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「タイミング」

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マガジンの説明 : 露出~複数~…etc…と染まっていく“彼女”と“彼”が主人公のちょっとHな長編恋愛小説のつもりです。 大人な皆さんに是非読んで貰いたいなぁ
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記事一覧

【42. 相対“性”理論② ~理性と本能、そして野性~】

そんな彼[【41.相対“性”理論①】を参照]は…
────
「はい…ど~ぞ」
“レディファースト”みたいに丁寧な促し方をして、運転席と助手席を隔てる宝箱の蓋を開けた。
─ぅん…─
小さく頷いただけの彼女は、先ず手始めに微かな羞恥心を紛らそうと、数ある常備品の中から“いつもの”を取り出し、自らの視界を奪う。
続いて…
おかっぱ頭のシリコン人形[※1]のひんやりとした肌触りを手探りで探し当てると、徐に

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【41. 相対“性”理論① ~彼と彼女とSとM~】

─NTR[※1]を受け入れた彼女って…
よっぽどのMなんだろうなぁ…─
と、殆んどの人が感じていることだろう。
けど、可能なら…
その判断を下すのは、もう暫く後にしてみてはいかがだろうか…?

まず、当事者達はどう感じているか…。
確かに…
プレイの最中、彼女の中で仁王立ちしたβが放つ
「彼女さんって…Mっ気半端無いっすよね!」
的な意味合いの感嘆句は、彼も彼女もうんざりするほど聞きそびれたことが

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【40.はじまりのはじまり】

〈この章の前書き〉
書きたいこと、詰め込みたいことが一杯ありすぎて、切ったり貼ったり並べ替えたり、でもやっぱボツにしたり、けど復活させてみたり…
なんだかんだで、このエピソードはもう2~3話続きます。
正直、タイミングを終わらせたくない気持ちがあるのも否めません。
そんなわけで、暫く振り、もしかしたら半年振り?のUPとなります。
大変お待たせしましてごめんなさい
m(_ _)m
38からの続き物な

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【なかがき2】

今さらですが…
「彼」と「カレ」と使い分けについて。
ねおの心中、キャラクター設定上では、彼とカレのフルネームをローマ字表記した場合、3文字しか違わないくらい似てる名前なのであります。
で、どうしようか考えた末、
─じゃ漢字とカタカナにしよう!─
ってなって
それを踏まえての「彼女」。

同様に、2人と二人とかの表記も
2人…彼と彼女
二人…彼か、彼女ともう一人
3人…彼と彼女ともう一人
と区別し

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【38. お薬】

女性は往々にして
“甘いものは別腹”
なんて言葉を口にする。
では、男性の場合は…?
─“甘いもの”の代わりになるのって言ったら…
“SEX”なんじゃないの?─
そう感じることがある。
とは言え、甘いものもSEXも、人間の三大欲求のひとつ。
ならば、全ての人がそうとは断言ないまでも、男女の区別なく、大抵の人が
─そのどっちもが…好き…─
な筈…。
あなたはどう?
この2人だけが特別…だと思う人?

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【37. シルエット】

だから、理由は訊かなかった。
決して訊こうとはしなかった。
─戻って来てくれた…─
それだけで嬉しかった。
でも………
仙台に戻って来てからの彼は、別人のように思えてならなかった…。

今まで見掛けたこともないくらい疲れ切った顔付き。
ぼんやりと片肘で頭を支えながらTVを見ていたかと思えば、
─部屋の壁が透けて見えてんの…?─
とばかりに何処か遠くを見詰め、物思いに耽[ふけ]る。
まるで…
先生の

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【36. コントラスト】

…ペタッ…ペタッ…ペタッ…ピタッ…
とダルそうな彼の足取りが止む。
…ザクッ…カチッ…ガチャッ…
「え…?」
勢い良く…けれど、ほんの少しだけ開けたところで、今朝点けた記憶のない灯りが洩れ出し、彼は直ぐ様、
…カチャ…
そっとドアを閉めた…。
─俺…やらかした?─
気を抜くと、たまに間違えそうになるそのドアには、不親切にも端[はな]から部屋番号の表示がない…。
…ハッ…
として、首を時計回りに捻っ

