何故、島に移住する?
島に移住って、海が好きとか、南国の雰囲気が好きとか、いろいろあると思う。
ぼくは登山が好きで、あまり泳げない。父は長野出身だから、どちらかというと寒い地域にルーツあり。
そんなぼくが奄美群島の徳之島に初めて行ったのは、2016年のこと。当時の彼女のご両親にご挨拶に行くためだった。
お嬢さんとの結婚を認めてください。これを言いにいく旅。
はじめての島に行くという旅行気分ではなく、お嬢さんをくださいと伝えるミッションが重責すぎて、どきどきとしたなんとも言えない心持ちでした。
島に着くと彼女のお父さんが迎えに来てくれて、徳之島を少し案内してくれた。景勝地である岩場のムシロ瀬ではヘビに遭遇し、ソテツのトンネルでは、頭上から紫色のカニが降ってくる。
なんだこの島、荒々しい。よくもわるくも手付かずの、原始の雰囲気を残している。
沖縄には旅行で行ったことあって、ずいぶん過ごしやすくて、今思うと観光地化された島は整備されてたんだなぁと。
徳之島は、そのまんまだった。
このまま、結婚すれば、この島と繋がりが出来る。いずれは住むこともあるかもしれない。そんなこと考えて、正直不安になったのは今でも忘れてない。
でも、島にびびってた気持ちをほぐしてくれたのは、海だった。喜念浜というビーチに遊びに行ったら、誰もいなくて、海を気軽に貸切出来てしまえる驚き。ヘトヘトになるまではしゃいで、海風を浴びながら、タマゴおにぎりを食べて休憩。
この時間が心をほぐしてくれたのは間違いない。
そして、島に少しだけ馴染んだ最後の夜に、ご家族にご挨拶。わざわざ島まで来たのだから本気なんだろうなと、お父さんからお許しを頂きました。
そう、この時点では島に住むことは決まってなかった。ただ、島出身の彼女と結婚することが決まっただけだった。でも、こういう環境があり、ここで暮らす人々がいて、時間がゆっくり流れていく感じ。それを知ったことが、今後の考え方に大きく影響していくのでした。
徳之島への恩返しとして「何か」します。例えば、地域活性、教育の普及発展、空き家対策改修などなど、何か役に立ちたいです。