ベートーヴェン:ハンマークラヴィアを演る
男がハンマーを手にピアノの横で挨拶した。
「ええっと、今からベートーヴェンのハンマークラヴィア演ります。ちょっと大変な作業なんですけどしばらくお付き合い下さい」
男はそういうなりピアノをハンマーでぶっ叩いた。ピアノがもの凄い音を立てる。しかしそれでもピアノはびくともしない。ベートーヴェンはハンマークラヴィアをやり遂げるには百年以上の時が必要だと言った。男はさすがベートーヴェンやっぱり只者じゃないぜと感心し、しかし俺は百年かかろうがハンマーで絶対にピアノを叩きのめして見せると誓い再びハンマーでピアノを叩くのであった。
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