沖縄戦慰霊の日、75年の節目を迎えて。
私が沖縄に初めて行ったのが(家族旅行1回を除いて)戦後70年を迎えた夏だった。5年前になる。当時私は「戦争体験者の証言を聞く」ことしか考えていなくて、頭の中に「ひめゆり」「対馬丸」「集団自決」「基地問題」と単語を知っている程度か、子どもの時に観た絵本や本、映画の情報とイメージだけだった。
あれから5年、私は大学院に進んでいる。
証言できる体験者が1人もいなくなった時、「証言」だけが“そこに在る”のが嫌で、できるだけその人の人生の沢山の色を拾い、その中で戦争の色は彼女の人生の中