🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/9/7～13］

2020年9月14日 07:47

先週の金曜日にたまたま六本木の交差点に降り立ったら、DiDi Foodのバッグを持ったお兄さんが、ドコモのシェアサイクルに乗っていたのですが、そろそろ東京でも始まる兆し、と見ていいのでしょうか。

六本木で見かけましたが、もう東京でも始まってる？？ pic.twitter.com/XTah5960In
— マサキノブシゲ　🚲🍣事業会社マーケ担当 (@nbmasaki) September 11, 2020

📰プレスリリース

📰グルメ回転寿司「すし銚子丸」が自律歩行型ＡＩ配膳ロボットを試験導入

大手グルメ回転寿司の｢すし銚子丸｣を運営する、株式会社銚子丸が、「自律歩行型完全ＡＩ配膳ロボット」を｢すし銚子丸雅習志野店｣に試験的に導入。今回導入したのは、飲食業界向けITシステムサービスを提供する株式会社アルファクス・フード・システムの外食産業向けAI配膳ロボット「サービスショット｣。

📰コロナ禍の中、横浜中華街初の自動配膳ロボット「T5」の実証実験を開始

横浜中華街にある招福門株式会社が運営する招福門は、当店の香港飲茶食べ放題フロアに新型コロナウイルス感染症の予防対策として、AIを活用した非接触型自動配膳ロボット「T5（ティーファイブ）」導入の実証実験を開始した。

特に中国を中心に普及しつつある配膳ロボットですが、日本でも幸楽苑の導入以降、日本でも導入事例が増えてきた印象です。

各社導入しているロボットは様々ですが、目的は"省人化"と"非接触"ということで、"非接触"はもとより本当に"省人化"に繋がるのか。ユーザ側の反応含めて、今まさに実証実験段階、というところですね。

📰【国内初】NoCode（ノーコード）で作られたモバイルオーダーアプリのSmartDish（スマートディッシュ）が登場！

株式会社CARCHはNoCode（ノーコード）開発ツールのAdalo（アダロ）で開発したモバイルオーダーアプリ『SmartDish』のサービス利用を開始。SmartDishとは外食における注文から提供までの待ち時間がなくなるサービス。

来てますね、ノーコードの時代が。
アプリを触ってみるとわかりますが、ノーコードと言われないとわからないですし、言われたところでノーコード感は全くありません。

ニュースとしてはついついノーコードに目が行きがちですが、外食予約アプリとしての使い勝手はどうか？
まだ登録店舗数が少なく、利用時間帯もランチタイムのみですが、今後どのような展開をしていくのか楽しみです。

また、こちらはノーコードで、メルカリのようなサービスを作ってしまった方のnoteです。

会員登録、購入はもちろん、出品までできるのはスゴイですね。

📰定額制テイクアウトアプリ POTLUCK（ポットラック）が、飲食店の空き時間をワークスペースとして開放する「テレワークできるお店」の掲載を開始しました。

定額制テイクアウトアプリ「POTLUCK（ポットラック）」を運営する株式会社RYM&CO.は、飲食店の空き時間をワークスペースとして開放する「テレワークできるお店」の掲載を開始。コロナ禍で売上が減少する飲食店と、ワークスペースの確保に困るビジネスマンの課題解決を目指す。

飲食店の遊休時間活用は、SPACEE（スペイシー）が先行しているイメージですが、POTLUCKはレストランと緊密な関係を持っているので、親和性は高そうですね。

また、POTLUCKはtoB向けのサービスとしてレストランをターゲットとして包材のECサイトも立ち上げており、メイン事業から少しずつ横展開を図っています。

📰Oisix、大戸屋監修のミールキットで大戸屋の味をご自宅で再現

ミールキットなどの食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地株式会社は、運営する食品宅配サービス「Oisix」において、株式会社大戸屋ホールディングスが運営する「大戸屋ごはん処」が監修したミールキットを販売開始。当社と大戸屋HDは、8月14日（金）に業務提携契約を締結。

大戸屋を主語として見ると、外食の新しい魅せ方と捉えることができ、店内飲食はもちろん、デリバリー・テイクアウトだけでなく、自身でその料理を作るという体験によって、日常化をより促進できると思います。
そもそも大戸屋の公式サイトや料理本で積極的にレシピを公開しているのもいいですね。

