こぶし2

怒った

私は大人として、例えば後輩や部下、子どもに「怒る」ということがとても苦手である。

怒られたことがないから、という訳でもない。
特に高校生の時は今までの人生(語るに値しない程度だが)で一番怒られており、その良い影響も、悪い影響も自分なりに体験の中で学んできたつもりである。

そんな私は今、小学生と関わる仕事をしている。
しかし、「先生」という立場ではない。なんだかフラフラした存在で、先生と子どもの間を行ったり来たりしている。

子どもからしたら私は先生でもなく、大きい年の離れた(離れすぎですがね)お姉ちゃんといった存在になっているらしい。

子どもが集まると色々なことが起こる。
それが面白くて今まで仕事が続いてきたというのが本心だ。
しかし、ケンカとなると、歯止めが効かなくなり、つい手が出てしまって怪我をさせてしまったり、してしまったり。
子どもを預かる機関としては一番の心配事である。

もちろん私は止めに入るが、言い方が弱い(と感じられている)のと、「先生」という立場ではないからか、子どもたちが真剣に聞いていない。ヘラヘラとしていて、また同じことを繰り返してしまう。

昨日はそれが積み重なって、さらに周りに怒ってくれる他の大人がいないこともあり、ついに私も怒りを炸裂させた。

子どもたちを集め、真顔で淡々と説いた。しかしまた何人かの子がヘラヘラし、冗談を言い出したりしたので、私はそれに対して「聞いてくれなくて悲しい!」と言って、言った途端に私はうるうるしだした。
そうしたら子どもたちに緊張感がはしり、目を合わせて話を聞いてくれた。

静かに、うなづきながら、私の言葉を受け止めて、しばらく一人一人相手の気持ちや、私の気持ちを考えてくれた。

こんなに真剣に子どもたちが話を聞いてくれたのは、私にとっては初めての経験だった。
子どもに対して怒りながらうるうるしたのも初めてで、情緒不安定じゃん!と言われたらそれまでなのですが、とにかくいつも怒らない平穏な私が怒ったのが効いたらしい。

めったにない私の怒りの話でした。

サポン!で世の中を変えることは難しそうです。しかしやってみる価値にかけてみたいと思います。