口臭の原因と改善方法とは?鼻うがいが有効といわれる理由と正しい手順
誰もが一度は、気にしたことがある口臭についての悩みは、デリケートな内容かつ相手に不快な思いを抱かせる可能性もあるため、気軽に相談することは難しく、気になるもののどのように対策したらよいかわからないという方も多いのではないでしょうか?
そんな気になる口臭を引き起こす原因はさまざまで、口内トラブルだけではなく、鼻や喉、器官系の病気が原因になっているケースも少なくありません。
そこでこの記事では、口臭を引き起こす原因と口臭の改善に有効な鼻うがい、口臭を抑える方法についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ臭くなる?口臭を引き起こす4つの原因
ある程度の口臭は誰にでも起こる生理的現象ですが、気になるほどの口臭を引き起こしている場合、いくつかの原因があげられます。
原因を確実に見つけ出すことは簡単ではありませんが、どのような原因が考えられるのか、理解しておくことが大切です。
口臭の改善方法をご紹介する前に、口臭の原因について詳しく解説していきます。
唾液の分泌量の減少
唾液の量は、口臭の強さに影響を及ぼします。
ストレスによって唾液の分泌量が減少することや、ホルモンバランスの変化によって唾液が濃くなると嫌なニオイを発生させるといわれています。
また、唾液の分泌量が特に減少する、起床時、空腹時、緊張時は、口臭が強まる傾向にあります。
このように、唾液と口臭は深く関わっていて、口臭の強さにも影響を及ぼします。
食事の際によく咀嚼したり、会話する際に口をよく動かしたりするだけでも、唾液の分泌を促す唾液腺を刺激できます。
日頃から唾液は少なくないか、口内が乾燥していないか確認してみましょう。
口内の食べカスが発生させるガス
口内に残った食べカスや細菌が分解・発酵する過程で出るガスが口臭の原因になります。
ニオイの素になるガスは、下記の3種類です。
メチルメルカプタン…タマネギが腐ったようなニオイ
ジメチルサルファイド…キャベツが腐ったようなニオイ、磯の香りに似ている
硫化水素…卵が腐ったようなニオイ
上記のガスが口臭の原因となり、中でもメチルメルカプタンは、口臭の強さと関係があるといわれており、口臭だと判断する指標になります。
口内の食べカスが分解されて発酵する過程を防ぐためにも、口内ケアを欠かさず行うことが大切です。
血液中の成分のニオイ
口臭の原因は、口の中だけで起こっているわけではありません。
食べたものや生活習慣、病気などが原因で、血液中に流れる成分のニオイが肺を通して吐く息に強い口臭としてあらわれることがあります。
飲酒やニオイの強い食事(ニンニクやニラなど)の後
睡眠不足や疲労が溜まっているとき
鼻や喉に炎症がある・病気を患っているとき
血液から肺へ巡り巡って、口臭の原因になるケースがあることも覚えておきましょう。
口内トラブルや病気
舌や歯などに起きる口内トラブルは、口臭として直接的にあらわれます。
また、口臭とは関係がないと思われてしまいがちな鼻や喉、器官系に患う病気が口臭の原因になることもあります。
歯周病
虫歯
歯垢・歯石
舌苔(ぜったい)
プラスチックの人工歯
口腔ガン
鼻や喉の病気(副鼻腔炎、咽頭炎、喉頭炎)
呼吸器系・消化器系の病気
口臭の原因となる口内トラブルや病気はいくつかあるため、原因が分からず悩まれている方は、各専門医に相談または診療を受けてみましょう。
口臭改善に有効な鼻うがい
口臭の原因について解説しましたが、参考になりましたか?
ここからは、気になる口臭の改善に有効といわれる鼻うがいについてご紹介します。
鼻の中を綺麗に洗い流せる鼻うがいは、ウイルスによる感染症や花粉症対策にも有効なセルフケアのひとつですが、口臭を引き起こす原因にも効果があるといわれています。
なぜ口臭の改善に鼻うがいが有効なのか、その理由と鼻うがいの正しい手順、知っておきたい鼻うがいの注意点について解説していきます。
鼻うがいがなぜ口臭を改善できるのか?
