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世界陸上オレゴン大会から学ぶ 競り合いが生む大記録!!


世界陸上シリーズ第二弾です

ライバルがいるから成長ができる


もはや当たり前じゃん!と言われないか心配ですが、改めてここについて感じたことを書きます。


今大会は特筆すべき世界記録が二つ

男子棒高跳びで6m21という記録を出したデュプランティス
女子400mHで脅威的な記録を出したシドニーマクラフリン

この二人に共通するのは前回大会のドーハで銀メダルであったということです。

ライバルと言われる存在がいて、今回はそのライバルたちに勝ち、そしてしてもとんでもない記録を立ち上げました。

今大会では既に金メダル有力ということではありましたが、圧倒的な力を見せつけていました。
400mHの時にはマクラフリンの前に、ムハンマド(前回金)という選手が走っていて、ある意味目安となっていました。そこを追っかけていき、突き放すことで間違いなく金メダルが近づいていくということもあり、目の前のターゲットを目安にはしていたのかなと思います。映像はこちらから

https://youtu.be/jV_8KfaIY14


しかしながら、スタートして早々に並んだと思えば、どんどんスピードを上げていってすぐさま置き去りにしていきました。いくら先行逃げ切りとはいえ、オーバーペース?と言わんばかりに飛ばしていき、最後まで他を寄せ付けず、圧倒的にゴールして自信の持つ世界記録を1秒以上更新してゴールしました。

この記録というのは前にも書いた地元の声援の後押しもあるかと思いますが、その声援に加えてライバルのムハンマド選手がいたから起きているものだと言えると思います。(オランダのボル選手も!という声が聞こえてきそうですが笑)

現場で見ていて
人生の中でなかなか開いた口が塞がらない経験することはないんですけど、初めて素で頭をかかえて、口が空いたままになって、鳥肌がぶわーって訳もわからず涙も出てきました。異次元な走りと、それを目の前で見られて幸せでした!

世界記録では無いものの、こうした競り合いによって自分の持てる力を存分に発揮して結果を出したと感じる選手が、

男子砲丸投げのライアンクルーザー
そして我らが日本人の4×400mリレーの4走の中島ジョセフ佑気

ライアンクルーザーは、世界記録保持者ですけど、第5投を前にしてライバルのアメリカのコバック選手に記録で抜かれました。実況の煽りも是非ご覧になっていただきたいですが、クルーザーの表情にスイッチが入った瞬間がありました。

勝つのが当たり前になってきた選手がなかなか調子が出ない(既にすごいのは間違い無いのですが)、そんな中でライバルが刺激を与え、そしてそんな中で迎えた投擲。
スムーズに回り出して投げる瞬間に繰り出される砲丸が高い弧を描いていき…
歓声がどっとわき、見事に直前で抜かれた記録を逆転していき、そのままその記録を持って金メダル獲得!

最後に中島ジョセフ佑気について。
彼は東洋大学の現役の大学生ですが、正直400mの持ちタイムとしてはあまり早く無いのですが、このリレーにおいての活躍、成長著し意図感じさせてくれました。
予選のレースの際、日本はかなりいい位置で繋いでいましたが2〜4位までが混戦の状況でした。通常バトンパスの際に、ぶつかってしまうことによってのスピードロスを免れて外にふれたり、避けるような動きをすることもあるのですが、混戦の選手の合間を縫って、この場所は渡さん!とばかりに攻めていきました。
持ちタイムから考えても、他国からはどうしても劣ってしまうので、正直厳しいかということも想像しながらでしたが、彼は冷静にレースを展開していき、最後の200mのコーナーでも他の国の選手が抜きにかかってくるところを冷静に抑えて、最終コーナーにかかって、他の選手に余力が残っていないことを確認して、スピードを上げて徐々に突き放して無事に予選通過となりました。

あくまで想像の世界にはなってしまいますが、この時のメンタリティとして、絶対に先行させないという強い意志と、
自分より早い選手に対しても自分の方が力はあると自信を持って攻めることができる強さがあったからこそこういう結果になったのかなと思います。

自分よりも少し上のライバルとも言える選手たちと共に走ることによって、自分自身を奮起させて、競り合いの状況をうまく活用して自分自身の力に変えているということを感じました。

勝手な先入観で、日本人選手は競り合った時にいききれずに負けてしまうことが多いなと思っていたこともあり、余計に興奮しました!
間違いなく今後の日本代表を担う選手であると確信しました!


さてまとめに入りますが、
競り合いがなぜいいのか、そして良いばかりではなく危険な部分についても考察します。


良い点は自分の少し先にいる目先の目標になるということです。
決して手が届かないわけでは無いけども、少なからず少し先を行っていて、この人に勝つ、自分自身を成長させれば届くという距離に人がいること。
目の前にその結果が迫っていることでそこに向かって行くだけという状態を作ることによって、最終的に結果を出すことができます。

一方で、競り合いがあるからこそ、その人を蹴落とすことで自分がのしあがろうとすること。
あくまで競り合いによって自分を高めるという時に効果を発揮しますが、目の前で手に入らない結果に、あと少しなのにと悔しがって、それを他人のせいにしはじめて投げてしまうということも考えられます。

他にも、近くの存在である人がいつの間にか遠のいてしまうケースも。これによって自分が成長できていないのではという疑いを持ってしまうこと。ゆえに自信を失っていってしまいます。
これの方が多いかもしれません。

これらは全て捉え方ということもあるかもしれませんが、ここで大事なのはあくまで自分基準であるということ。自分がどうなのかという目線で、他人はあくまで自分を高めるために比較として用いるという原則が大事になってきます。

他人が自分に刺激を与えてくれることで、こうしたとんでもない記録を生み出すということはどこの世界でも共通しています。これがまたスポーツの醍醐味なのかなと思った次第でした。


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