雫の意味を誰も知らない。

一滴の雫が落ちた。

その一滴の雫は静かな水面に落ちた。

落ちたところから波及して、周りに外にと、どんどん広がる。

それはそれはすごい勢いで広がっていく。

誰にも止められないくらいに速く静かに。

障害物があっても関係なし。

そこをするりと抜けて

何事もなかったかのようにどんどん広がり続ける。

それは嬉しい涙なのか、悲しい涙なのか。

楽しくて笑った、そんな涙もあるかもしれない。

けれど、落ちた雫の意味は誰にもわからない。

落ちてしまったものは

止まらず遠くまで広がり続ける。

良いことなのか悪いことなのか。

それも誰にもわからない。

ではまた。