また、本業務提携によって、

1. 大戸屋で家庭向け冷凍総菜・弁当のサブスクリプションサービスの開始
2. 大戸屋店舗でのOisixとのコラボメニューの提供を開始

大戸屋側でも様々な販売が展開されるとのこと。

今、大戸屋は大きな岐路に立たされていますが、さらに顧客に支持されるブランドとなるのか、今後も注目です。

🗾国内のニュース

🗾「LINEデリマ」は「出前館」に統合へ--テイクアウト含めたフードプラットフォーム目指す

LINEはオンラインカンファレンス「LINE DAY 2020」において、同社のデリバリーサービス「LINEデリマ」とテイクアウトサービス「LINEポケオ」を「出前館」に統合すると発表した。

今年のLINEDAYはオンライン開催ということで、アーカイブは全てLINEのyoutubeチャンネルにアップされているようです。

この中で出前館としての取り組みを社長の藤井さんが語っており、以前から伝えられていた通り、LINEデリマと出前館を統合させつつ、さらなる日常化に向けての戦略を発表しています。

戦略の１つに「配送品質の向上」を掲げており、
　・料理品質
　・配送時間の正確性
　・スタッフの身嗜み/対応
という３つを設定し、さらなる日常的なユーザ体験の向上を目指すとのこと。

まさに自社で配送員を抱えるからこその強みを前面に押し出してきていますし、今の国内におけるデリバリーにおいて特にアップデートが求められている部分だと思います。

🗾マクドナルド、Webからモバイルオーダーが可能に。アプリ不要

マクドナルドのモバイルオーダーが、公式Webサイトから利用できるようになる。全国のマクドナルドで対応。アプリのダウンロードや会員登録をすることなく、Web版モバイルオーダーサービスを利用できる。

個人的には週に2～3回（主に朝マックで）使っているヘビーユーザですが、これだけスマホの事前注文の裾野が広がっているにもかかわらず、まだまだ律義にカウンターに並んでいる方は多くいることに驚きます。

さらに裾野を広げるべく、アプリを落とす手間やなんらかの心理的ハードルを下げる意味では必要な機能、ということですね。
ちなみにすでにアプリをDLしていると、WEBでアクセスしてもほぼ強制的にアプリが立ち上がるようになります。

🗾セブン、コンビニ宅配1000店規模　食品など店から直送

セブン－イレブン・ジャパンはコンビニエンスストアから消費者に商品を直接届けるスピード宅配を始める。2020年度内に東京都内の100店舗で始め、21年度以降に少なくても1千店規模へ広げる。店舗から最短30分で届ける素早さでアマゾン・ドット・コムなどのネット通販勢に対抗する。

セブンイレブンもデリバリーを始めるということで、配送自体はセブン専用の配送子会社が担当するとのこと。

コンビニデリバリーと言えばローソンですが、

セブン＝自社配送［質・コスト重視］
ローソン＝他社（UberEats）配送［スピード重視］

両社でこのような違いがあり、今後この差がどのように顧客に受け入れられ、そして成果に差が出てくるのか、楽しみですね。

🗾セブン、ロボットが商品お届け　都内で実験

セブン－イレブン・ジャパンは自動走行ロボットによる商品配達サービスの実験を2021年1月に始める。東急不動産などが手がける複合施設「東京ポートシティ竹芝」に入居するソフトバンクグループの占有フロアの店舗で実証する。専用サイトからスマートフォンで注文するとロボットが商品を積んで運んでくれる。

ソフトバンクグループ内で制限された実証実験ですが、今やビル内でロボットが活躍する姿は容易に想像できますね。
画像を見る限りはZMP社のDeliRoのようですが、実際はどんなロボットなのか気になります。

🗾タクシー飲食配送10月全面解禁　コロナ特例を恒久化

国土交通省は10月、タクシーによる飲食品配送を全面解禁する。当初期限とした9月末で打ち切らず、恒久的に運べるようにする。オンライン診療などコロナ禍での期限つき規制緩和は利便性向上や新たな商機につながっており、安倍晋三首相の後継政権でも恒久化の検討が進むとみられる。

実際にタクシーデリバリーをまだこの目で見たことはありませんが、もはや配送・接客のプロとして、デリバリー業界には欠かせない存在になりつつあると思います。

効率化を追求するためか、ここ最近は配達員のニュースが絶えませんが、これからデリバリー業界がさらに盛り上がるためには、このあたりのアップデートが必須ですね。

🗾クックパッドは除外、「プロのレシピだけ」検索できる「レシピけんさく」

ネットで公開されているプロのレシピだけを検索できるサービス「レシピけんさく」β版が公開。料理名や材料を入力すると、関連するプロのレシピだけがヒット。クックパッドなどユーザー投稿型のサイトは表示されない。

