🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/3/9～15］

2020年3月16日 06:19

なかなか新たなニュースが出にくい世の中ですが、高輪ゲートウェイも開業しましたし、桜も咲き始めましたし、みんなで乗り越えて晴れやかに第２Qを迎えたいですね。

🌀新型コロナ対策関連

消費者側を支援

🌀新型コロナウイルス対策の影響で家庭での食事が増加し献立に悩むみなさまへ　テイクアウト・デリバリーアプリ「menu」全メニュー対象で最大50%還元

menu株式会社は、テイクアウトアプリ「menu」にて、2020年3月12日(木)から31日(火)までの期間、新型コロナウイルス対策への協力として、気軽に自宅で外食気分を味わっていただけるよう、テイクアウト・デリバリーを対象に「全メニュー対象最大50%還元」を実施。また、エリア限定で店舗協力の元、保育世帯向けに毎日100食分“親子で食べれる2食セット”を100円にて提供。

🌀顧客ニーズと新型コロナウイルス感染予防に応える、ピザハットの新配達サービス！配達員と手渡しなしでピザを受け取れる「置きピザ」開始

日本ピザハット株式会社が展開する世界最大のピザチェーン「ピザハット」は、配達員から直接手渡しされることなくピザが受け取れる、新しいデリバリー形態「ピザ置き渡しサービス」を、2020年3月12日（木）より開始。

🌀マクドナルド、宅配で配達員が手渡ししないサービス開始　新型コロナ対策

日本マクドナルドは新型コロナウイルスの感染対策として、希望者に対し、配達員が直接手渡しせずに商品を受け取れるサービスを始めた。24都府県約280店で実施している自社の宅配サービスが対象で、当面実施する。

🌀【3月10日～3月31日まで】お子様の食事準備支援について

吉野家は、新型コロナウイルス感染拡大抑制対策の一環で実施された学校休校に伴い、お子様の食事を準備することが負担となっている声が多いことを受け、お子様の食事支援施策を2020年３月10日（火）から31日（火）までの期間実施する。

🌀【3月9日～3月31日】お持ち帰り専用お子様弁当販売のお知らせ

新型コロナウイルス感染症防止による臨時休校措置を受け、お子様の食事でお困りのご家庭への応援として、2020年3月9日～31日までの期間限定で、「お持ち帰り専用お子様弁当」を販売。

🌀一斉休校をうけ、食品宅配「Oisix」が「家庭で家庭科」特設サイト開設～調理実習が自宅で出来る！アクティブラーニング商品を展開～

オイシックス・ラ・大地株式会社が展開する「Oisix」は、新型コロナウィルス感染対策による一斉休校を受け、ご家庭でお子様が家庭科で学ぶ調理実習を体験できるような商品を集めた特設サイト「家庭で家庭科」を3月12日（木）より開始。

🌀高級レストラン50店が出前サービスに参入北京と上海で

中国の北京市と上海市の高級レストラン約50店がこのほど、グルメサイト「Dining City（鼎食聚）」でデリバリーサービスを開始した。ミシュランガイドや出前サービスや生活情報サイトの運営を手掛ける美団点評が発表する黒珍珠レストランガイドに選ばれた店舗も参加している。

事業者側を支援

🌀新型コロナウイルスの影響で予約や来店が減少する飲食店へ「ごちめし」を活用した支援を展開

「食」を通じた新しいコミュニケーションや価値観を提案するGigi株式会社は、西海みずき信用組合と連携し、新型コロナウイルスの影響を受けている飲食店への支援を開始。当社の展開するフードテックサービス「ごちめし」を活用し、「ごちめし」を通じて応援したい飲食店へ食事代を先払いし、コロナウイルスの終息後にお店を訪れてもらう「さきめし」という取り組み。

🌀【未来のお客さんになろう！】キッチハイクとトレタが連携し、飲食店応援プロジェクト第２弾「応援早割予約」をスタート。参画店舗・チケット購入者の拡大につなげる。

グルメアプリ「キッチハイク」を運営する株式会社キッチハイクは、新型コロナウイルスの影響下で開始した飲食店応援プロジェクトの第2弾「応援早割予約」を、飲食店向け予約／顧客台帳サービス「トレタ」を開発・販売する株式会社トレタと提携してスタート。

