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【豊島晋作】日本半導体産業、復活のシナリオとは!?③

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湯之上(微細加工研究所):
私は国会で言ったんです。日本は半導体をつくるのでは勝てない。半導体をつくる材料と、製造装置を強化すべきだと。

半導体って、シリコンウエハーというお煎餅のような形のものに、千個くらいのチップをつける。
チップ部分は、膜をつける→切りだす→ 洗う→ 検査する、をグルグルと何度も繰り返して、構造を上に積んでいきます。その過程でさまざまな製造装置と材料が必要です。

製造装置は大体10種類くらいあるのですが、

この表の10項目が主な製造装置

黄色がヨーロッパ、青が日本、緑がアメリカのシェアです。

上から2番目のコーダデベロッパは、東京エレクトロンが90%超えのシェアを占めています。熱処理装置も90%超え。洗浄装置は2種類あるのですが、それぞれ63%と86%。測長SEMは検査装置のことですが、これも80%。

だから10種類あるうちの約半分は、日本が独占的な地位を築いているんです。
材料はもっと強くて、なんと7割近くが日本製

だから国によって役割分担が明確になっているとも言えますね。日本は材料と製造装置、韓国はメモリ、台湾はロジック半導体、それらを大量に輸入してiPhoneなどの完成品にするのが中国と。

で、僕は国会で、日本はデバイスを作るのが下手だから、製造装置と材料を強化すればいいと言ったんです。

豊島(テレ東):でも今度、TSMCの工場が熊本県に来ますよね。つまり製造が日本でされる。これはどう見るべきですか?

④へつづく


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