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🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ[2021/9/13~19]

これはちょっとNGな飲食店事例…。




📰プレスリリース

📰雨天時の配達も安定稼働、お客様対応も万全、フードや物品を今すぐお届けできる配達サービスをまるっと提供

株式会社エニキャリは、配達員が当社直接雇用であることを活かした、需要に対する安定的な配達、配達の効率化、サポート体制を期待され、株式会社RYM&CO.が運営する“サブスク“テイクアウト・デリバリーアプリ「POTLUCK」のデリバリーに採用された。

POTLUCKは今年の4月くらいからTimeeと提携しサブスク×デリバリーを行っていました。

Timeeとの提携は継続しつつエニキャリとも組んだのか、Timeeからエニキャリに乗り換えたのかはわかりませんが、公式のツイートを見ると後者な予感もします。

Timeeはあくまでもスキマバイトなのでスポットには強いですが安定性に欠ける中で、エニキャリならある程度の需要増減でも柔軟に吸収できるといったところでしょうか。



📰「TTG-SENSE MICRO」初稼働!太陽鉱油 千葉新港SS店内に10月1日OPEN

三菱商事エネルギー株式会社株式会社TOUCH TO GOは、TTG新プロダクトである極小地向け無人決済システム「TTG-SENSE MICRO」の導入を開始。太陽鉱油 千葉新港サービスステーション(以下SS)内に、『フード&カフェ』コーナーとしてオープン。

働き手の不足から現状のスタッフで負担なく展開できる新たな付加サービスが常に求められている」というSS業界の課題と、「大型トラックはコンビニ・飲食店などに立ち寄りたくとも、駐車できる場所が極めて限定されるため、日頃から食事や休憩場所を探すことに苦慮している。」というトラックの課題をうまく解決するための小型無人コンビニということなんですね。

画一的な仕様だけでなく、様々なニーズにフィットした形で無人化できるのはTTGの強みだと思います。



📰foodpanda、9月16日から横浜市と連携協定を締結 オンラインデリバリーサービスによる地元商店街等の活性化へ

フードデリバリーサービス「foodpanda」を展開するDelivery Hero Japan株式会社は、横浜市とオンラインデリバリーサービスを通じた地元商店街等の活性化へ向けた取組みを目的として連携協定を締結した。

具体的な取り組みについては書かれていませんが、基本的には飲食・小売店にサービスを導入し、来店以外の販路を広げることですね。

早くもfoodpandaは1周年。

toB、toC両軸で引き続き拡大を図っています。



📰フードテックベンチャーが東京造形大学と産学協同!植物肉とデザインの融和へ

グリーンカルチャー株式会社は、東京造形大学 酒井ゼミナールおよび株式会社ゴーストレストラン研究所との産学協同プロジェクトにより植物肉「Green Meat™」を使用したメニューがデリバリーサービスで提供開始。

「メタモルフード・デリバリー」と称した飲食店への導入プロジェクトが立ち上がり、Green Meatを使って学生たちがデザインしたメニューをGhost Kitchensが販売するというもの。


東京造形大学の学生さんというだけあって、斬新で新しい料理がどんどん生まれていきそうです。


UberEatsでのご注文はこちら。



📰“FRESHNESS BURGERの新ブランド誕生!” 『Cheeseness Burger ToGo』~テイクアウトオンリーのチーズバーガー専門店~

コロワイドグループの株式会社フレッシュネスが展開するハンバーガーチェーン「フレッシュネスバーガー」は、テイクアウトオンリーのチーズバーガー専門店『Cheeseness Burger ToGo(チーズネスバーガー トゥーゴー)』をオープン。

バーガーチェーンが新たなバーガーブランドを出すって珍しいですね。

しかもこの時代に「テイクアウトオンリー」と謳うのは何かしらの意図があるのか、気になります。



📰手軽に ”本格ハヤシライス“ が味わえる『東京ハヤシライス』9月16日(木)都内に1号店オープン!

築地銀だこを展開する株式会社ホットランドは、新業態となるハヤシライス専門店 『東京ハヤシライス』 を東京都中央区、有楽町線新富町駅前にオープン。

こちらは銀だこがハヤシライス業態をオープンということで、各社メイン業態がありつつも積極的に攻めてきていますね。



📰ヒトサラ、業界初の飲食店・ユーザー双方がワクチン接種状況を登録できる機能を実装

株式会社USEN Mediaが運営するグルメメディア『ヒトサラ』は、飲食店がスタッフの新型コロナウイルスワクチン接種状況の表示を可能にする仕様追加を行い、また、接種済ユーザー向けの「ワクチン特典」を登録・発信することができる新たな仕組みを導入。ユーザーは飲食店予約時にワクチン接種状況を任意で入力することができ、接種状況を伝えたいユーザーと飲食店が、互いの安心につながる情報を双方で確認できるようになる。

なかなかセンシティブな情報ですが、飲食店へのアンケート結果による機能追加ということで、飲食店側としても少しでも来店へのハードルとなるものは取り除いておきたい、といった心理がうかがえます。