🌀【タイミーとナッセ・メルチャリが飲食店を全力応援】福岡市内で飲食店向けデリバリー&テイクアウト代行サービス始動

株式会社タイミーは、株式会社サンマークとneuet株式会社と2020年3月16日（月）より飲食店向けにデリバリー代行サービスを開始。期間中は手数料無料でサービスを実施する。

🌀Uber、DoorDash、コロナウイルスの影響を受けるドライバーの補償を協議中

Uber、Lyft、Instacart、DoorDash、Postmates、大手シェアリングエコノミー企業は、ウイルスに感染、または検疫された労働者を補償するための基金の設立を検討している。

🌀コロナウイルス：Grubhubは独立系レストランからの料金徴収を停止し、チャリティー基金を設立

Grubhubはシカゴでの記者会見で、チャリティー基金を設立し、米国の有資格の独立系レストランの手数料の徴収を一時的に停止すると発表。

前週に引き続き様々な新型コロナ対策の企画やサービスが登場していますが、特に事業者（飲食店）側を支援するサービスが活況です。

こちらはキッチハイクの中の人のnoteですが、「もしかして、飲食店の側から、声をあげづらいのでは？」という内容がとても印象的です。

飲食店とユーザという関係においては、ユーザも飲食店にお世話になっている⇒お互いに支え合っている、とも言えます。
こんな緊急事態の中、ユーザである「食べる側」ができることはまだまだあるのではないか？という視点は、飲食店を利用する我々が忘れてはならない考えですし、今がそれぞれに行動を起こす時だと思います。

🗾国内サイトの記事

🗾ヤフー「30分配送」のネットスーパー、福岡で実験

ヤフーとイオン九州は、注文から30分以内に商品を配送するECサービス「PayPay（ペイペイ）ダッシュ」の実証実験を16日から福岡市の天神地区で実施すると発表。中国アリババ集団傘下の食品スーパー「盒馬鮮生（フーマー・フレッシュ）」が急成長する原動力となった、リアル店舗とECのハイブリッドモデルを国内でも展開する形だ。

以前も取り上げましたが、ようやくその全貌が見えてました。
スーパーのオンデマンドデリバリーということで、記事にもあるようにまさに盒馬の日本版のように見えますが、そこに至る経緯や環境が全く異なるため、どのように市場に受け入れられるか非常に興味があります。

アプリのTOPを見てみるとやはり食品が基本ラインナップですが、ここから生鮮食品や日用品等の物販がどれだけ入ってくるかですね。

▼アプリのダウンロードはこちら

🗾【衝撃】ケンタッキー初の「公式ブック」が発売されるも、本より “付録クーポン” の威力が強すぎる件！しかも来年まで使い放題ってマジかよ!!

『KFC 50th Anniversary やっぱりケンタッキー！（税抜1000円）』。こちらは宝島社から本日2020年3月13日に発売された、ケンタッキー初となるオフィシャルブック。しかも特別付録として、約1年間何度でも使えるお得なクーポンパスが付いてくるとのこと（一部期間は除く）。

これはファンにとっては是非手に入れたくなりますね。ブランドとしてのこういった顧客へのアプローチは非常に勉強になります。
私は特にKFCのファンというわけではありませんが、1,000円程度ならどんなものか買ってみようと思いきや…

すでに売り切れていて、マーケットプレイスでは高値がついてる！！！（2020/3/15 AM時点）

キャプチャ

クーポン云々よりも、本文の中身が気になるので、近くの本屋さんを探してみます。

🗾結局ここもアマゾンか…。Amazon Goの｢顔パス｣レジシステムが、一般スーパーにも導入と報道

商品を選んで、専用のゲートを抜けるだけで会計できる｢レジ無し小売店｣の火つけ役となったのが、Amazonの小売店｢Amazon Go｣。そのレジなしシステムが他社にも販売される計画であると海外で報じられている。

中小のスーパーではとてもこの仕組みは開発できそうもないので、win-winなように見えますが、小売業として重要な"顧客"や"購買商品"等のデータをまるっとアマゾンに受け渡すことになるので、最終的にはアマゾンの一人勝ちという構図に行きついてしまうのでしょうか…。

顧客にとってはオンライン上のアマゾンアカウントを使ってオフライン上で（ログインして）買い物する、みたいなイメージなので、導入店舗数が増えていくほど利便性は格段に上がりそうです。

