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琵琶への興味の変遷 その2 〜鶴田錦史氏の伝記『さわり』の筆者との邂逅〜

持ちネタとなった「琵琶法師勧誘」

ライブハウスに通うマイブームが終わり、琵琶法師文化も途絶えたけれど、かつて琵琶姐さんと呼ばれていたというネタは残った。
「なんでそんなに琵琶法師が気になったんですか?」
「よくわかんないけど、カッコいいから」
「琵琶を弾いてみたらいいんじゃない?」
「このトシから弦楽器なんて、何もかもがキツいよ。練習しようにも近所迷惑だし」
とか言いながら、バーのカウンターで飲んでいたある日、隣の男性が
「僕、琵琶の本を書いたんですよ」
 
屁漏れ必至の驚きでお話を伺ったところ、男性はライターの佐宮圭氏で、伝説の琵琶師である鶴田錦史氏の生涯を『さわり』というタイトルで出版しているのだとか。
 
ここで第二次琵琶マイブームが巻き起こった。
革命家や天才少女は大好物だけれど、鶴田錦史という琵琶師はまさにそれで、現代音楽家の武満徹氏や指揮者の小澤征爾氏などなど、ビッグネームとの絡みもあって、大興奮の一冊だった。
伝説の「ノヴェンバー・ステップス」の演奏もYoutubeで聴いた。
琵琶という楽器は、やはり超絶カッコいいのであった。痺れる。憧れる。

これが10年ほど前のことだろうか…
ここから現代の琵琶演奏家に興味を持って、あれこれ調べて演奏会に行ってみる…ということにはならなかった。
 
諸事情で日本から離れることになったからだ。
それがなくても、熱しやすくて冷めやすい性質なので、第二次琵琶マイブームは普通に終わってたと思う。

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