根本隆之

大手企業の新事業創出を伴走し、累積数百億円の売上創出。現在も更新中。 キュレーションズ…

根本隆之

大手企業の新事業創出を伴走し、累積数百億円の売上創出。現在も更新中。 キュレーションズ株式会社代表取締役 一般社団法人 サイバースマートシティ創造協議会 専務理事 日本アグテック合同会社 ファウンダー

最近の記事

モノサシ / 名前が付いた時点で枠の中

形容し難い内容、コトに対して誰かが名称を付ける。 すると、途端にその枠の中の言葉の定義が始まり、 その言葉に呪縛される。 達成したい目的が具体的であれば定義された言葉が有効に働く。 一方で定義してはいけない形容もある。 型にハマるから。 少し話は変わるけど、昨日、 「数万店舗あるんです。未来に向けて変えていきたい」という相談があった。 確かに数万店舗あるのでしょう。 これまで数十年間、画一的な店舗を全国に増やし成長できた。 そしてそれを経営する立場なら「人口も減るし、

    • 新規事業を創る“道”

      やりたいことがない人、 夢が見つからない人、 やりたいことはあるけど踏ん切れない人、 すでに突き進んでる人、 個性が違い、生まれも育ちも違い、 受けた教育も、家庭環境も、財産も、容姿も、 人の数だけ違うのだから、 生を選び、突き進むことに正解はない。 その人にしか選択肢も、意思決定もできないんだから、基本僕らから何か言えることもない。 ちなみに僕たちのような会社に入ってくる若い人たちは、 既存の事業の生産性を上げるとか改善することを生業にするのは想像できないとか、 常に

      • 強いチーム

        こう言うと、おこがましいんだけど、 我が社のメンバーは強い。 成長した我々の業界の中でも屈指なのではないかと思う。 苦労しかない、 失敗の方が多い、 心が折れる事業創りを、 何回も何十回も、諦めることなく探索し続けられる。 根底にあるのは、 世の中にないものを創り出したいという強い想いがあり、 使命に近いのかもしれない。 お金のためにしてる人がいない。 (厳密にいうと成功した時にリターンを求める) 事業創り以外に関わるバックオフィスも、 フロントのカスタマーサクセスチー

        • 新規事業創りの点検

          毎週月曜日は、みんなが取り組んでいる新規事業創りの点検の日。 弊社ではクライアントと取り組むプロジェクト、 自社内のプロジェクトで50件くらいの事業創りが並行して動いているため、 各プロジェクトマネージャーと対話して、 如何に良い内容にするか、 滞ってるポイントにどう対峙するか、 計画からどう変化させるか、 変化させた時に何が起きるか、 などを話し合う。 そして、統括と僕は、ステークホルダー全員がいかにワクワクできるようにできるか、 の観点で会話するよう心掛ける。 クラ

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          新規事業とは

          新しい価値を創造し、新たな需要を生み出し、 これまでにない市場を創り出すこと。 マーケティング文脈で語られることが多い市場創造なんだけど、 新しい事業を創るということも同じ意味合いなはず。 だけど言葉として聞くことが少ない。 これだけモノもインフラもサービスも溢れてる社会で、 これまでになかったものをつくるとはどういうことなのだろう? というところからスタートすると、 隙間を狙いに行きがちになる。 今から起業しようということなら、 もしくは事業規模ではない目的なら、

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          スタートアップの本気度

          昨日、日本最大級のスタートアップが集まるCIC tokyoさんにお邪魔してきました。 6,000平米もある床が足りなくなるくらいの盛況で、 スタートアップのグローバルへの登竜門的な場。 こんなに広いのに、縦横無尽にアジア人やら欧米人やら日本人が蠢いている。 その下の階には、大企業の出島的オフィスがあるのだけど、 取り組んでいる内容はさておき、この熱量の差たるや驚く。 CICはBostonが本拠地で、tokyoオフィスは日本から世界を見ているHubのような機能がある。

          スタートアップの本気度

          新規事業を創れない理由

          ・会社でミッションを課された ・独立して自分の事業を作りたい 経営者であれば、 ・これから未来はこれまでの事業だけではやっていけない ・収益の柱となるポートフォリオを分散しておきたい 様々な理由があると思うのだけど、 挑戦しても創れない。 なぜだと思いますか? 事業を作るときに大切なことがいくつかあるんです。 1つは、情熱。 これは大前提で、これがない人で事業創れた人見たことありません。 ただし、特に社員の立場で与えられたミッションの場合、最初から情熱持てる人も見

          新規事業を創れない理由

          新規事業の立ち上げにたくさんのお金と時間はいらない

          ありがたいことに、新規事業を担当されている方と話す機会が最近増えています。 そのなかで気になるのが、新規事業を創るための取組みが大層過ぎたり、案すらもででいないのに時間をかけ過ぎていたり、PoCなのにお金をかけ過ぎている、と感じる点です。 『新規事業の「予算承認されない問題」はなぜ起こる?』でも書いた通り、極端な話ですが、新規事業は「事業アイデアと確からしさ」をセットにすれば良いだけ、とも取れます。 特に初期の段階では、そこまでお金と時間と労力をかけなくても走り始められるは