🗾顧客まで3分　空飛ぶ料理宅配で先陣、欧州ドローン新興が月内実験

アイルランドのドローン配送企業のMannaは３月下旬から、レストランなどに注文された料理をドローンでダブリン郊外に届ける実験を開始する。同社は年内に５万件もの配達を目指し、当局の承認次第で欧米でサービスを展開する計画。ドローン宅配の実証実験が世界で加速する中、小規模スタートアップの同社が「空の宅配」で先陣を切る可能性がある。

「半径２キロメートル圏内であれば、注文先にわずか３分という早さで料理を届けられる。」とありますが、「自社事業をＢtoＢ向けと位置付けており、一般消費者を直接のサービス対象としているわけではない。」とも書いてあり、どのあたりを狙っているのか気になりますね。

🗾luckin coffeeがセルフ式マシンを導入　無人販売で事業拡大の加速を狙う

コーヒーチェーン「luckin coffee（瑞幸珈琲）」のセルフ式コーヒーマシンプロジェクトがこのほど、正式にお披露目された。同社は今年1月にスマート無人リテール戦略を発表するとともに、セルフ式コーヒーマシン「luckin coffee EXPRESS（瑞即購）」と無人販売機「luckin pop MINI（瑞劃算）」をリリース。販売ネットワークの拡充と資産を軽量化するアセットライトを進める方針を示した。

記事には「マシンには音声認証と顔認証決済技術を取り入れ、あらかじめアプリ上で離れた場所から注文しておき、どのマシンからでも商品を受け取ることができる。」とあり、それこそ自分の生活動線上にあればかなり利用頻度は高そうです。

１点気になるところが、コーヒーを淹れるタイミングはいつか。
顧客にとっては１秒でも待ちたくないという心理の中、通常の店舗であれば受け取るタイミングがちょっと遅れても淹れたコーヒーは保管できるので、受け取るタイミングを見越して先にコーヒーを淹れることができますが、さすがに自動販売機だとそうもいきません。
そうなると事前注文していたとしても、実際に淹れるのは自販機に着いてから、となるとそこで一定時間待つことになりますし、さらに注文者が何人もいればもっと待つことになって、結果的に体験価値を下げてしまう可能性があります。

私自身の話ですが、マックのモバイルオーダーを使う際、店頭に着いていなくてもその50～100m手前くらいで到着ボタンを押してしまいます。そうするとそこから店員さんはコーヒーを淹れ始めるので、着いた時にちょうど番号を呼ばれて１秒も待たずに受け取ることができます。

もはやオンライン/オフライン云々の話では無くなってきますが、今後はこういった顧客体験を見越した全体設計が重要になってきますね。

🧪フードテック関連

🧪環境にも優しい培養エビが食卓へ…でもまだエビ焼売一皿3万円以上

シンガポールを拠点とするスタートアップ、ショーク・ミーツは、エビの幹細胞を用いた培養肉の開発を行っている。このような｢クリーンミート（培養肉）｣は、従来型のエビ養殖よりも、環境への負荷を軽減できると考えられるが、現時点の培養エビの価格は1キロ約53万円、それを用いたエビ焼売は約3万2000円になる。

🧪蚕を原料とした“シルクフード”の普及目指すエリーが約4500万円を調達、5月末まで表参道で実店舗も運営

日本に馴染みのある「蚕」を原料としたシルクフードを開発するスタートアップであるエリーが、4500万円の資金調達を発表。これまで昨年10月に東大IPCのインキュベーションプログラムのほか、伊藤忠商事やキリン、大正製薬などが実施するアクセラレータプログラムに参加した経験はあるものの、本格的な外部調達は初めてとなる。

🧪3Dプリンターで「ステーキのような人工肉を出力する」ことが可能に

人々の注目を集めているのが植物ベースの素材で作られた「人工肉」。Novameatという企業は「3Dプリンターでステーキのような人工肉を出力する」システムを開発している。

この分野は主に３つの課題に起点となっています。

　①その食物（主に加工肉）を摂取することへの健康懸念
　②その食物を生産する過程での環境懸念
　③将来の人口増加に対する需給バランス懸念

特に食肉だけでなく海産物等の養殖においても地球環境に大きく影響を与えていることは知らなければなりませんね…。

こちらは機関誌「日経研月報」に掲載された日経研の研究員による「代替肉・培養肉」に関するリポートです。

8ページ程度のPDFですが、この分野の概要（市場やプレーヤー、課題や展望等）がまとめられているので、コンパクトに情報を得るにはおススメです。

以上。

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