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言葉の花束ーアキの詩集No.7

1.「うちの猫はお日様の匂いがする」

ふかふかの体を
つい
なでなでしたくなる

そして
ぼふっと体に
顔をうずめたくなる

あぁ
なんて可愛いのだ

そして
この心地よさ
たまらない

何よりも
この匂い

すうすう
体の匂いをかぐと

干したお布団の匂いに
似ている

そうだ
お日様の匂いだ!

いつも
天気のいい日は

日の当るところで
寝そべり
まどろんでいるからね

だから
体にお日様の匂いが
染みついているんだね

とっても
いい匂い

幸せの
匂いだ


2.「夕映えにかかる飛行機雲」

今日の夕方

ふと
空を見上げると

橙色の染まりつつある
空の彼方に

あっちにも
こっちにも

まるで
神様が空というキャンパスに
白い鉛筆で
無造作に線を引いたような

サッと描かれた
飛行機雲があった

神様の遊び心が
あふれた壮大なアートに

私は
心をうばわれた

そのアートは

「とにかく駆け抜けて見ろ
その先に
希望がある」


神様からの
無言のメッセージのようだと
私は感じた


3.「月に帰りたい」

日中の暑い気温とは
うって変わって

夜風が涼しく
しんみりとした空気の中

蛙の声が
心地よく響いてくる

晩ご飯の支度を終えた私は
雨戸を閉めに
外に出た

吹き抜ける風が
肌に優しい

ふと
空を見上げると

それはもう
見事な満月

夜の闇の中
淡い光を放ち
私の心をわし掴みにする

私は月を見ると
いつも思う

何でこんなにも
懐かしい気持ちになるんだろう?

ふるさとに帰ってきたような
昔の友人に再会したような

よく分からない
懐かしさが込み上げてくる

おそらくは
月は生きとし生けるものが
寝ている間に帰郷する場所なのだろうと
私は思っている

ある意味では
月は心のゆりかごのような
母のような温もりを携えている

月に帰りたい
なんて
宇宙人みたいなことを思うのは
私だけだろうか?


4.「同じ空の下生きている私たち」

昨晩眺めた月は
本当に美しかった

その月を
私だけでなく

名も知らぬ
遠い異国の誰かも
眺めていたのだろうか?

その誰かと
月の美しさを
共感できたことが


嬉しくもあり
また
とても不思議な感じがした

見上げれば
青々とした空が続き

その空を
雲がゆったりと流れていく

「この雲は
どこから来て
どこへ向かって
流れていくの?」

この問いを
私の知らない
遠い異国の誰かも

空を見上げて
私と同じように抱いたのかしら?

この広い空は
どこまでの続いていて

世界中の人が
同じ

太陽や月
そして
雲を
眺めている

その美しさを
世界中の人々と共有し

その恵みに
世界中の人と共に
感謝し

時に天から与えられる災いに
世界中の人々が
畏怖する

誰に対しても同じ空が
頭の上に広がっているという
その不思議

同じ空の下
生きている私たちは
そんなにも不平等かしら?

そんなことを考えてみた
今日の午後の一時


5.「私に出来る、父への退職祝い」

明日は待ちに待った
入社式

転職活動
頑張った甲斐があった

ありがとう私
ありがとう
支えてくれた人達

そう
今日は3月31日

あ!
そうだった!

今日はお父さんの
退職日だった!

急いで
行きつけのケーキ屋に行って
焼き菓子セットとケーキを買った私

本当は
もっと気の利いたサプライズとか
したいところだけれど

サポライズとか
イベントとか
やったことがないから

とにかく気持ちだけでも
伝えよう

「お父さん
今までよく頑張ったね
お疲れ様」

それが言えれば
いいんじゃないか?

何をしたかよりも
どう気持ちをこめたかが
重要だよね

お父さんが帰宅したら
いつも通り
「お帰り」を言って出迎えて

特別な料理ではない
普通の食卓を囲む

ケーキや焼き菓子があるだけで
それ以外は
いつもと変わらない
日常をプレゼントする

そして
その日常の中に
「ありがとう」を込める

私に出来る退職祝いなんて
そんなことくらいしかない

けれども
喜んでくれるかしら
お父さん


6.「作業療法士に復帰して」

先日
ついに
作業療法士に復帰!

初日は緊張で
ガチガチ

2日目は
大分落ち着いて
勤務が出来たけれど

気疲れが
半端ない

まだ研修中であり
リハビリの見学がメインだけれど

「早く患者さんと
本格的に関わりたい」
という気持ちが溢れる

前々職で
作業療法士をやっていたときよりも

今の方が
大分心が安定していて
しっかりとした気持ちで
臨床に臨めている

昔は
患者さんと一緒に
笑うことや
話すことが
本当にしんどかった

けれども
今は自然と
それが出来ている

患者さんが
嬉しいことが
私にとっても嬉しい

共感できることが
本当に嬉しい

淡々と仕事を覚えて
出来る人になることが
全てだと
昔は思っていた

だから
それが出来なくて
悶々として
逃げるように
仕事を辞めてしまった

でも
今は違う

たんに仕事が出来るようになりたい
わけではなく

今は
心の底から
人の役に立ちたいと思えている

患者さんと一緒に
喜びも
苦しみも
分かち合いたい

そう思えている


こんなに成長出来たんだ

前々職を辞めて
精神障害者として生きようと決めて
就労移行支援事業所で職業訓練を受け
障害者雇用で
パートで働いた

初めは
惨めで仕方なかった
恥ずかしかった

けれども
そんな私を受け入れて
認めてくれる人達がいた

その人達のおかげで
今の私がいる

当たり前のことが出来ない私だったけれど
人との関わりの中で
当たり前を一から学んで
きちんと習得できた

私は決して駄目な人間なんかじゃない

もちろん
今も苦手なことはあるけれど
昔よりも見違えるほど
心がしっかりしている

それだけ強くなれたんだ

人に寄り添いたい
力になりたいと
本気で思えるようになったのは

私自信が
寄り添われて
支えられたからだ

自分が受けたことを
今度は
私がひとに
返す番だ


7.最後に

今回は詩を載せました!

それでは

それぞれの詩の説明をさせて頂きます。

1.「うちの猫はお日様の匂いがする」の詩は

我が家の愛猫「ココちゃん(♀)」「シマちゃん(♀)」への愛情を詠った詩です。

マジでうちの猫たち可愛いです♪

ちなみに、表紙の猫達はうちの子達です♪

アメショーがココ(上に映っている子)(♀3歳)で

ミックスの縞模様の子がシマ(下に映っている子)(♀1歳)です。

2.「夕映えにかかる飛行機雲」の詩は

ある晴れた日の夕暮れに見た空が美しかったので

詩にして綴りました。

3.「月に帰りたい」という詩は

何日か前に見た夜空に

見事な満月が輝いていたので

「あ、なんだか懐かしいな」とか

「月に帰りたくなったな」とか

不思議な心境になったことを詩にして綴りました。

4.「同じ空の下生きている私たち」という詩は

3.の詩の続編でもあります。

世界中の人達が

同じ月、太陽、雲を眺めているんだな~なんて

不思議だなって感じたので

詩にして綴りました。

5.「私に出来る、父への退職祝い」という詩は

中学校教師を長年勤めていた父が

3月31日をもって退職した日に

あった出来事とそのときの心境を綴りました。

6.「作業療法士に復帰して」という詩は

作業療法士に復帰して

初めての休日で思ったことを整理して

詩にして綴りました。


今回はこんな感じで締めます。

お読み下さり

ありがとうございました(^^)/




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