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【35. 擦れ違い】

「お疲れ~。何ぃ?話しって」
迎えの車に乗り込んだ彼女にそう問い掛けたのはカレ。
「…ごめん…後で話す……」
「…なんか引っ掛かる言い方だなぁ…
ま、いいや…じゃ後で聞くから…
とりあえず動くよ?」
「うん…」
…はぁ~…
「どうした?疲れてんの?溜め息なんか吐いて…」
「ん…?あ…深呼吸しただけ…」
なんて彼女は惚[とぼ]けてみせた。

本当なら…
カレとの関係は、ずっと前に終わっていた。
ずっ

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【34. 前触れ】

その夜…
ベッドで2人は愛を確かめ合った後…。
「いいのに…寒いから…」
「あ、うん、大丈夫。」
ドア越しにKiss。
「じゃ…行ってくるね?」
「うん…行ってらっしゃい」
いつものように、小さくなってゆく彼の車を彼女は階段の下で見送った。

…は~…
独り、長距離を運転する彼が深い溜め息を吐く。
─これで何度目になんだろ…─
…はぁ…
と、もう一度…。
「幸せが逃げるから、溜め息吐かないのねっ?

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【33. 思惑】

彼は今夜遅くに埼玉へ発つ予定。
職場まで送ってきてくれたその寂しそうな笑顔に、何だか後ろ髪を引かれる想い…。
それを、
─ありがと💗─
のKissで何とか振り切って、彼女は“従業員通用口”と書かれたドアを潜[くぐ]った。

「おっはよぉ」
「あ、おはよ~」
彼女から少し遅れて更衣室へ入ってきた同僚と挨拶を交わす。
ロッカーの前に並んで早々、
「どうしたの?腰…?
あ~!昨日彼氏と頑張り過ぎたんで

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【32. +-】

「まだ…カレと逢ってんの……?」

何故彼は、真相を知っているかのように核心を突いてくるのか…。
彼は鋭い勘を更に研ぎ澄ませ、“鎌を掛けて”言っているだけなのか…。
それにしては、いつも単なる偶然とは言い難いタイミング…。
例えば…
2人が愛し合った翌朝に目が覚めると、彼のTシャツの裾…お臍廻りの部分、それか彼の毛先に白い粉状の
…カピカピ…
がこびり付いている…
みたいに
─私のどっかに…夕べカ

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【31. 再燃】

…チリン…チリン…チリン…
と鈴が鳴る。
軽快な足音のようにも聴こえるその小さな音色は、
…チリン……チッ…リン…
ちょうど棚をひとつ挟んだ向こう側で急に途絶えた。
心配になって
…スッ…
と背伸びをしてみるが、低い身長のせいか頭すら見えない。
とりあえず棚の端のほうへ廻り込み、そこからそっと覗いてみた。
─あれ?消えた…?─
一瞬そう思えるくらい、彼女は通路の真ん中辺りで床に片手を突いて小さく蹲

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【30. Lies and Truth】

────────
彼の指先が、耳朶[みみたぶ]を撫揃[なぞ]りながら彼女の肩まで伸びる髪を梳[す]いた。
すると、それまでずっと固く閉ざされていた彼女の唇が、微かな、どこかぎこちない吐息と共に解放される。
一気に絡み合う2人の舌先。
互いの唾液が、重なる唇に潤いを与えてゆく。
彼の腕に身を任せ、彼女はベッドへと横たわった。
着衣の上から身体中に触れる彼。
「怖い…?」
「ううん…怖くない…」
時折

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【29. 幻影と現[うつつ]と疑惑】

部屋に遺された書き置きと、今朝方になって漸く復活した彼女の携帯の呼出し音から察するに…
─とりあえず…無事─
なのは間違いない。
でも、彼女は電話に出ない。
─昨日、
「先に部屋に戻ってて…」
なんて言ったのがやっぱマズかった…?─
他に思い当たる節は…無い…。

彼は、急遽この一週間の仕事の予定を変更し、靄々[もやもや]した気持ちが晴れることを願いながら新幹線に乗り込み、今やっと彼女の部屋に着い

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