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私的エッセイTOP5

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日々思いのままにエッセイを書いてますが、自分の好きなものと、閲覧数の多いものをトップ5にまとめました。読んでみて下さい!(たぶん変動していきます)
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私の好奇心は暴力と同じだった

私は昔から好奇心旺盛のほう。 知らないことがあればなんで? と知りたくなるし 見たことのないものを見たいと思う。 大学生になってからは海外にたくさん旅に出た。 世界を知りたいから。 その頃はとくに世界の問題の中(貧困、戦争、宗教など)で生きる人々が どんな暮らしをしているのか知りたくて 発展途上国と言われる国に行った。 アフリカにも行った。 日本でも、大阪の西成に行って炊き出しをした。 難民の方にも会いに行った。 沖縄に大人になって初めて来た時も好奇心からだ。「沖縄戦を体

人の想像力は無限だ

私は 今目に見えないものや、人の気持ち、 死後どうなるのかを 想像したり、考えたりするのが好きだ。 人の思いや祈りは目に見えないだけで、自分の肉体がなくなろうが、この世界に漂い続けると思うし、魂はあると思っている。 魂というと人魂を想像するかもだけど、私はもっと小さな粒のようなものだと思っている。 天国はどのようなものかは、まだ考えきれないし、想像しきれてない。 考えすぎて知恵熱が出そう。笑 天国をある人は宇宙というし、ある人は海という、あるいは雲の上かもしれない。 私はま

沖縄戦慰霊の日、75年の節目を迎えて。

私が沖縄に初めて行ったのが(家族旅行1回を除いて)戦後70年を迎えた夏だった。5年前になる。当時私は「戦争体験者の証言を聞く」ことしか考えていなくて、頭の中に「ひめゆり」「対馬丸」「集団自決」「基地問題」と単語を知っている程度か、子どもの時に観た絵本や本、映画の情報とイメージだけだった。 あれから5年、私は大学院に進んでいる。 証言できる体験者が1人もいなくなった時、「証言」だけが“そこに在る”のが嫌で、できるだけその人の人生の沢山の色を拾い、その中で戦争の色は彼女の人生の中

目には見えない大切なもの

私が現在住む沖縄県座間味島は、那覇から海を渡り約40キロに位置し、世界でも有数の美しい紺碧の海に囲まれている。 近年国立公園にも指定され、観光客が絶えない人の出入りが激しい島である。 肌がジリジリと焼ける日差しの中、島は賑わいを見せる。 沢山の観光客が村を歩き通り過ぎていく風景の中にポツリ、ポツリと沖縄独特の拝所が佇んでいる。山々には御嶽も点在していて、信仰のあつい神秘的な島だ。 座間味島は人と自然を、祈りが繋げてきた場所なのだと思う。 そんな島で生きるおばあ(80)の人生史

目隠しされた社会

私は大学時代、大阪の釜ヶ崎で 炊き出し、夜回りの活動をしていたことがある。(ホームレスの方に対して) 初めて炊き出しを経験したのが 確か、少し暑さも感じるようになった5月ぐらいだった気がする。 列に並ぶおっちゃんらは個性豊かで 一人一人顔をみて渡すとき、 ドキっとするぐらい1度みたら忘れられないような人相をしていたことを覚えている。 あの時何かに耐えられなくなって泣きそうになった。 その中で1人、列に割り込んで入ったり、出たり変わった動きを繰り返している人がいた。 短