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          独立を2回経験した僕が考える、3年目の壁

          僕が独立した10年前の頃も似たような境遇の方はいましたが、特にここ最近は、会社に属さずにフリーランスになる人や、個人会社を設立している人が増してきたように思います。 キュレーションズを設立し、この10年で業務委託で仕事を引き受けてくれた人数は延べ6,000人に上ります。業務委託の方々が居たからこそ、これまで辞めずに続けられていますが、これまで以上に業務委託のパートナーさんを増やしていきたいと思っています。 背景には、会社で新しいサービスをはじめるための準備をしていることがあ

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          僕たちは「対話」をして事業を創っている

          僕たちの会社は、週に1日だけオフィスに集まるようにしています。 その日が内部MTGの日。 それ以外の日は、自由。 これは、新型コロナウィルス感染症が蔓延しはじめた2020年3月に決断して、翌月の4月には原宿のオフィスを解約して全社的にリモートワークに切り替え、今も同じような状況が続いています。 コロナ禍以前は、朝から1時間刻みでMTGが入り続け、毎晩会食という環境でした。 ところが一変。クライアントである大企業が一斉に出社を見合わせたことで、対面で会えない、会食も禁止にな

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          価値ある事業アイデアを生む「問い」とは

          自分は『正しい問い』が設定できているのか? は、身近なひとに事業アイデアを伝えたときの反応でわかるものです。 たとえば、自分が考える事業アイデアに対して「へー、そうなんだね」で終わるのか、「え、それなに?もっと聞かせて」と続くのか。 後者のポジティブなフィードバックをもらい続けるためには、相手から共感を得られるような「問いかけ」ができていることが大切ですし、続くことで「事業の確からしさ」をある程度までは担保できます。 今回は「事業アイデアと良質な問いかけ」について考えを

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          成熟企業のDXへの踏み出し方 | 経産省DXレポート2.2を読み解く

          経済産業省が発表していた「DXレポート2.2」で、デジタル・トランスフォーメーション(本文略、DX)の理解と解説の変遷として下記3点が強調されていました。 デジタルを、省力化・効率化ではなく、収益向上にこそ活用すべきであること DX推進にあたって、経営者はビジョンや戦略だけではなく、「行動指針」を示すこと 個社単独ではDXは困難であるため、経営者自らの「価値観」を外部へ発信し、同じ価値観をもつ同志を集めて、互いに変革を推進する新たな関係を構築すること つまり、「デジタ

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          いま、両利きの経営はなぜ必要なのか?

          両利きの経営は、意図せず「両天秤の経営」になってしまいがちです。 新規事業は既存事業と性質が異なり、成果がすぐには見込めません。そのため経営資源の配分はどうしても既存事業のオペレーションに偏ってしまう傾向があります。 しかし、企業を今後30年、50年と存続させるには事業を多角化し、新しい市場機会の探索と既存事業のオペレーションを並行する必要があります。 今回は事業の多角化を実現するために必要な考え方である「両利きの経営」について考えを記してみます。 「両利きの経営」は

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          「問題」の見つけ方と「課題」の設定を考える

          新規事業において「共感」は大切です。ただし、共感を得るためには顧客や市場が抱えている問題を鮮明にとらえ、行うべき打ち手を細かく設定している状態にする必要がありますよね。 ※「共感」が大切な理由はこちらのnote記事で解説しています。 今回は事業活動における「問題」と「課題」の違い、「問題発掘」と「課題設定」、そして「仮説思考」について考えを記してみます。 デザイン思考で「問題」を可視化するここ最近多くの方から「デザイン思考」で事業検証を進めている、ということを聞くように

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          なぜ「共感」と「協力者」が必要なのか?〜新規事業をミッション・ビジョンで考える〜

          「新規事業が立ち上がったは良いものの、社内から理解されていない、社外から共感が得られない」事業の立ち上げに携わった方なら一度は感じたことがあるのではないでしょうか。 前回の記事『新規事業の「予算承認されない問題」はなぜ起こる?』に続き、今回は事業創出における「社内理解の促進」と「社外からの共感の醸成」の重要性について、ミッションとビジョン視点で、自分の考えを記してみたいと思います。 なぜ事業創出に「理解」と「共感」が必要なのか?事業創出の成功には「協力者の存在」が欠かせま

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          新規事業の「予算承認されない問題」はなぜ起こる?

          「上長が説得できなくて、予算が承認されない」 最近、新規事業を担当する方からこうした悩みを相談されます。 成熟企業の新規事業立ち上げのプロジェクトに関与する僕の体感的にも、事業フェーズが進めば進むほど、決裁者の予算承認の確度は下がっているように感じます。 今回は「なぜ決裁者を説得できないのか?」という問題に対して、事業担当者と決裁者の双方の視点から、自分の考えを記してみたいと思います。 説得できない問題はなぜ生まれるのか?説得できない問題が生まれる大きな理由に「確からし

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