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ステイホームが浮き彫りにした「孤独」

孤独は集団の中にある。 日記にそう綴ったのは、確か高校生の時だった。 休日に1人ぼっちで図書館やカフェにいる女子高生は寂しそうに見えるかもしれないが、私の場合は全く寂しくなかった。 学校という複雑な世界から飛び出して、1人で過ごす時間は、とても心安らかで孤独を感じるヒマもない。控えめに言って幸せである。 本当の孤独は、例えば「〇〇会」と名の付くような空間で発生する。 周りにはたくさんの友達がいて、別に極端なイジメにあっているわけでも、話しかけたのを無視されたわけでも

    • 5年遅れて成長する

       最近になって、やっと経済やお金のことに興味を持ててきた。考え方も現実的になって、「いつか何かで成功する!」みたいな考えもなくなってきた。そんな私は今年33歳。  20代前半まではボーっとしていて、20代後半は「シナリオを書く」ことに夢中だった。夢中と言うよりは、やり始めてしまったからやるしかなかった。  31歳で再び会社員に戻って2年弱が過ぎた。英会話に通ったり、マンション購入セミナーを受けてみたり、遅ればせながらNISAを始めたり、「今更!」感は否めない。ちなみに貯金は

      • 大嫌いだった「校則」が教えていたこと

        高校時代、校則に悩まされた。 禁止だった化粧をして、何度か職員室に連れていかれ、メイク落としシートでごしごし顔をこする羽目になった。 どうして化粧をしちゃいけないのか、髪を染めちゃいけないのか、学校指定のダサい靴下を履かなければいけないのか、理由が分からないから腹が立った。 欧米に行けば髪の色も瞳の色もみんなそれぞれだし、インドの子供はピアスをしているのに、日本の教育機関は生徒の個性を伸ばす気がないのか?と、学生ながらに怒っていた。 それに、メイクをしちゃいけない理由

        • こんな時代だから、「書くこと」と繋がっていたい

          私は書くことが好き。だけど、書くことに全力になれないダメ人間。 フリーランスになった頃に作ったワードプレスのブログ。 更新も滞って、当たり前にビューも伸びない。 今は普通の会社員だし、そもそもブログを続ける才能もないし、解約しちゃえばいいのに、と何度も思った。 だけど、未だにサーバー代の300円ちょっとを毎月払い続けている。 毎月300円払ってでも、「書かない人」になりたくなかった。 すべてを手放すのが怖かった。もしもすっごく書きたくなった時のために、書く場所を残

        ステイホームが浮き彫りにした「孤独」

          幸せとは何か? 私の答え

          幸せなこと。   人からの頼まれごとを、無理しない範囲で引き受けられたこと。   言い訳をしなかったこと。   笑顔で人を許せたこと。   私の淹れたコーヒーや、買ってきたお茶が誰かにとって美味しかったこと。   隣の人が嬉しそうなこと。   昔の自分なら怒っていたはずの出来事に、冷静でいられたこと。   辛い人の気持ちが分かること。   意味のある我慢ができたこと。   人のせいにしなかったこと。   好きになったことを後悔しなかった

          幸せとは何か? 私の答え

          引っ越し直前のエマニュエル婦人

          桜新町の駅前を通りかかると、今でも胸が締め付けられる。 あの頃の、メソメソした自分がまだそこに置いてけぼりになっているようで、探してしまう。出来ることなら、もう1度この町に住みたい。1人暮らしをやり直したい。 銀行員という安定した仕事を捨て、夢だった脚本家という仕事に少しでも近づくため、恋愛ゲームのシナリオ編集者に転職した私。あまりにも忙しくなったので、実家よりも会社に行きやすい桜新町駅の近くに引っ越すことにした。28歳を目前にして初めての一人暮らし。 家の近くには素敵な

          引っ越し直前のエマニュエル婦人

          親友が結婚したらしい

           今年の年末年始は長い。街が楽しそうに賑わう9連休の2日目、ヒマを持て余した私は1人でオシャレをして、お気に入りのピアスをつけて、久しぶりに香水を振りかけて、予定もないのに電車に乗ってみた。  三軒茶屋のカフェでふと気づく。このスワロフスキーのピアスも、ディオールの香水も、親友が誕生日プレゼントにくれた物。荷物をつめこんだサンローランの黒いバック(私の持ち物の中で一番の高級品)は、親友に勧められて一緒にアウトレットショップで買った物だ。いつからか私の生活の一部になっていた、

          親友が結婚したらしい