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業務側の人間がエンジニアさん・デザイナーさんと話すときに気を付けていること

完全なる体験談からの私見です。

Webのお仕事をしているので、エンジニアさんやデザイナーさんとお話しすることがある。機能改修・要件定義の際、対面やSlackで会話するときに失敗したこと・上手く行ったことを語りたいと思う。

わたしのお仕事スタイル

最初にわたしのスタイルについてお話しする。まったく違うタイプだと参考にしづらいかもなので。

・押してダメならすぐ引くタイプ
押してダメならさらに押すタイプではない

・行動の前に分析するタイプ
一応アナリストなので、先に自分で調べられることは調べるようにしている

・ITリテラシーは高くないです
よわよわです。素人です。例えばインフラとサーバーの違いをよく分かっていない。

・エンジニアより業務側の力が強い会社に勤めています
言えばやってくれると考えている人がちらほらと

失敗した方法 howから話す

具体的な作業や手段のお願いをすると、怪訝な顔をされることが多かったように思う。

例えば、「サイズ表のボタンを押したときにページ遷移ではなくて、モーダルにしたいです」と依頼をすると、
たいていのケースで「なんで?」という返答が返ってくる。

さらに続いて、「サイズ表ってどこにあるサイズ表ですか?ポップアップでもいいんじゃないですか?」と手法に関する詳細の詰め寄りがセットになる。
ここで、もし知ったかぶりをしていて、モーダルとアコーディオンの意味を取り違えてたりすると、「どっちかはっきりしてください」となる。

(中途半端な知識のときは特に)手法から語ると、より詳細な手法で詰め寄られるのでうまくいった記憶がほぼない。

上手く行った方法1 困っていることを話す。理由も添えて。

先に困っていることを話すと、そのあと話が円滑に進みやすい。

先ほどの例だと、「サイズ表のボタンを押したときに、3割ほどユーザーが減ってしまうことに困っています。離脱を少なくできる策を実現したいです」と伝える方が話を聞いてくれる。

先に理由や課題から話すと、修正をしないといけない納得感がうまれる。
エンジニアさんもデザイナーさんも多くのケースで、別の作業でパツパツになっているため、作業には優先順位を付けたいと考えているからだ。

上手く行った方法2 howは話し合いの中で作り上げる。質問の形で言う。

仮に心のなかでやってほしい手法が決まっていたとしても、最後まで引き付けてから話すようにしている。

最初に困りごとから語ると、エンジニアさん・デザイナーさんから手法を提案してくれることが多い。

もし、その提案が自分が考えていた方法よりも良いと思ったら、それに賛同している。懸念がある場合は「●●の方法はどう思いますか?」と質問するように心がけている。

話し合いのスタイルにすると、ついでに色々なことを教えてくれるので、知識も身につくメリットもある。知識が身についていると、次の案件での質問の精度が高くなる。

この方法が上手くいった理由を考える

人間だれでもこだわりがあって、自分のしている業務には何かしらの自負がある。なので、相手の領分に指示や命令をしてはいけないと思っている。
自分でコントロールできる余地、選択できる余地があると、人はストレスを感じにくく、主体的に関与してもらえると思う。
(私もアナリストして依頼される側も経験しているが、余地があるほうがありがたい)

さらにもう一歩、背景を考える

業務側の力が強い会社では、どうしてもエンジニアさん・デザイナーさんの業務がオペレーション・作業的になる力学が働きがちである。結果、作業量だけが膨大になっていく。
その反作用として、自己を防衛するコミュニケーションスタイルになるのは当然であり、不意の業務側からの依頼に備えるために明確な基準やルールが必要になってくる。

こういう状態になったコミュニケーション下では、そのルールに従って行動することが1つの正解だろう。
具体的には、改修の要件を出す際に5W1Hを明確に語ることである。

しかし、この方法では、5W1Hのどれかをミスしたときにルール違反だとコミュニケーションが断絶するときがある。

それを乗り越えていくには、そもそも防衛的なやりとりになったそもそもの原因、「業務側の力が強い会社では、どうしてもエンジニアさん・デザイナーさんの業務がオペレーション・作業的になる力学が働く」を改善するアプローチが必要だ。

つまり、Howに加えて、Whatに関しても一緒に考える機会を作っていくことが重要であると私は思っている。
(やりすぎると、業務側がやるべき仕事を放棄しているって言われるから注意)

考えのきっかけになった本の紹介

自己啓発本ではあるが、人に差をつけるというよりも周りとどう友好的な関係を気付いていくかについて書かれている。
本文中にある、コントロールできると感じるときストレス度合いが減るというのは、この本の333ページの情報である。

数値を使った分析から、数値を使わない分析の方法まで広く書かれている。
いまも読み返すほど好きな本。
そもそも防衛的なコミュニケーションスタイルになった原因にアプローチすべきと本文中に述べたのは、この本に出てくるシステム原型の章を参考にしている。

※これらのリンクはAmazonアソシエイトのものです

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