「チャイコフスキーコンクールを経て自信がつきました」───藤田真央、凱旋帰国レポート!「岩谷時子賞」授賞式&コメント(写真7枚)
7月1日。空港から藤田真央が向かった場所は……?
第16回チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門で2位に輝いたピアニスト・藤田真央(20)。
第1次、セミファイナル、ファイナル、それからモスクワとサンクト・ペテルブルクでの2回のガラ・コンサートという超ハードスケジュールをこなし、日本に帰国した当日の7月1日……。
東京・丸の内で行われた第10回「岩谷時子賞」授賞式に、藤田真央の姿がありました。
このたび藤田真央が受賞したのは、「岩谷時子 Foundation for Youth」。
音楽や芸術の功労者に授与される「岩谷時子賞」各賞のなかでも、明日を担う人材の育成のための奨学金授与を目的とした、若手のための栄誉ある賞です。
竹下景子さんから目録とクリスタルを受け取り、
「チャイコフスキー国際コンクール第2位に加えて、このような賞をいただけるとは二重の喜びです」
と挨拶する藤田真央。
疲れた顔もみせずに、フランツ・リスト作曲『愛の夢 第3番』を、凱旋帰国第1弾の演奏としてお披露目しました。
20歳と紹介されると、坂東玉三郎さん、宇崎竜童さん、阿木燿子さん、昆夏美さんといった他の受賞者の方々も、「えっ!」と、驚きのリアクション。
これほど若くしての世界的コンクール入賞は、各界の著名人の方々にとっても大きなインパクトがあったようです。
「2位という順位は、あとからついてきたようなもの」
とはいえ本人は、必ずしも「コンクール」に強いこだわりは持っていなかった……と語ります。
「チャイコフスキー国際コンクールに出たいと思ったのは、モスクワの音楽院大ホールで演奏したいという憧れからでした。ホロヴィッツやギレリスやリヒテルや、それから自分の好きなニコラーエワや……名だたるピアニストは皆あそこで弾いているので」
演奏中も、「コンクールだから、と特別に何かを意識していたわけではなかった」そうです。
「弾いているときは冷静でした。いつも演奏家は冷静でなければいけないんです。パッションをこめて、といっても、暴れまわってはダメで、すべての音を手中におさめなければいけません。
コンクールだけではなく、ガラ・コンサートでの演奏も同じでした。ゲルギエフさんの独特な指揮を『本当にこんな感じなんだ』とか、いろいろ思いつつ演奏していました(笑)でも彼の指揮は本当に天才的でしたね」
さらにコンクールを振り返ってこう語ります。
「2位という順位はあとからついてきたようなものですが、自信はつきました。たとえばお客さんが、モーツァルトのような古典でこんなにも大喜びしてくださる。これが何よりうれしかったですね。
もっとも、古典に関しては、クララ・ハスキル国際コンクール(2017年/優勝)で、すでにある程度の自信は得ていました。このコンクールでは、新たに、チャイコフスキーのような盛期・後期ロマン派で勝負できるかという大きな課題に挑まなければなりませんでしたが、いい結果が出てよかったと思います」
振り返れば、まだ14歳の中学生だった頃から彼の成長を見てきたナクソスのスタッフ。著名な文化人と並んで、華やかな授賞式とインタビューを堂々とこなす様子にもひそかに感激することしきり……。
と思いきや、ひととおり終わったあと、ようやくホッと落ち着いた顔で、
「いまいちばん食べたいのは、たこやき」
とつぶやく様子は、まさにロシアのメディアをにぎわせた「ベビーMAO」。かつてTV番組で「マシュマロみたい」と紹介されたキャラクターは、世界の檜舞台を経たいまも健在のようです。
休む暇もなく、今週末から演奏会ほかさまざまな予定を抱えている藤田真央。ナクソスからも、昨年リリースの最新ソロアルバム『passage パッセージ』につづく何かが……!?今後の情報を楽しみにお待ちください!
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藤田真央 最新ソロ・アルバム
『passage パッセージ ショパン:ピアノ・ソナタ第3番』
~世界的ピアニストの新星 ✕ 世界的レコーディング・エンジニア~
チャイコフスキー・コンクール上でも話題になった
藤田真央のたぐいまれな美音を、
世界的エンジニア・深田晃の最高のレコーディングで。
昨年1月に録音された最新のソロ・アルバムです。
http://naxos.jp/news/maofujita_3rd
【CD】Amazon/楽天ナクソスストア/タワーレコード/HMV
【ダウンロード】iTunes Store/mora/レコチョク
【ハイレゾダウンロード】e-onkyo music/mora
【ストリーミング】ナクソス・ミュージック・ライブラリー/Spotify/Apple Music/LINE MUSIC ほか
【収録楽曲】
リスト:19のハンガリー狂詩曲 S244/R106 – 第2番 嬰ハ短調
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18番 ニ長調 K. 576
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op. 58
シューマン=リスト: ミルテの花 Op. 25 – 第1曲 献呈
ショパン:ノクターン第20番 嬰ハ短調(遺作)
ショパン:バラード第1番 ト短調 Op. 23
モーツァルト=ヴォロドス: トルコ行進曲(コンサート・パラフレーズ)
【演奏】
藤田真央(ピアノ)
【レコーディング・データ】
2018年1月29~31日(セッション録音) / アクトシティ浜松 中ホール / YAMAHA CF-X使用 / 調律 大丸和彦(YAMAHA) / Rec. & Edit 深田晃(dream window) / 24bit/352.8kHz recording
藤田真央 プロフィールはこちら
http://naxos.jp/profile/maofujita
今後のコンサート情報はこちら
https://www.maofujita.com/concert/
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