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安倍晋三の狙い、岸田文雄の刹那主義

安倍晋三は口癖のように「法による支配」「開かれたインド太平洋」と言っていた。
ロシアとは平和条約を結ぼうと動き、NATOに日本政府代表窓口を設置した。
NATOとだけ関係強化するのではなく、ロシアとも交渉を前進させる。
対して、中国に対しては「法による支配」「開かれたインド太平洋」の原則を守るように圧力をかけていた。

つまり、ロシアに対して宥和的で、中国には対決的姿勢であったと思う。
この方針が正しいのかどうか分からないが、私としては賛成したい施策であった。特に、日本がNATOの核の傘に入るのは、アメリカの核の傘に入ることよりも国民感情的に受け入れやすかったのではなかろうか。

アメリカとの間では2国間の取り決めに過ぎず、アメリカの国情であっさり無効化されてしまいかねないこと、アメリカの暴走に引きずられるのではないかという懸念があるが、NATOと連携するのであれば、多国間協定となり、日本国内でも日本の右傾化を警戒する勢力の理解を得られやすい、と私は思った。

岸田文雄は、この方針を後退させたようだが、彼には何か安全保障の構想はあるのだろうか?あまり見えてこないが。
ただ中国を刺激したくない、という理由だけであれば、お粗末な思考なのではないか?

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