供たちへのモラハラや家庭内暴力、セクハラ、パワハラなどの被害者、加害者でもあったのだと知ったときは、驚きました。私の祖父は、晩年アルコール中毒に陥ったそうなのですが、戦地で覚えてしまったアルコール過剰摂取がその後の人生に悪影響を与えた可能性が高いということも最近になって、初めて気づいたことです。

 また、私の母は、幼少期はガチのスパルタ教育を受けて育ったそうです。祖父は大変に厳しい人であったらしく、家では、雑談をしてはいけないと言われていたそうなのです。雑談がだめであるからして、冗談などもちろん言ってはいけない、笑ってはいけない24時、という家庭で幼少期に育ったそうなのですが、80代が近づいた今になって、「あれは今の時代でいうと、家庭内暴力だった」と、ボソボソと急に語るようになりました。お笑い界の巨匠、今やテレビに出ると腫れ物に触るような扱いをされてしまっている、上沼恵美子氏をリスペクトし、ビートたけしを信奉し、お笑い番組を愛好していたのは、そんな「笑ってはいけなかった幼少期」が影響していたのかも、今になって思ったりします。

 私の知る限り、母は、私が子供の頃は、冗談か、誰かの容貌へのディスりばかりしか話していなかったのですが、それは、あまりにも抑圧された子供時代の反動だったのかもしれないし、家で笑うことすら許されない子供時代によって、どうかしてしまった可能性も高い、と最近になって思うようになりました。どうかしてしまった母に育てられた自分も、こんなnoteをしたためている時点で、どうかしている自覚はあるのですが。。

 そんなわけで、私の両親世代、親族の世代は、家族へのDVが当たり前に身近にあったりする、様々な問題を抱えていた世代であったようなのですが、好景気に沸き立つ日本で、好景気の恩恵を一切受けずに団地の一室で少年ジャンプの漫画ばかり読んでいた自分は、そんなことは、一切、知りませんでした。

 現在80代に迫る両親たちは、貧しかった子供時代を経て、がむしゃらに働く中で、徐々に日本の国際競争力も上がり、給与水準も上がり、生活水準が上がっていくことを純粋に喜べた世代だったのではないか、と思います。しかし戦争を経験した人々が国の枠組みを作ったゆえか、水面下ではかなり問題のある仕組みとなってしまい、その悪影響が実は今の時代にも連綿と続いているのではないか、と思ったりするのでした。

 


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