琵琶LOVER

琵琶が好きですが、自分では弾きません。 今の賃貸物件は楽器が禁止されていますし、楽器を…

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琵琶が好きですが、自分では弾きません。 今の賃貸物件は楽器が禁止されていますし、楽器を抱えてカラオケボックスやスタジオに通う気力体力も、今のところありません。 師匠と弟子の特殊な関係性も、精神的に無理そうです。ヤ⚪︎ハ音楽教室のライトなノリで琵琶が習えたら、やりたいです。

最近の記事

琵琶活ノート

梅田明日佳さんの『ぼくの自学ノート』の 影響を受けて、琵琶活ノートを作っています。 取材などはしませんが、本で知ったことなどを まとめてあります。 琵琶の写真などはカラーコピーして貼っておき、 見返したことで、流派による楽器の違いや 名前など、すぐに覚えられました。   気になる演奏者や研究者のお名前も控えておいて 何かの時にすぐに気づけるようにしてあります。   なんでもスマホで調べられる時代ですが 人間の脳は6秒でレスポンスがないと 興味を失うという研究もあるので、 琵

    • 琵琶のブームと大衆受容について

      琵琶ブームの着火はイケメンイケボの永田錦心氏 大正時代に空前の琵琶ブームがあり、それはイケメンイケボの超絶天才琵琶師「永田 錦心[ながた きんしん](1885-1927/明治18-昭和2)氏の登場によって巻き起こった。 永田錦心氏は、17歳で薩摩琵琶を習い始め、 19歳で北白川宮殿下の御前で演奏。 23歳で「一水会」を結成。 27歳で「薩摩琵琶錦心流」の宗家となった。 28歳のとき、大正天皇の御前で演奏&その後も二度演奏。人気は不動のものとなった。 大正時代はポピュラー

      • 琵琶を聴くための基本知識 その2 〜主な流派5つを抑える〜

        1・薩摩琵琶正派(さつまびわせいは) 他の流派に比べて、古い伝統をもつ流派。 発声と演奏は豪放で、大きなバチで激しくかき鳴らす奏法は迫力があり、武士に好まれたのも納得。 演奏の特色としては、即興的であること。 歌の特色としては、これも即興的な性格を持っていて、力強い発声、時には雄叫びのようなさらなる力強さで表現する。 東京の琵琶学演奏大会では、私が見てきた限り、 薩摩正派の出演は多くない。 おそらく、東京ではなく九州地方に在住者が 多いのではないかと思う。 2・筑前琵琶

        • 琵琶を聴くための基本知識 その1 〜琵琶(楽器)の主な種類5つを抑える〜

          1・楽琵琶(がくびわ) 雅楽に用いられる琵琶で、和音を担当。 とにかくサイズがデカいです。 横に構えて弾きます。 バチは丸くて、しゃもじっぽいです。   2・平家琵琶(へいけびわ) 学琵琶から派生した琵琶。 『平家物語』を語る際に伴奏をします。 室町〜江戸時代には盲人組織の最高位である「検校(けんぎょう)」の人々が用いたそうです。 3・盲僧琵琶(もうそうびわ) 盲僧が用いた琵琶で、全体的に細身です。 バチも細め。 三味線音楽も弾けるように、柱と呼ばれる部分は高くなっ

        琵琶活ノート

          琵琶への興味の変遷 その5 〜琵琶LOVERになる〜

          琵琶を弾きたいという欲望、それを叶えるためには軽い気持ちで踏み出しては良くなさそうだ、という心配はさておき、 「琵琶はカッコいい」という当初からの感覚は まったく変わらない。 そんなわけで、弾く方は置いといて 琵琶を聴く方を趣味にしていこうと思い立ちました。 第四次琵琶マイブームの幕開けです。 普通に琵琶を聴くのが第一次ではないのが おかしな話ですね。 さて、それではどうやって聴いていくかです。 時間や財布との相談もありますが、 私にとって琵琶は見た目のカッコよさが重要

