すべてを忘れて一からやり直す

すべてを忘れて一からやり直すということ。私はそのことを公園で散歩している時いつもそれを考えている。すべてを忘れるなんて出来るのって人は言うかもしれない。だけど、いつまでも過去の辛い出来事を引きずって生きるのもどうかと思う。そんな辛い出来事をいつまでも思い出し、感傷に浸って生きていてもしょうがないんじゃないか。それよりもすべてを忘れて一からやり直した方がずっと楽なんじゃないかと私は思っている。そんな事を考えながら私は目の前を通る人から豆をもらい、そしてもらった事を忘れてまたもらう。そんな風に私はいつもすべてを忘れてまた一からやり直す。人は時折私を見てぽっぽっぽはとぽっぽ、豆は欲しいかそらやるぞ♪と歌いながら豆を投げてくることがある。そう、私は鳩、三歩歩くと忘れてしまうあの鳩なのだ。