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夢を追う者には負うべき責任があるらしい

先日、半年振りに会った友達にこんなことを言われた。

「夢があってそれに向かって努力してる人って、側から見たら格好良く見えるけどさ、当の本人は必死すぎて全然そんな風に思えないよね。」


お、おう。急にどうした。

もちろん、久し振りの再会で開口一番にそれを言われたわけではない。

昼過ぎに集合し、お互い大好きな韓国料理屋さんでランチを食べ、ふらふらとショッピングをしつつ、休憩のために入ったカフェでタピオカミルクティーをズコズコ飲みながら、これからの進路について話していたときの一節である。

私もその友達(以下Kちゃん)も、将来の夢というか、叶えたい野望(ちょっと大袈裟すぎか)みたいなものが結構明確に存在する。

だから、私はKちゃんのTwitterやInstagramなどを見ては、「Kちゃん、今こんなことやってるんだ」「うわ、すごい。これめっちゃ楽しそう!」みたいな、勝手に刺激を受けてモチベーションの糧にさせて貰うことが多い。

そんなKちゃんから突如放たれた名言(?)は、第一印象こそ「どっかの自己啓発本に書いてありそうなセリフだなあ…」なんて思った(Kちゃんごめん)ものの、だんだんと私の興味を沸き立たせた。


という訳で、早速詳しく聞いてみる。


私「言ってることは何となく分かる…けど、急にどうしたの?」

K「いやあ、実はさ。最近、『やりたいことやれててイイね!』とか『人生キラキラしてそう』とか、私みたいになりたい、羨ましいって言ってくれる人がなんかやたら多くてさ」

私「うんうん。…いや、その人たちの気持ちめっちゃ分かるよ。だってKちゃん、いつもキラキラしてて格好良いし、楽しそうだなって思うもん」

K「いや、そんなことないって!マジで違うから!やりたいことをやる=楽しい、になる訳がないし、稽古に出るたび上には上がいるって思い知らされて苦しくなるし」

あ、Kちゃんは、プロの舞台に出演した経験もある役者さんの卵(多分…)です。 


私「そうなんだ。でもさ、憧れられてるっていうか、自分がカッコよく見られてる分には良くない?普通に嬉しくない?」

K「嬉しいっちゃ嬉しいけど…それ以上に、なんか、申し訳なくなるんだよね。『わたし、そんなキラキラした人間じゃないんですよー!』って、声を大にして叫びたくなる…」

私「へええ…Kちゃんでもそんなこと思うんだ…」

K「要はただのプレッシャーなんだよね。分かってはいるんだけど、どうしても苦しくなっちゃって。でも、いろいろ考えてく内に、ある結論に至ったのよ」

私「ほうほう。それは気になるわ」

K「あのね」

コホンと咳払い…ではなく、チュルンッとタピオカを一口すすってから、真面目な顔でKちゃんは言った。



K「やりたいことをやってる人、やりたい人、夢に向かって駆け上がる人、この人たちには『努力』以外にも負わなきゃいけない使命があるって。

周りの人たちからの羨望とか、恨みとか、妬みとか、そういう想いまで背負って、その上で努力を重ねていかなきゃならないんだって」




…少年ジャンプの主人公にも負けないくらい激アツなコメント。今触ったら火傷するんじゃないかってレベルのホットな眼差し。



私がKちゃんに対して凄いなあと感じたのは、もちろん彼女が熟考して至った結論の内容もそうだけど、それ以上に「プレッシャーの原因をきちんと言語化して、正体を突き止めた」こと。

これ、普段の生活でもそうなんだけど、例えば「今日はなんとなく調子が悪いなぁ」って感じたときに、何も考えずただ休むんじゃなく「なんとなく」の部分をきちんと分析・言語化する。

まずは調子が悪い原因をきちんと突き止めるのが大切、って言われるじゃないですか。


当たり前っちゃ当たり前のことなのかもしれないけど、特にKちゃんは、どんな物事にも真正面からぶつかって、それらの本質を自分なりに読み解く能力に長けている。

だから、基本的に感覚で生きている私からしたら、マジで才能だなあって思います。すごいよ〜、ほんとに。


ひゃー、わたしも負けてられないなあ…


また刺激を貰ってしまった。頑張ろう。


そして最後に、




ごめんKちゃん。



プレッシャーになっちゃうのは

よーーーーーく分かったけど

それでも敢えて言わせて欲しい。



やっぱカッコイイよ、



キラキラしてるよ、あんた。











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