📝○沖縄、歴史文化、生活史、離島暮らし、ジェンダー、継承/

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  • おばーとわたし

    沖縄の離島に住むおばーとわたしの話。 〜戦争体験者と体験を聞ける最後の世代〜 (聞き取り.生活史

  • 私的エッセイTOP5

    日々思いのままにエッセイを書いてますが、自分の好きなものと、閲覧数の多いものをトップ5にまとめました。読んでみて下さい!(たぶん変動していきます)

最近の記事

体験談

稽留流産体験談 私は、流産の手術をするまで心配で、不安で、色んな人の体験談を読んでいたから、そんな人たちに読んでもらえたらなぁ、と思い、ここに残しておきます。 最終月経から考えて妊娠6週3日に初診に行った。その頃からもう悪阻が始まってて、体が風邪を引いた時みたいにダルい。一日中気持ち悪い。食べないと気持ち悪い。でも食べても気持ち悪い。食べたいと思うものを食べないと気持ち悪い。匂いにも敏感になって、オエオエしてた。あと胸がめっちゃ張って痛かった。 「6週だし赤ちゃん見える

    • この島が大嫌いになりかけた話

      私は12月末、流産を経験した。(体験談は下記事) 妊娠してから流産するまで、すごくしんどかったけど、流産したこと自体は、「人1人がこの世に生まれて来ようとしとるんやからそういうこともあるわな。またあなたのタイミングええ時に生まれてきてなぁ」とすぐ受け入れられた。この経験をしてなかったら他の人の痛みも気がつかなったかもしれないし、これも人生や。と涙もほとんど流さなかった。 でもそのあと、私は生きていくのが辛くなった。 つわりがあまりにも酷くて妊娠中1ヶ月近く仕事を休んでいた。

      • 聞き取り、文字に残す、怖さ〜座間味の生活史〜

        今年も、座間味の生活史、聞き取りを去年に引き続き、大学院生の有志の方々とすることができた。 本当に有り難い。 今回語り手を探すにあたって、実感したのは、戦前のことを話せる人がほぼいない。ということ。 もちろん生きていらっしゃる方はいるけど、話せない人がほとんど。 すごく寂しい気持ちになった。 その中で、1人、85歳の女性の方にお願いした。 お願いしに行った時も、昔の話をしてくれて、快く彼女は受け入れてくれた。 でも、当日のお昼になって彼女から連絡があった。 「やっぱり私は

        • ちゃんと拝めるようになりたい島ナイチャー(女)

          座間味島で毎年旧暦8月行われる、海御願(海神祭)というものがある。 ※祝女を祭司として海神を祭り、豊作豊漁、航海安全を祈る。海の神様にお祈りする。 去年までも参加?(みるぐらい)はしたことがあったけど、今年はいつもと違う。 島人の嫁になり、この座間味島で生きていくことを本当に覚悟してから初めての拝み行事だった。 私の祖父母がお寺のお坊さんってこともあって、拝み事はちゃんとしたい思いがある。 でも、今回はちゃんとしたいのに、ちゃんとできない自分がいた。 まだまだ私自身座間

        体験談

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        記事

          この8年と、あと2年と、今後10年

          戦後70年の時、考えていた。 美江おばーに出会ったあの旅の後考えた。 「戦後80年になった時、私は何を思うだろう。戦争体験者から話を聞けなくなると言われ、10年経った時、私は後悔しないことができているだろうか」 10年何ができるか、何をしたいか考えた時 「戦争体験者のそばで話を聞き続けたい」と思った。 いつ聞けなくなるか分からないと言われ続け、少しでも「戦争体験者」から離れるのが怖かった。 「戦争体験者」を理解したいと思った。 そんな気持ちがあったから、美江おばーに何度も会

          この8年と、あと2年と、今後10年

          大好きなおばーへ。

          おばーが今日、お昼ごろ亡くなりました。 文章をいつ書こうかと思ったけど、この想いは今日書こうと思いました。おばーに届きますように。 施設に入って体調良くないって聞いていて、電話かけても出ないから、心配で、今週那覇に出る予定があるから会いに行こうと思っていた矢先。 朝、ゆりこさんから「おばーが危篤って」と連絡を受けて、居ても立っても居られずまもるさん(おばーの息子)と2便で那覇に出る準備をしていたけど、間に合わなかった。 お昼頃亡くなったと連絡を受けて、それでもおばーの顔を

          大好きなおばーへ。

          台風6号中考えたこと

          台風6号の影響で、約5日停電した。 船はまだ止まっている。 そんな暇な中でぐるぐると色んなことを考えていたから、ちょっと書き残しておこうと思う。 【被災者ってどこからが被災者?】 私は被災者なのか?と考えていた。家が壊れたわけでもなく、大切な人が怪我や命を脅かされたわけではない。ただ5日停電になり、家の周りに被害が少し出ていて、風が強すぎて怖かった。というぐらい。 言葉にするとちょっと被災した感じがでるけど、実際そんな苦しかったわけではない。 私はTwitterでよく呟く

          台風6号中考えたこと

          田んぼのない田舎に住む私が考えていること

          私が大学を卒業してから住んだ土地に共通点がある。 それは、ど田舎なのに田んぼがない、ところ。 まだ数年だけど、そんな田舎で暮らしてきた私の 今の心の中で感じていることを少し言語化して書きたいと思う。 まずはその前に色々と振り返っていきたい。 私はあまり都会に縁がないのか、実家も田畑に囲まれた田舎にあったし、大学も田舎にあった。私の中で、日本に住むなら田舎以外住む選択肢はなかった。 特にそう確信したのが、大学3年生の時に「村・留学」に参加してからだ。 日本の中山間地域