個人的には、そういうニーズもあるんだなぁ…程度ですが、調理時間やカロリー、塩分量を設定しての検索もできるので、そういった視点での利便性はあると思います。

🗾商業施設の飲食店を“丸ごと”サブスク化　新宿ミロードが初導入

飲食店マーケティング支援会社のfavyは、小田急SCディベロップメントが運営する「新宿ミロード」の対象飲食店で横断的に使えるサブスクリプションサービスを始めた。商業施設単位で飲食サブスクを導入するのは初の試み。

個店としては、サブスクという名の会員制度のようなイメージになり、記事にあるとおり来店頻度向上に寄与しそうです。
また、今回のようにモールを丸ごとサブスク化すると、モール全体の活性化に繋がり、大きな囲い込み効果を発揮しそうです。

🗾ドライブスルー方式での注文商品受取りサービス「ドライブピックアップ！」本格稼働

イオンリテールは「イオン東久留米店」を皮切りに順次、専用レーンやインターホンなどを備えたドライブスルー方式による注文商品の受取りサービス「ドライブピックアップ！」の本格稼働を開始すると発表した。

カーブサイドピックアップと呼ばれる分野ですが、海外ではウォルマートが先行しているように、車社会における大型スーパーでは、ほぼ必須のサービスになりつつあります。

🗾料理の絵をAIが認識、テークアウトできる店を検索　ホットペッパーで新サービス

リクルートライフスタイルは、食べ物の絵をスマートフォンカメラで撮ると、AIがその料理を認識し、テークアウトできる飲食店を自動で検索するサービス「おえかきテイクアウト」を始めた。情報サイト「ホットペッパーグルメ」の特設ページで提供する。

家族で楽しむための飛び道具的なコンテンツですが、やってみると結構盛り上がりました。

実際に子供に絵を書いてもらい試してみましたが、結果的には何度かやっても正解とはならず…。

プレゼンテーション1

範囲を変えて撮影してみたのですが、オムライスを書いたつもりでも、AIにはまだ難しかったようです。（とはいえ、煮魚と判定するとはいかがなものか…。）

（今回は正解ではありませんが）AIに正解を伝えると、その料理をテイクアウトできる近くのお店を紹介してくれます。

🗾ぐるなび、Go To Eatキャンペーンページをオープン　事前予約でポイント還元

農林水産省の「Go To Eatキャンペーン事業」について、プレミア付き食事券の食事券発行事業者、オンライン飲食予約でポイントを付与する事業者は決定している。ただし、二次公募分は含まれておらず、食事券発行事業者は今後さらに増える見込み。

すったもんだあった施策ですが、事業者が決まりそのうちの１つ、ぐるなびがLPを公開しました。

実際にはまだ開始をしておりませんが、「ランチの場合は人数✕500ポイント、ディナーの場合は人数✕1,000ポイントを付与。」というなかなか好待遇な内容でどこまで利用者が増えるか、ですね。

🗾すかいらーく／食べきれなかった料理の持ち帰り推奨で食品ロス削減

すかいらーくホールディングスは、食品ロス削減の取り組みとして、お客が料理を食べきれなかった際は、持ち帰りを推奨し、持ち帰り用の容器「すかいらーくもったいないパック」を無料で提供すると発表。

この時期は特に注意が必要ですが、素晴らしい取り組みですね。
店員さんに声を掛けるのはなんとなく気が引けますが、今やタブレットが用意されており、そこにメニューとして追加されるとのこと。

🗾自販機で「ひんやり」布マスクを販売　1都3県で　コカ・コーラ傘下のFVジャパン

コカ・コーラボトラーズジャパングループ傘下のFVジャパンは、清涼飲料水の自動販売機で布マスクの販売を本格的に行うと発表した。マスクは専用のビンケースに入れ、缶ジュースと同様「冷たい」状態で販売する。マスクは1枚800円。

（もはやフードではないですが…）
自販機という機能だけでなく、冷やすという機能もうまく使った施策ですね。（800円はちょっと高い汗）

🌎海外のニュース

🌎Chipotle Mexican Grill、アプリに「グループオーダー」機能を追加

Chipotle Mexican Grillが、デジタルチャンネルに「グループオーダー」ボタンを追加。この新しい注文機能は、サードパーティのデリバリーアプリに共通しているもので、顧客が注文を開始してから、その注文にアドオンすることができる誰かにリンクを共有することができる。

