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学校は「学び方」を学ぶ場所!

海外の高校に通っていた時の話です。当時書いた文章なので、読みにくかったらすみません🙇‍♀️


私には、今まで会った何人もの教師の中で一番尊敬している先生がいる。勉強が死ぬほど苦手な私にも優しく、分かりやすく教えてくれる、すごく頭のいい男の先生。そんな先生は一番最初と最後の授業で、学びの本質を教えてくれた。

先生と初めて話した日。
授業が始まって早々、先生は生徒にこう問いかけた。

学校ってなんのためにあると思う?
君たちは、なんのために毎日高校に来てるの?

先生は生徒に一人一人に意見を求めた。私はその時「社会に出た時に困らないように、基礎を勉強するべきだから…」みたいな感じで答えた。そしたら今度は、小学校・中学校で基礎は学べるでしょう。それでは「高校」はなんのためにあると思う?と聞いてきた。
「高校は、学校生活で上手く人間関係を築く方法とか、コミュニケーションを取り方を学べる場所」と誰かが言った。
それに対して先生は、それが目的なら、ほとんどの時間机に向かうよりも、別のやり方の方が身に付くんじゃないかな?と言った。

義務教育だけでも基礎は学べるし人間関係は築ける。それでも社会に出ずに、なぜあえて高校や大学に行くのか?
みんながそうしているから?それが普通だから?

(私も思い返せば進学できる恵まれた環境にいて、高校に行かないと大人になってから困りそうだからという単純な理由で高校に通っていた。多分ほとんどの学生がそうだと思う(あとは親がそう進めるから…とか)。
なんのために嫌いな勉強をしてるのかも分からなかったし、朝早くから特に好きでもない学校に行き、とりあえず毎日ぼーっと授業を聞いていた。)

先生は答えが出るまでずっと生徒と話し合った 。なかなか先生が答えを言わないから、なんで今更こんな話しなきゃいけないの?と言う人もいた。
それでも答えが出ないから、先生がようやく説明し始めた。

"School is the place to learn how to learn"
「学校に行くことの一番の目的は、学び方を身につけるため

学校は生きていく為に必要な術をたくさん教えてくれる。そしてその中で習得できる一番大切な術は、学び方を知ることなんだ!と先生は主張した。

学校での学びは、主体的に学ぶ練習。
教育のゴールは、その練習を経て自主的に課題を見つけ、自分の頭で考え、より優れた問題解決力を身につけることだという。

与えられた課題は間違える前提だから、
間違えから学び、自分に適した学び方を知り、成長していく術を身に着けられるのが先生の思う理想らしい。





「学習」することは、豊かな人生を送るためには欠かせないこと。

将来どんな仕事に就いたとしても、自身が過去に培った知識と経験や証明された事実に基づいて考える能力は絶対に必要になる。
実生活でも、論理的思考は、的確な判断や最善な選択を取る時に役に立つだろう。

昔の私は、三角関数(sinθ cosθ tanθ)みたいな絶対私の将来役に立たない勉強をなんでやらされるのか…といつもぶつくさ言っていた。
でも自分にとって必要じゃないから・嫌いだから放置するのではなく、その意味のわからない勉強内容に向き合おうとする姿勢が一番大事なんだな〜、と先生の話を聞いて思った。

先生の話を聞いてから劇的に成績がよくなったわけではないけど、明らかに勉強に対する意識が変わった。
なんのために自分が勉強する必要があるのかがはっきりしたから。

何かを学ぶ上で何気に一番大事なことなのに、これまでの自分はそこまで考えようとしてなかった(それどころか勉強は敵だと思ってた…笑)。


なぜ学校に行くのかを、話しあう機会を与えてくれたのは今までこの先生だけだった。だからもし私に子供ができて、中学生くらいになったらこの話をするつもり。目的がはっきりしない状態で学ぶよりも、目的を理解した上で学んでほしいから

学校に行くのが当たり前すぎて「なんで行くべきなのか?」なんて考えることのなかった自分にとって、この授業は絶対に忘れることの出来ない、大事なレッスンとなりました。