鼻うがいには、下記の作用があるため、口臭の改善に効果があるといわれています。
歯周病や虫歯を防ぐ
口臭の原因でもある歯周病や虫歯などを引き起こす原因はいくつかあり、その大きな原因の一つは口呼吸です。
鼻づまりなどのトラブルが原因で、鼻呼吸をすることが苦しくなると、自然と口呼吸になってしまい、歯周病や虫歯を引き起こすことがあります。
鼻通りを良くして鼻呼吸を促せる鼻うがいを行って口呼吸を改善し、口呼吸が原因で起こる歯周病や虫歯を予防できるので、結果的に口臭改善に繋がります。
鼻や喉の病気を予防・緩和する
鼻うがいを毎日の習慣にすることで、副鼻腔炎や上咽頭炎などの口臭を引き起こす鼻や喉の病気を予防できます。
また、鼻や喉の病気の治療法として鼻うがいを行うことで徐々に症状を緩和し、嫌なニオイの発生を抑え、口臭を改善することに繋がります。
鼻うがいの正しい手順
鼻うがいを行う際は、下記の手順で行いましょう。
鼻洗浄器具と200~300ccの洗浄液を用意する
あごを軽くひき、鼻洗浄器具を片鼻にそえる
声を出しながら、片鼻から洗浄液をゆっくり流し込む
反対側の鼻から洗浄液を出す
もう片方の鼻も同様に行う
洗浄液が鼻腔内に残らないよう優しく鼻をかむ
洗浄液を流し込む際に上を向いたり、洗浄後に鼻を強くかんだりすると、中耳炎を引き起こす可能性があるため、注意して行いましょう。
口臭の改善を目的とするなら、鼻うがいを行うタイミングも重要です。口臭が強まる起床時に備えて朝と夜の1日2回、鼻うがいを行うとより効果を実感することができます。
知っておきたい鼻うがいの注意点
口臭改善に有効な鼻うがいですが、いくつか知っておきたい注意点があります。
適切な洗浄液を使用する…痛みを伴う可能性があるため
1日2回以上は行わない…鼻の粘膜を傷つけてしまうため
両鼻同時に洗浄液を流し込まない…むせてしまうため
誤った洗浄方法で行わない…中耳炎を引き起こす恐れがあるため
口臭を改善するために行う鼻うがいが、鼻の粘膜を傷つけることや中耳炎などの病気を引き起こしてしまったら、元も子もありません。
そのため、上記の注意点を理解してから、鼻うがいを行うようにしましょう。
口臭を抑える3つの方法
鼻うがいの他にも口臭を抑える方法はいくつかあります。ここからは、口臭を抑えられる3つの方法をご紹介します。
本格的な治療をしなくても、前述した鼻うがいとあわせて日常生活に取り入れることで、気になる口臭を抑えることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
こまめな水分補給
こまめな水分補給を意識するだけでも、口臭は抑えられます。
水分補給を頻繁に行うことで口内の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を促進できるため、一時的に口臭を抑えられます。その際は、消臭効果が高いカテキンが多く含まれたお茶を飲むと効果をより高めることができます。
喉が渇いていなくても口内が乾き唾液の分泌量が減少していることは、十分に考えられます。日頃から意識的な水分補給を心がけましょう。
正しい口内ケア
口臭を抑えるためには、正しい歯磨きや舌の洗浄などの口内ケアを行うことが大切です。
歯垢が残ると口臭を引き起こす原因にもなるため、丁寧な歯磨きを心がけ、仕上げにデンタルフロスで歯と歯の間のケアを行うと、大幅に口臭を改善できます。
歯磨きにあわせて、舌を洗浄する舌磨きを取り入れるのもおすすめです。
前述したように舌苔は、口臭の大きな原因になるため、専用のブラシを用意して、舌の奥から手前までブラシで動かし、舌苔を取り除きます。
舌磨きは、力をいれすぎたり、やり過ぎたりすると逆効果になるため、1日1回が原則です。無理に綺麗にしようとはせず、優しく磨くことを意識しましょう。
口内うがい
病気が関係していない口臭であれば、口内のうがいだけでも口臭を弱めることができます。
口内うがいは、口の中の細菌やタンパク質を洗い流し、口の中に潤いをもたらすことができるため、短時間で簡単に口臭を抑えられるおすすめの方法です。
口内全体を洗い流す…頬や唇と歯の間など、汚れを落とすようにブクブクうがいをする
舌の前側の洗浄…上顎に舌の前側をこすりつけてゴシゴシする
舌の中央部の洗浄…軽く上を向き、ガラガラうがいをする
舌の奥側と喉の奥を洗浄…完全に上を向き、声を出しながらガラガラうがいをする
上記の4つのステップを各15秒ずつ行うと大幅に口臭を抑えられます。
しかし、口内うがいだけでは、口臭を抑えられる時間が短いため、前述した鼻うがいや水分補給、口内ケアとあわせて行うようにしましょう。
まとめ
この記事では、口臭を引き起こす原因、口臭改善に有効な鼻うがい、口臭を抑える方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
口臭の原因はさまざまなで、鼻や喉の病気が関係している場合もあるため、口臭の根本である病気の改善、治療をすることが大切です。
鼻うがいを行うことで口臭の原因になる病気を予防し、症状を緩和できるため、鼻うがいは口臭の改善に非常に有効なセルフケアです。
そんな鼻うがいとあわせて、ご紹介した口臭を抑える3つの方法を日常生活に取り入れることで、より口臭を改善できるため、ぜひ参考にしておこなってみてください。
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