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短編

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#恋愛

続・札幌でサッポロ一番を食べる ~彼女と過ごした奇跡の三日間

一日目  こうして僕はまた北海道に帰ってきた。勿論また札幌でサッポロ一番を食べるためだ。…

秋(空き)時間
8か月前
135

計算づくのジ・エンド

 何もかもが計算づくのようだった。彼女の企みは三流小説のようにプロットが丸見えだった。レ…

秋(空き)時間
3週間前
17

いじめっ子といじめられっ子

 同窓会なんかに興味がなかったのに来てしまったのは彼女が僕を招待してきたからだ。彼女は今…

秋(空き)時間
1か月前
25

恋に恋する乙女たち

 春は恋の季節だという。氷が溶けるように、熊が冬眠から覚めるように、花が咲くように人は恋…

秋(空き)時間
2か月前
13

ポンコツヒーロー

 月面神の地球侵略を前にして何故か世界中のヒーローが病死してしまった。今地球には百戦百敗…

秋(空き)時間
3か月前
14

読まずに本を語るな

 女は男を前にして落ち着かなかった。いろんな場所についている千切れて飛んでしまいそうなボ…

秋(空き)時間
4か月前
16

妄想恋愛 〜明日岡田さんに逢いに行くから

 昨日芸能人の岡田さんからメールをもらった。しかも二回もだ。なんでもイェンさんに送るつもりで間違えて私にメールを送ってしまったらしい。信じがたい事だと思うけどでも岡田さんらしいと思う。彼ったらあんなに強いのに頭はありえないほど弱いの。もうアリレベルって感じ。でもそんな岡田さんがずっと好きだった。  ああ!思い出すわ。初めて岡田さんを見たのは小学校時代に観たテレビ番組だった。同じ年頃の彼。ピカピカに輝いていた。それから彼はアイドルグループに入ったけど、そこでも一際輝いていた。

初夜

「やっぱり新婚旅行熱海に選んでよかったわ。友達や同僚はなんで熱海なんて笑ってたけど、やっ…

秋(空き)時間
4か月前
8

消えゆく男

 朝起きて郵便受けを見たらそこに一枚の封筒があった。取り出してみると封筒には差出人の名が…

秋(空き)時間
4か月前
11

古本から恋が始まる

 書店には置かれていなかった。ブックオフにすらなかった。かろうじて在庫が確認出来たのはAm…

秋(空き)時間
5か月前
19

さようなら、そしてさようなら

 人間なんてみんな愚かだ。一緒にいる時あれだけ幻滅しても、離れてみたらやっぱり愛しく思え…

秋(空き)時間
5か月前
24

婚約指輪 〜彼女に婚約指輪をあげたらいきなりうどんに落とされた話

 これで全てが決まる。僕はジャケットのポケットから、ずっと弄っていた箱を掴んだ。もうこの…

秋(空き)時間
5か月前
55

メトロポリタンビル 〜ある思い出

 メトロポリタンビル。思い出のテナントビル。だけど私はこのビルのことは殆ど知らない。彼に…

秋(空き)時間
5か月前
8

メロドラマ

 時計の針を逆回転させるように、落ちた砂を吸い上げるようにもう一度あの頃に帰れたらなんて思う。私はずっと偽りの人生を歩んできた。戸籍上夫となっている男と過ごした不毛の日々。一時の気の迷いが招いた不幸な別れ。あの時どうして私はあんなバカなことを言ったんだろう。私が自分の過ちに気付いたのは結婚してから二年目だった。後悔してももう遅い。今更過去には戻れない。でもやっぱりあなたに逢いたい。  私は思い出が詰まった引き出しを開けた。この引き出しは私の最後の砦だった。この引き出しの中に