見出し画像

アキのエッセイNo.131ー米国では、障害者雇用という概念がない!?日本の精神障害者への就労支援の問題


1.障害という認定ありきの支援では不十分

こんにちは、アキです。

以前、Noteでも紹介した

「まえあすチャンネル」という

就労支援員について紹介している動画を

よく見ている私です。


その動画で

就労支援を紹介している「まえあすさん」が働いている

inclusionという会社の社長さんも

本当に素晴らしい方で

すっかりファンになってしまいました♪


ただ

社長さんが言っていたことで

少し引っかかるワードがありまして。


それは

「弱い人を助けたい」というワードです。


障害者と呼ばれる人は

よく

「弱者」と表現されることがありますが

果たしてそうなのでしょうか?


障害者支援について思うことですが

障害者雇用で働くにしろ

福祉的就労で働くにしろ

「障害という診断、認定ありき」の支援です。


障害があって

診断、認定を受けて支援を受けている人よりも


色んな理由により

診断、認定を受けられない。

または

受けることを拒否してしまう人もいると思います。


例えば

何となく生きづらさを抱えているか

病感はあっても

努力不足と捉えて(または、周囲がそう捉えている)

見過ごしている方や


障害はあるだろうと感じていても

周囲へ迷惑をかけることを恐れたり

障害に対するネガティブなイメージにより

受診を控えてしまう方もいると思います。


そういう方々が

私の予想ではありますが

多いのではないかと思うのです。


また

障害者雇用や福祉的就労により

色んなことを諦めざるを得なかった人もいるのではと思います。


これらの支援は

障害年金などの福祉サービスを利用しながら生活することは

出来るのかもしれません。


ただ

将来を見据えて貯金したりとか

結婚をして家庭を築くとか

私も障害者雇用で働いている身ですから

そういった当たり前のことを

やっていくことは難しいと思っています。


障害者となったら

障害者としての人生を歩まざるを得ない。


そういう仕組みが

日本には存在しているような気がしてなりません。


そもそも

障害の診断、認定がなければ

十分な支援が受けられないような仕組みがおかしい気がします。


また

障害者に対し

合理的配慮を行う必要はあるとしても

診断、認定を経て

支援という形で行わなければ

それが行われないような風潮があるのも変だと思います(私の印象ですが)。


障害の診断、認定がなくても「何か不調を抱えている」と自身や周囲が気付いて、それとなく配慮しサポートしていくシステムがあって然るべきだと思います。


そのためにも

障害に対する正しい知識を世間に普及させる啓発活動が必要です。


その一環として

「精神疾患は誰でもなり得る」ということや

「それに気づき、その予防法や、なってしまった後の正しい対処」について

色んな企業に対し指導し

一緒に対策を練って

実行するところまでサポートしていくことが出来れば

上記のような

ノーマライゼーション的な支援が実現するのではと思います。


まずは障害者雇用を執り行っている企業から開始するのが

妥当でしょうか。


企業に対する指導、啓発活動は

当事者の抱くスティグマ

周囲からの差別、不理解を解消するのに

有効かも知れませんね。


それを行う際

セミナー形式よりも

ワークショップによる

一緒に考える形式の方が

より、企業の人達に問題を意識して取り組んでもらう方法として

有効だと思います。



2.オーダーメイド的な就労支援

私の目指す就労支援のイメージとして

特性や症状にあった役割の割り当ての他

その役割や作業、仕事のレパートリーを開拓し

当事者さんにより合う仕事を

マッチング出来たらと思います。


今の日本の就労支援は

出来る仕事、作業を見つけて

当事者さんに提供するというものですが

ある意味では

目の前にある既製品である仕事に

当事者さんを合わせるような印象があります(私の勝手なイメージですが)。


そうではなく

その人の興味関心、特性、症状、利点、問題点などなど、あらゆる要素を分析して、その人に合った仕事を見つけ出し、希望の仕事をマッチングし、その人が働きやすいよう(また、企業とすりあわせながら)できる限り仕事や作業を調整していくという


オーダーメイド的な就労支援

やっていくのが

私の理想です。


3.アメリカの就労において、そもそも障害者雇用という概念がない!

昨日のつぶやきでも書きましたが

アメリカでは

そもそも

障害者雇用という概念がないそうです!


それについて書かれたサイトがこちらです↓

https://tryze.biz/media/knowledge/usa-japan-compare



以下、サイトから引用↓

障害を持つ人でも、自分の持つ能力やスキル、やりたいことを自ら考え、それに適した企業で普通に面接を受けるのが日常的に当たり前のように行われています。
日本のように国と自治体が一体となって、就労支援を全面的にサポートすること自体が稀なのです。
アメリカらしいと言えるかもしれませんが、そもそもアメリカでは「障害者雇用」という概念が一般的ではありません。
障害者の差別が厳しく禁じられているため、障害者は自分の持つ能力やスキル、やりたいことを自ら考え、それに適した企業で普通に面接を受けるということが当たり前のように行われているのです。
もちろんアメリカでも就労支援を主とした事業が全くないわけではありません。ただ日本のように国と自治体が一体となって就労支援を全面的にサポートすること自体が稀と言っても良いでしょう。
そう考えると日本の障害者雇用や就労支援政策は、ある意味アメリカより充実している、あるいは進んでいると言えるのかもしれません。


日本の障害者雇用や就労支援は充実している…。

一面的に見たらそうかもしれませんが


日本は

障害者を「社会的弱者」として見なし、手厚く保護し、配慮しようとしている風潮があるように私は感じ取れてなりません。


アメリカでも

障害者差別の禁止は法律として定められていますが


そもそも

合理的配慮がなされなければ

それ自体が差別に当るという認識があり


故に

障害者にとって働きにくい環境、業務であれば

環境や業務を調整するのが当たり前であるというのが

アメリカの考え方らしいのです。


障害者と見なされる方も

一人の人間であり

社会を担う存在である。


だからこそ

彼らにも働ける環境を提供するのが当たり前。


その考え方は

日本も見倣うべきですよね。


障害者は障害者として働く

ではなく


障害者も

「一人の個性ある人間」として働き

彼らの主体性やスキルを認め

促していくシステムがあって

然るべきでしょう。


まずは

「障害者は単に、保護して擁護するだけの存在ではない」

ということを世間に知ってもらいたいです。


「障害者=社会的弱者」

ではなく

「弱った人、自身の弱みにより不調を来した人」であるということ。


弱みがあれば強みもある。

そこには

障害者も健常者も関係ない。


その認識を

世間に持ってもらうよう働きかけたいです。


ちなみに私事ですが

作業療法士を目指して大学に入り

実習先にて

発達障害や精神疾患について開示した際

いわゆる

「いじめ」や「差別」を受けました。


どうしてそれが起こったか?

それは

実習先のスタッフや指導者さんが

私を

「障害者=社会的弱者」や

配慮が必要な存在

人並みに出来ない学生など

マイナスのイメージで捉えていたためでしょう。


「弱い人を助けたい」


その想いは立派かも知れませんが


弱い人と見ることで

彼らを「擁護が必要な存在」としか見ないならば

ある意味ではその考えも

差別かも知れません。


もちろん

合理的配慮が必要でしょうが

きちんと彼らを

弱み+強みなど

色んな視点で見て

一人の人間として捉えているか?


個人として尊重して

付き合って行けているかを確認する必要が

支援者には必要ですね。


最後までお読み下さり

ありがとうございます♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?