🗾国内のニュース

🗾出前館、800億円調達でウーバーに対抗 公募増資など

料理宅配大手の出前館は、Zホールディングスなどへの第三者割当増資と海外向けの公募増資で約800億円を調達すると発表。新型コロナウイルス禍で料理宅配市場が拡大するなか、シェア拡大に向けた配達員や加盟店の獲得を急ぐ。同業の「ウーバーイーツ」との競争が激化するが、時価総額の約半分に相当する資金調達で攻めの投資に出る。

800億の内訳がこちら。

650億円:マーケティング(テレビCMなど広告宣伝費やクーポンに投資)
100億円:サイトやアプリのシステムの改善
50億円:配達員の増強に向けた採用費用

引き続きアクセルはベタ踏み。

前回は300億の調達によって販促が強化されましたが、今回も販促強化は変わらずに市場拡大とシェア獲得が喫緊の目標のようです。

ライバルのUberEatsもようやく47都道府県での稼働となり、国内の2大プラットフォーマーとしての地位を盤石なものにしています。


こちらは各プラットフォーマーのMAU推移ですが、数字でも2強感は伝わってきますね。

ただ、出前館はアプリ以外の利用も多いので、個人的にはトラフィックは出前館の方が上なのではないかと思っています。



🗾甲子園で試合観戦中に「フードデリバリー」受取り可能 9月17日からドコモら実験開始へ

阪神電気鉄道は、NTTドコモと協業し、2021年9月17日(対中日ドラゴンズ戦)から、阪神甲子園球場の一部座席(三ツ矢サイダーボックス)限定でフードデリバリーの実証実験を実施すると発表した。

オーダーはドコモが提供している「EasyEat」というテーブルオーダーの仕組みを使っているようです。

デリバリーと謳っていますが、店舗から拡張されたボックス席からオーダーが入り、そこに店員が席までもっていく、といったイメージですね。

今回は実証実験で席数が制限されているのでこれでもできますが、全席での実施となると難しいので、抜本的な開発も必要になりそうです。



🗾飲食予約サービス「PayPayグルメ」、21年秋に始動 PayPayでの事前決済で無断キャンセル防止も

ヤフーはスマートフォン決済サービス「PayPay」ブランドの飲食店予約サービス「PayPayグルメ」を21年秋に始めると発表。PayPayと連携したクーポンや独自キャンペーンを展開し、リピーターなど飲食業界のユーザー獲得につなげる。

これはスーパーアプリ化の一環ですね。

初期費用や固定費は無料。ユーザーが予約して来店した時のみ費用が発生する成果報酬型で、予約時にPayPayを使った事前決済機能も提供。」ということですが、既存のグルメサイトのように、機能追加や販促強化には費用がかかるということだと、結局のところ飲食店には優しくないサービスですし、なにより差別化ができないと思います。



🗾飲食サービスをTOYOTA Walletにアプリとして順次搭載

トヨタファイナンシャルサービストヨタファイナンスは、トヨタ決済アプリ「TOYOTA Wallet」において、ベース機能である決済手段の充実に留まらず、食生活を利用できる飲食サービスをTOYOTA Walletに“ミニアプリ”として順次搭載し展開していくと発表した。

トヨタの決済アプリもスーパーアプリ化を目指しているんですね(驚

トヨタ車を使っているユーザに限られると思いますが、トヨタ車を使っていなかったり、そもそも車を所持していないユーザはターゲットに入っているのか気になります。



🗾横浜市立中学校の完全給食へ「デリバリー型」全員提供も検討

横浜市の山中市長は自身が掲げる中学校の完全給食化に向け、現在の選択制デリバリー型方式を全員制にすることも含めて方式を検討していく考えを示した。横浜市立中学校では、民間事業者のデリバリー型弁当を法律上の給食に位置づけ家庭弁当との選択制が取られていて、市が目標とする喫食率は20%。

毎日のお弁当作りは家庭にとっても大きな負担ですし、冷凍食品も多くなる中でレパートリーも偏るので、デリバリーによる給食というのは素晴らしいアイデアです。



🗾宅配ピザの大手「ドミノ・ピザ」 アイディアの電動3輪「AAカーゴ」のテスト導入開始

電動バイクを展開するバイクブランド「aidea」は、宅配ピザの大手「ドミノ・ピザ ジャパン」と、電動3輪バイク「AAカーゴ α4」の売買契約を締結し、新規オープンしたドミノ・ピザ日高猿田店に6台を納入した。

こちらがプロモーション動画。

めちゃめちゃかっこいい!

