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私は旅に出た。君は好きにしろ。07

◆ドキドキベタベタ東南アジア

さて、書きたいことを書きたいように書いてきましたが、よく「どういうルートでまわったんですか?」とも聞かれるので、ここからはだいたい時系列に沿って話を進めようと思います。

まず私が出国したのは2014年4月。もう3年以上前の話です。えっ、もうそんな経つのか!!スタートはベトナムのホーチミン。3ヶ月以内であれば帰国航空券の日程を移動できるFIXという航空券を購入していました。夏には一度日本に帰るつもりでした。だって長期でバックパッカーなんて、生まれて初めての経験だったから怖かったんだもん。だもん。

そんな出国前の心配をよそに、結局帰国して速攻次の出国を決めたわけですが、その当時の私はそんなこと思いもせず、緊張と不安と飛行機の乗り物酔いで吐きかけながらなんとかベトナムに入国しました。

ちなみに出国前に「ベトナムは出国航空券がないと入国できませんがお持ちですか?」と聞かれて「ないです!」と元気に即答したら「もしベトナムに入国できなくて強制送還されても航空会社に文句言いません」という内容の誓約書にサインしてからバタバタと出国するはめになりました。みなさん、入国規定とビザは出国前に必ずチェックしましょうね!

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無事入国を果たしたわけですが、安い航空券だったため到着は深夜。日本の春とはほどとおいベタベタした暑さと湿気と初めての海外一人旅でクラクラする頭のまま、空港で朝まで過ごしました。とにかく、怖かった。たまたま通りがかった日本人旅行者とタクシーをシェアして空港から街中まで出ました。驚いたのはバイクの量!多分わたしがそれまで見て来たバイクの量を、ベトナムを走るバイクの量は1日で抜き去ったと思います。

中国雑技団のように5人くらい乗って普通に走っているのがカルチャーショックすぎて「日本の交通ルールって常識じゃないのか」と今になっては笑ってしまうようなことにいちいち衝撃を受けていました。毎日驚きの連続で間違いなくホーチミン滞在3日で3年は寿命縮んだと思う。

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ベトナムからラオスに入り少し働いて、そのあとタイへ。一旦インドへ抜けたあと、またタイに戻って今度はカンボジア方面へ。
カンボジアでは、アンコールワットで綺麗に日の出が見えなかったので、たまたま一緒に行った日本人バックパッカーが持っていた「ツイスターゲーム」のピクニックシートを使って現地の子供たちと日本人の大人が真剣にツイスターゲームで争って笑い転げたり(後から写真を何度見直しても合成にしか見えない、世界遺産とツイスターゲームの組み合わせの不自然さ)港町のゲストハウスに宿泊したら、朝、私の靴の中でこぶし大くらいのカエルが眠っていて大絶叫したり。
シェムリアップという街をみんなで自転車散策していたら、たまたま現地人の結婚式に遭遇したりもしました。お酒も食事もたくさん出ていて、飲めや食べろやだったのに、なぜかわたしだけ未成年(カンボジアでは18歳からお酒が飲めて、当時の私は21歳)と間違われてどうしてもコーラしか出してもらえなかった話は私の母親が気に入って、しょっちゅう母の友達に話しています。モンゴルでは15歳と間違われて、ゲストハウスのスタッフに「親はいつくるの?」と聞かれました。だから21歳だってば!

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再びベトナムに戻った私は旅中に知り合った友達数人とホーチミンにある遊園地に行きました。日本の遊園地でも大好きなジェットコースターがあったので、ワクワクしながら乗り込むと、ピリリリリリリリ!と発車ベルが鳴った直後に、車両に乗り込んできたおばさんが一人。え、ジェットコースターなのに駆け込み乗車できるわけ?普通は安全バーがロックされて…

なかったー!!!!!!

まさかの自力で押さえつけるタイプ!もはや絶叫マシンの意味が違う!本当に命の危険感じてる!こんなところで死にたくない!!!!寿命が縮むどころか、もはや悟りがひらけそうな境地に達しかけました。生きててよかったです。遊園地の一角にある池でワニ釣り(絶対に釣れない)ができたり、遊園地のメインキャラクター?がLEDでピカピカ光る神様だったりしたから何かやばいと思っていたけどやっぱりいろんな意味でやばかった。ベトナムは最低で最高です。

ホーチミンから飛行機でマレーシアのクアラルンプールへ飛び、そこからタイを目指して北上していきました。アイランドホッピングするルートで、マレーシアの西側にある島を二つ経由してタイに入国するつもりだったのですが、マレーシアはイスラム教徒の多い国。ラマダン(断食)の期間と重なって、船が出航しない!というトラブルもありました。文化の違いに翻弄された東南アジア。

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初日からボッタくられたり騙されたり、バス移動でサンダルが紛失したり、財布がなくなったり、パソコンが盗難に合ったりしながら(盗まれすぎ)、そんな様子を毎日ブログで発信していました。私の場合は、寝すぎか、収納が雑すぎか、酔いすぎか。旅のトラブルの9割は未然に防げます。あとの1割は仕方がないので運に任せましょう。

旅に出ると本当に笑ってしまうようなトラブルがたくさん起きるけれど、全ては帰国したあとの飲み会のためのネタづくりだと考えたら、トラブルも笑い飛ばせるようになりました。面白いことや困ったことをブログで発信すると、みんなから応援してもらえたり、反応があるのが楽しくて仕方なかったです。一人で旅をしていたつもりだったけれど、実際は見守ってくれているみんなと旅をしていました。

私は就職活動を目前に自分の進路に悩んでとりあえず海外に出ました。経験した、という説得力を持つことがいかに重要かという話を、ラオスで働いていたときに現地に住んでいる日本人の方から聞いて、とりあえずでもやってみたことが間違っていなかったなと感じました。「だって私見て来たもん」に勝る説得力はないので、それが自分の将来につながることであれば、今どれだけ反対されていたとしても経験したという事実が何より周りを説得するために一番強いって。

あ、わたしの場合は「だって海外行ったら就職してない人いっぱいいたもん」という理由でそのままフラフラしているので、一見非常識な生き方でも経験したら受け入れてもらえるかもしれない(なんて無責任なことを言うと各方面から怒られそうなのでこのへんで)。


08へつづく!


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著者:山口夏未

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