『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』
やふぅー٩( 'ω' )و
今回は、読んだ本の感想を書きます。
二宮敦人著 『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』 (新潮社、2016)
ざっくり内容
本書内では、難関校として、東大の理科三類と比較されている藝大。
天才たちの集まる学校とも言えるし、個性豊かな人たちの集まりとも言えそうだ。
両方か?
本書を読むと、実に様々なタイプの人がいる。
やはり、楽器は幼少期からなのか…など、凡人の私は読みながら考えていた。
また同時に、「普通」であることもだ。
秀才で、芸術にも特化しているなら、個性的な方々なのだろうと想像する。
実際、本書内では面白エピソードのように紹介され、書かれている。
「普通」とは、TPOをわきまえたりだとか、良識ある人を意味するのかもしれない。
しかし一方、ひどい言い方をしてしまえば、「普通」だと言われるタイプの人は、時間の経過と共に、記憶から薄れる人なのかもしれない。
どこか型破りで、周りを驚かせるような人が、芸術界には多いのだろうか。
それでも、それを生業とすることは至難の業だと書かれている。
世界的に有名な画家も、生前はまったく売れなかったという話がある。
芸術とは一体なんなんだーーーーーーーーーー?!?!
すべてのエピソードが面白い。
天才過ぎて、わけがわからない。
その中でも、特に面白いと思った箇所。
もちろん、文字通りなわけではない。
しかし、大学で毎年のように、行方がわからなくなる人はいるのだろうか。
もはや恐怖領域。
就職するより、進学する人、芸術にずっと関わっていたい人が多いことや、1度就職をしてから学生生活を送る人も珍しくないとか。
人生で2回、大学に通うことになった私はドキリとした。
(藝大生のような天才ではないけど)
芸術から離れたくないから、留学をしたり、進学をすることを望む人が多いのだと。
これに、めちゃくちゃ同感する。
苦しいことも多いのだろうけど(苦しいことばかりの場合もあり)、
明確な答えがないからだろうか。
追求し続ける。
楽器に長けている人の見えない苦労(衣装代)や、絵画科の学生の苦労。
本書によれば、芸術は教えるものじゃないという。
ふんわりと、理解はしますよ…。
うん、そうですよね。
学生がすでに個展を開いたり、コンサートを開催することもあるのに、教授は一体どうなってんの?とも思ったり。
本書内では、教授のすごさが数行で書かれているが、その凄さには圧巻だ。
意味がわからん領域。
願わくは、話を聞いてみたい。
藝大教授の、ものすごい話は以下のように紹介されている。
ノミを作成するために、背の側を砥石で平らにする作業。
教授が凄過ぎて、何を参考にすれば良いのかと、考えたような話が紹介されている。
ノミを作ると言われるだけでもすごいのに、なんだって?って話だ。
こんな感じで、「?!」と思うような天才たちのエピソードが紹介されているのが、本書である。
面白過ぎるし、すご過ぎるよ藝大。
感想
元々私は、山口つばささんの漫画、『ブルーピリオド』が好きだ。
本書を見かけた時に、「藝大!!」ってことで即購入した本。
(それなのに、読み終わるまでめちゃくちゃ時間がかかった)
天才たちのカオスな日常。
読み終えてから、また最初から読み返したくなる本。
結論まで読んで全体把握した後に、色んな人のエピソードを知った方が面白いからだ。
入学出来るなら、藝大に行きたいとさえ思ってしまう。
本書を読んでいると励まされるし、ワクワクさせられる。
芸術が表現方法であるなら、私も何か出来るのではないだろうか。
表現方法は、1つじゃないから良い。
カチッとハマれば、「普通じゃない」ことが「天才」や、「カオス」ともなり得る。
人に言われることに、毎度毎度反応するよりは、「楽しい変わり者」になりたい。
もちろん、苦しいんだろうけど。
例えば100年後、「変わり者」が世界を良い方向へと導くパイオニアになっているかもしれない。
そういう意味でも、枠組みにはまりきった人生は、私には煩わしいものかもしれない(そもそもはまれてない)。
良い気づきにもなるし、励ましにもなるし、やっぱすげー!!ともなる。
藝大生から知る、楽しい生き方。
面白い本。
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