また、デザインだけでなくバックもできるという機能性とEVならではの低燃費性!
静音なのは夜間でもGoodですが、逆に歩行者が気付かない可能性があるので、運転者はさらなる安全運転を心掛けたいところです。



🗾Uberでも出前館でもない。池袋に出没する謎の配達員の正体は

リトルチャイナタウン・池袋北口周辺にいるのは、水色や黄色の見慣れないユニフォームを着た配達員たち。彼らは池袋や高田馬場、新大久保など中国人が多い地域で活動する、中国人向けフードデリバリーサービスの配達員。ここ数年で「EASI」「Hungry Panda」「飯大将」「anydeli」など4社以上が都内で活動している。

以前、この青いパンダの配達員を見かけたときめっちゃ気になってたんですが、ようやく謎が解けました。

当該サービスについてはこちらの記事が分かりやすかったです。

面白いのは中国人をターゲットとしつつも中国では展開していないところ。

中国人は各国に進出し街・コミュニティを形成していますので、その中国人をターゲットとしたサービスということですね。




📈調査・研究データ

📈2020年度外食&中食動向(2020年4月~2021年3月:東名阪夕食)

外食市場規模は2兆1630億円(前年度比 -44.8%)、中食市場規模は1兆4715億円(同+19.8%)。「飲酒主体」業態の市場規模は-57.2%、コロナ禍で飲酒市場縮小が顕著。「1人外食」「土日外食」「地元外食」等のシェア拡大。

📈食品宅配市場に関する調査を実施(2021年)

2020年度の食品宅配市場はコロナ禍の宅配需要拡大で二桁成長を達成
~フードデリバリーサービスが充実、外食・ファストフード宅配市場が急拡大~

📈コロナ禍後の「デリバリー・テイクアウトの利用」女性若年層が利用増

感染症対策で「デリバリー・テイクアウトの利用」をしているのは全体で12.4%。
女性若年層がコロナ禍後にデリバリー・テイクアウトの利用増。女性20~30代の約3割がコロナ禍後に「行う機会が増えた」、女性10~30代の約2割が「行うようになった」と回答。

各社の調査・分析データが発表されたので、コーナーを作りました。

1つ目のホットペッパーグルメ外食総研のデータでは、外食・中食それぞれの喫食回数・単価が年度推移で載っていますが、やはり2020年度で大きく変化しています。

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出典:2020年度外食&中食動向




🌎海外のニュース

🌎Uber EatsとPostmatesは、段階的な価格設定を導入

Uber EatsとPostmatesは、15%、25%、30%の料金プランを用意した新しい階層型の料金体系を発表。DoorDash社は4月に3段階の手数料体系を開始し、Grubhub社も段階的な手数料プランを提供している。

この3プラン制はすでにDoorDashが先行して行っていました。
UberEatsの詳細はプランは以下の通り。

15%の「ライト」料金プラン:
このプランでは、配達料が高くなり、Uber Passの特典も受けられません。また、このプランを選択したレストランは、広告やプロモーションを行うための費用を負担しなければならず、消費者が自社のブランドを直接検索した場合にのみUber Eatsアプリに表示されます。

25%の「プラス」と30%の「プレミアム」プラン:
消費者への配送料の割引、アプリでの視認性の向上、Uber Passの特典などがある。プラス会員は広告やプロモーションの費用を支払う必要があるが、Uber Eatsは毎月100ドルを上限にプレミアム会員の広告費と同額を提供する。プレミアムプランでは、アプリのホーム画面でレストランが上位に表示される。

基本的にはライトプランとプラス&プレミアムプランの2つに分かれており、導入時はライトから入って、営業状況によりプラスへとアップグレードしていくイメージですね。



🌎「Uberはドライバーを従業員として扱うべき」という判決がオランダでも下る

「配車サービスのUberのドライバーは、オランダにおいて個人事業主ではなくUberの従業員として分類されるべきだ」という判決をオランダのアムステルダム地方裁判所が下した。この判決によって、UberはオランダのUberドライバーに対して、タクシー業界の労働協約にのっとって給与を支払う必要がある。

スペインや中国、イギリス等でもこの問題は裁判沙汰になっており、手数料問題と合わせてフードデリバリープラットフォーマーの2大課題となっています。

そもそも当初は従業員としない働き方、いわゆるギグワーカーというスタンスが好まれて市場が拡大していたところですが、キャズムを越えてマジョリティ層が入ってくるとどうしても色々な声が大きくなってしまいますね。

従業員として雇うことで管理コストが上がった分は飲食店や顧客が負担することになりますし、従業員とするのであればシフトも発生するので、そもそものビジネスモデル自体が破綻しそうな気もしますが…。



🌎Glovo、食料品のピッキング&デリバリーのスタートアップ2社を獲得

スペインのGlovo社は、都市部でのコンビニエンス・ショッピングに特化したダークストア・ネットワークを運営するオンデマンド・デリバリー・プラットフォーム。食料品の計画的な購入にも力を入れており、マドリッドを拠点とするLola Market社とポルトガルのMercadão社の2つの地域の「Instacartスタイル」の食料品のピッキング&デリバリー・スタートアップの買収を発表した。

各国でフードデリバリープラットフォーマーの横展開が加速していますが、もはや食料品・日用品を運ばないプラットフォーマーは無くなりましたね。




以上。

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