          琵琶への興味の変遷 その5 〜琵琶LOVERになる〜

          琵琶への興味の変遷 その4 〜和楽器の世界の特殊性〜

          どうしても琵琶を弾いてみたい。 それはもちろん、鶴田流以外にありえない。 『さわり』を読んでからというもの、天才琵琶師の鶴田錦史氏にシビれきった私。 そんなわけで、体験教室は鶴田流に絞って探した。 ウェブページを見ているだけで、ワクワクする先生たちが見つかっていく。 さすがは鶴田流、カッコいい先生ばっかりで選べないわ、どうしよう。   しかし、第三次琵琶マイブームは 例のウイルス騒動によって、終わりの見えない待ちの時間が生まれたことと 「和楽器の世界の特殊性」 によって終焉

          琵琶への興味の変遷 その4 〜和楽器の世界の特殊性〜

          琵琶への興味の変遷 その3 〜東南アジアや中東で琵琶に出会う

          やっぱり日本の琵琶って、カッコいい 私がカッコいいと思っていた琵琶は、薩摩琵琶とその派生琵琶であることがわかった。 「立てて弾く」 「バチがかなり大きい」 という特徴がある。   しかし、東南アジアや中東で出会った琵琶は、横に構えて弾く上、バチもないらしい。 なんともおとなしやかな楽器で 「これはこれで悪くないけど、やっぱり日本の琵琶は超カッコいい! 一度でいいから弾いてみたい。どこかに海外普及のために外国に在住している琵琶師はいないものか。次に一時帰国したら体験お稽古に申

          琵琶への興味の変遷 その3 〜東南アジアや中東で琵琶に出会う

          琵琶への興味の変遷 その2 〜鶴田錦史氏の伝記『さわり』の筆者との邂逅〜

          持ちネタとなった「琵琶法師勧誘」 ライブハウスに通うマイブームが終わり、琵琶法師文化も途絶えたけれど、かつて琵琶姐さんと呼ばれていたというネタは残った。 「なんでそんなに琵琶法師が気になったんですか?」 「よくわかんないけど、カッコいいから」 「琵琶を弾いてみたらいいんじゃない?」 「このトシから弦楽器なんて、何もかもがキツいよ。練習しようにも近所迷惑だし」 とか言いながら、バーのカウンターで飲んでいたある日、隣の男性が 「僕、琵琶の本を書いたんですよ」   屁漏れ必至の驚

          琵琶への興味の変遷 その2 〜鶴田錦史氏の伝記『さわり』の筆者との邂逅〜

          琵琶への興味の変遷 その1 〜ライブハウスに舞い降りた琵琶姐さん〜

          琵琶法師? なんかカッコいい 『平家物語』は学校教科書の収録作の中で、特に好きでもなかった。 むしろ辛気臭くて、キライな部類。 けれど、物語の伝承が、琵琶法師という特殊な人々によって行われてきたことには興味を持った。 なんかカッコいい… RPGのパーティに一人いてもいいカンジ。   その琵琶法師が最後の一人になったというニュースを見かけたのは、もう30年前くらいだったろうか。 その頃の私は、ライブハウスで売れてないロックバンドを観ることにハマっていて、ギタリストを捕まえて

          琵琶への興味の変遷 その1 〜ライブハウスに舞い降りた琵琶姐さん〜

          令和六年度 琵琶学演奏大会鑑賞記

           日本琵琶学協会による演奏会なので、演者の実力はさまざま。  中級者クラスから師匠クラスまで出てきます。  号名だから上手いというわけではないし、号名ではなくても驚くほどの演奏をする方も。それを分かった上で観に行かないと、一見では途中で帰りたくなるかもしれないです。  琵琶学演奏大会は、年に3回行われますが、今回は昼の12時から17時頃まで5時間強、休憩は10分です。  全部聴く人はあまりいないようで、演者のお弟子さんや友人知人がその人だけを観て帰ることが多いようです。  

          令和六年度 琵琶学演奏大会鑑賞記