          田んぼのない田舎に住む私が考えていること

          沖縄の生活史

          「沖縄の生活史」が販売されました。 私が聞いたおばーの生活史も載っています。 880ページ、4500円。 太い!!!!笑 テレビでも取材されました。 取材力と編集力に脱帽です。 去年からタイミングが重なって、こうやっておばーの語りが形になって残せて本当によかった。 こういうのも完成しました!今後も続けていきたいなぁ、、。  何かを続けて行くと、タイミングがまわってきて誰かの目にとまったり形になったりするんだなぁと改めて。 続けているといつの間にか他の人の期待が増し

          沖縄の生活史

          生きざま

          人の"生きざま"をみて、胸がギュンッとなる時がある。 美しいと感じているからなのか、素敵だなって思ったからなのか分からないけど、胸がギュンッとなる。 何かとてつもなく尊い、と心が察知する。 その人の生き様が素敵だ、かっこいい、美しい、とか色々言葉がある。 誰かのために命燃やして行動している人 目標のために努力している人 懸命に生きていている、その姿に感銘を受ける。 それも、1つだ。 でも、私がいう"生きざま"は少し違う。 もう1つ。 生きている様子?生きている姿? そのま

          生きざま

          すきぴにプロポーズされました!!!

          すきぴにプロポーズされました!! 付き合ってから、ずっと「付き合った時点で結婚しようと思ってる」って言われて、プロポーズする気なさそうだったけど、私が駄々をこねまくってたら、プロポーズしてくれた。 しかも、注文の多い私は、婚約指輪は絶対ここがいい、って、金細工またよしさんの結び指輪をお願いしてたら、ちゃんと3月に予約してくれてた。 私のこと知ってる人は分かると思うけど 私が好きそうでしょう〜笑 しかも90歳越えたおじぃがやってるんだよ。 絶対これだよね!!! サプライズ苦

          すきぴにプロポーズされました!!!

          今を生きるということ

          今が大事、今を生きることが大事 という言葉が嫌いだった。 過去も未来も大事だし、 なんかポジティブキラキラ〜 感覚で生きてます、 みたいで、性に合わない。 明日死ぬかも知れないから 今を大事にっていうのも 私は明日があるから今を大事にできるし、 そんな死ねば私が終わるから今!!!みたいな、感覚にはなれない。 つまり「今を生きることが大事」という言葉が 私の身体にしっくり溶け込まなかった。 で、ある本を読んでて、 言葉が出てきた。 その本にはこう書いてはないんやけど、 読

          今を生きるということ

          沖縄の生活史、田中美江の生活史。

          以下、5月18日にFacebookにあげた文章。 今日の沖縄タイムス朝刊に、私が聞き取った、田中美江さんの生活史が載りました。 明日は、後半の語り(戦後)が載る予定 「沖縄の生活史」 という企画に参加させて頂いて、おばぁの生活史を投稿しました。 100人が100人の語りを聞く企画で、そのうちの1人。これから沖縄タイムスに、生活史が掲載されていきます。書籍化も予定されています。 戦争体験者の戦争体験の前後が知りたくて、戦争体験者ではなくて、田中美江という1人の女性を知りたく

          沖縄の生活史、田中美江の生活史。

          潔癖頑固女がちょっと丸くなるまでの話

          この島に来てからよく 「海を守るためにプラスチックは使わない」 「珊瑚を守るために日焼け止めしない」 とか、色々聞く。みんなファッションのようにその言葉を使う。 それを聞くたびに「それ言い出したら、あなた、死なないといけないよ。その覚悟あって言ってる?」と、あーこれまた、ひねくれた、汚い気持ちがぐるぐるとしていた。 小学生から特に大学生あたり、私は環境含め、世界の問題に興味があって、調べまくっていた。 大学に行ってからは、現地に赴いた。 知れば、知るほど、私が生きているだけ

          潔癖頑固女がちょっと丸くなるまでの話

          アイデンティティの複数性と嫁

          ウチナーンチュ/ナイチャー この境界線は越えることが絶対にできないと、私は思っている。 沖縄は元々琉球王国という国で、日本が侵略、抑圧してきた歴史があり、今も様々なものを押し付けている。 沖縄に通い始めて丸7年、住み始めて丸2年が経とうとしているけど、このことだけは常に考えている。ナイチャーの私が沖縄に住むということ。住所はこっちに移しているから、沖縄県民になっているけど、ウチナーンチュではない。 私がナイチャー、ナイチャー言っていると、ウチナーンチュに、「ナイチャーは差別的

          アイデンティティの複数性と嫁

          ZINE作りました。〜オバーとわたし〜

          本(冊子)作りました。 今時はZINEと言うらしい。 から題名かっこつけてみた。 2015年から沖縄県座間味島に通って、 聞いてきたオバーの語りたちを ずっと活字で残したいと思っていて、 論文にするのかエッセイみたいにするのか、悩んでいたけど、多くの人に読んでもらえるのはこういう形だなぁと思い、今回作ってみた。 いつかはちゃんとした本にもしてみたいと思うし、まだまだ試作品程度かとは思うけど、私の想いと オバーの語りが詰まった一冊になったんじゃないかなぁ、、。 ナイチャーの私

          ZINE作りました。〜オバーとわたし〜