女子大生の生きるリアル

zoomの授業の音声だけをききながら、他の講義のレポートを進めるためにパソコンの画面上にはWordを開く、だけどその頭の中には大学とは全く関係ないことがあれこれちらついてキーボードに置いた手は動かない。
「一体なにしてるの、授業中でしょ」って問い詰められても「いや、私ほんと何してるんでしょうね」としか答えられない。

インスタのストーリーを見れば高校時代の女友達はホストにはまってるし、学部の友達は国際協力のボランティア活動に励んじゃってて、テニサーの男友達がカラオケで飲み歌を歌ってパキッた一部始終が収められてる。さほど親しくない友だちの『親しい友だち』の激病み長文ストーリーは読んでも何の感情も湧かなくて、私って薄情だなあって一瞬思うんだけど、そのまま画面を機械的にタップ。

ここ最近周りの知り合いが急にみんな精神科に行き始めたの。その結果をツイートしたりストーリーに上げたりして、その人たちに対してどうこう思うっていうよりかは、自分がもし精神科に行ったらなんて診断されるんだろう?って考えちゃう。
浴室でシャンプーを洗い流しながらとめどなく涙が流れるのは、つり革につかまって電車に揺られているとき窓に反射する自分を見つめてわっと涙が溢れてくるのは、誰にでもある事だと思っているし、自分病んでるなあって思ってるうちは自分はまだ元気、っていう謎の呪いの言葉が私の頭の中に響いてくる。そんな呪いをかけたのはだれ?
みんな名前が欲しいのかなと思う、自分が一体なんなのかって。私もいっそ自分の心と体に起こること全部に名前がついたらラクになるのかなとも考えるけど、私の足は精神科に向かわない。認めたらほんとに動けなくなってしまいそうで。

長期休暇になると周りの友だちがみんな二重整形し始めて、埋没ぱっちりかわいいお目目の自撮り写真がたくさん流れてきたの。
私も一重だけどそろそろ人権なくなるからみんな整形するのかな?私もいい加減埋没した方がいい?湘南いく?水の森にしとく?とか思うけど、二重にしたら人生上手くいくほどそんなに人生イージーじゃなくない?二重になったらほんとにもっと鏡見るの楽しくなる??ねえ誰か教えてー!って心の中の私が地団駄踏んじゃう。
高校生はアイプチ、女子大生は埋没。多分これが令和なんだなって、ちょっと戸惑いながらいいねボタン押すしかできない平成生まれ。

私はnoteに書くのを躊躇うくらいえぐいことを過去にした自覚がある。私のことをよく分かったように話してくれてる人にいつも「私はあなたが言うような真面目な人間じゃないよ、そんなに強くないよ」って心の中で涙目で睨みつけてる。
寂しくなると倫理観バグって、誰でもいいからしがみついて腕の中で枯れるまで涙を流したいって思うんだけど、自分の女々しさとか甘えた考えに嫌気がさしちゃう。
強くならなきゃ、だけどか弱い女の子の方が男の子は好きなんだって。私は弱い女の子な好きな男の子じゃなくて強い女の子が好きな男の子が好き。
変な強がりばっかり身につけて、どんどん生きづらくなっていく。

「ちゃんとしてるね」って言葉は、「お前はそういう役回りなんだからちゃんとしろよ」って意味にしかきこえなくて、褒め言葉すら素直に受け取れないほんとに可愛くない女!やってらんない!
可愛くて素直な私の友達みたいに、私はなれない。なんで色々考えちゃうんだろう、なんで八方美人ができないんだろう。
だけど、求められるがままに生きるのがほんとに豊かなのかな。富も栄誉も得たとして、そこに私は幸せを見いだせるのかな。

学業に励んでバイトして、サークルとか入ってみたり、当たり前のように就活してみたり。そんなのただの女子大生ごっこに過ぎなくて。
女子大生の生きるリアルは、きっと刺々しくて痛々しくて、歪な劣等感とでっち上げの自己肯定感の塊。
それを隠すために高いファンデーションを肌にはたいてキラキラのアイシャドウを瞼にのせるの。

こんな女子大生の実情を書いたってなにかが解決するわけじゃないけど、どうしても書かずにいられない。そうやって、ゼミのレポートよりもnoteの記事をはやく書き上げてしまう私のお話でした。


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,791件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?