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きまぐれなバス

毎日毎日バスが目の前で行ってしまう。

いつもは青色の信号は私が近づくと、ぱっと赤色に変わってバスと私を遮ってしまう。悔しくてたまらない。

きまぐれなバスなんだから私もきまぐれでいいじゃないか

いつものように、バスが数百メートルに迫っているのを横目で確認してヒヤヒヤしながら横断歩道に向かって歩いていたのだがふと力が抜けた。

バスを逃すたびに嗚呼なんでさっき急にゴミ出ししてしまったんだろうと自分をちくちくと責める気持ちで頭がいっぱいだった。

アドラーの言葉を借りると、雨と闘うのは無駄である。然るにバスや信号とも闘うのは無駄である。

私は倍返しの代わりに気まぐれ返しをすることにした。

もう1分早く家を出れば気まぐれ返しをする必要もないのだがそれは横においておこう。

〆〆〆篤姫




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