グループ注文機能も各所で増えてきましたが、実際にどのくらい需要があるのか、気になるところです。

🌎ケンタッキー・フライド・チキン、DoorDashでのデリバリーを開始

ケンタッキー・フライド・チキンをあなたの玄関先に配達してもらうことができるようになった。

今やファストフードにおいてデリバリーサービス出店は必須。

🌎Just Eatがビットコインへ

欧州のフードデリバリー大手「Just Eat」がフランスの宅配サービスで、仮想通貨ビットコインによる支払い手段を可能にしたことがわかった。

わざわざビットコインでの決済を導入するということは、それなりにフランスでは使われている、ということなのでしょうか。

🌎「死神とのレース」逆走は当たり前。過酷すぎるフードデリバリーの実態を告発、中国の運営企業に批判殺到

「フードデリバリー」が一般化した中国で、配送員のあまりに過酷な労働環境を告発した文章が反響を呼んでいる。配送員はAIによって定められた配達時間に縛られ、赤信号の無視や逆走といった危険な運転を強いられているという。反響の大きさに、サービスを提供する運営元は大急ぎで待遇の改善を打ち出した。

この現状はとても持続性のある事業の姿ではありません。
また、「注文時に"あと5分/10分長く待てます"というオプションを実装すると発表。」とありますが、この機能も全く本質的なものではありませんね…。

反面、こちらは素晴らしい取り組み。

具体的な内容はこちら。

・24時間開放
・無料で利用可能な冷水・温水サーバー
・電動バイク充電設備、修理工具セット、スマホ充電スポット
・気温や天気の変化に合わせて、しょうが湯や使い捨てレインコート
・女性配達員のための「女性専用思いやりセット」

🌎ウォルマートが独自のドローン宅配サービスのテストを開始

アマゾンがアメリカ連邦航空局から「Prime Air」という、ドローン宅配サービスの利用を承認されてから数週間後、ウォルマートが独自のドローン宅配サービスをテストしていることを発表した。

🌎ドローンのゲーム。空中配達のためのZomatoとDunzoの準備ができて、Swiggyはすぐに参加するかもしれません

ZomatoとDunzoはそれぞれバンガロールの郊外とアルワールでトライアルを実施。ZomatoもDunzoもドローンによる食品や医薬品の配送を視野に入れている。

ドローン関連も実証実験のニュースが増えてきており、アメリカだけでなくインドにも。

また、Zomatoは大型の資金調達を行ったようです。

🌎米アマゾン、レジなし小型スーパー「ゴー・グロサリー」の2号店をオープン

米アマゾン・ドットコムは、ワシントン州レドモンドにレジなし小型スーパー「アマゾン・ゴー・グロサリー（Amazon Go Grocery）」の2号店を出店した。ゴー・グロサリーの1号店は2月25日、ワシントン州シアトルのアマゾン本社近くにオープンしている。

Amazon Goのグロッサリー版ですが、以下の記事のAmazon Fresh含めもはや、カテゴリが曖昧になってきました（汗

以下ではAmazon Freshの記事を載せていますが、ターゲットや取り扱い商品等はかなり似通っており、違いがあるとすれば、完全レジ無しか、そうでないか、くらいでしょうか。

🌎入れるのは一部の招待客だけ！オープン直後のAmazon Freshで買い物をしてみた

アマゾンはカリフォルニア州ウッドランドヒルズに新たな食品スーパー｢Amazon Fresh（アマゾン・フレッシュ）｣の1号店をオープンしたが、中に入ることができるのは、限られた招待客のみ。近くに住むエリック・ウェインさんは、このAmazon Freshに招待された数少ない顧客の1人だ。店を訪れたウェインさんが目にしたものとは？

「Amazon Freshは、格安の食料品店と伝統的なスーパー、ホールフーズ（Whole Foods）を足して3で割ったような店」と、書いてありますが…言葉ではよく分からないですね（笑）

本記事にはとにかく大量の写真が掲載されており、店内の雰囲気を読み取ることができます。
やはりメインは最新スマート・ショッピングカート｢Dash Cart（ダッシュカート）｣でしょうか。バーコード読み取りや決済だけでなく、生鮮食品の重さまで計測されるとは…。

🌎人工肉のビヨンドミート、浙江に生産拠点

植物由来の材料で作る「人工肉」を生産する米ビヨンド・ミートは、浙江省嘉興市の嘉興経済技術開発区に人工肉の生産拠点を設けると発表した。2021年に本格稼働する見通し。

世界最大級の食肉市場において、人工肉市場もイコールなのかどうか。
世間ではあまり評価されてないように見えますがどうなるのか。

🌎ウェンディーズの顧客は、従業員の突飛なドライブスルーの行動に唖然としている。

ウェンディーズのある顧客が、ドライブスルーの店員との意外なやりとりを共有、話題になっている。"私は本物の人間だったとは信じられなかった "とTikTokでコメントしている。

特にニュースという記事ではありませんが、昨今のデジタル促進によって、人かロボットかの判別も曖昧になってきてますね。
今回は生身の人だったということですが、それにしても…いい声。

以上。

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