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「電話で綴りを伝えたい!」

せんじつ 国際電話でしくじりました。

メールや zoom をつかったやりとりが増えたいまでも、やはりいざという時には「電話」が生命線。メールは相手にいつ読まれるかわかりませんし、zoom はすぐにははじめられません。

その点、担当者にすぐに直接ピンポイントで当たれるのが「電話」の利点です。

ことの始まりは、OED オンライン(Oxford English Dictionary Online)の契約更新。ほぼ毎日 OED で語源を確認する作業を行なっているため、これなくして作業は進みません。ところがシステムトラブルで日本からの決済手続ができず、ヘルプデスクとの Live Chat を経て、最終的に電話で解決することとなりました。

ところが、です。本人確認の際、わたしの苦手なアレが出ました。

「確認ですが、お名前の綴りはこれで合っていますか?
 Natsuno AO.」

この最後がクセモノ。
みなさん、これを英語で言えますか? 正解はコチラ(↓)

"November, Alpha, Tango, Sierra, Uniform, November, Oscar, and Alpha, Oscar."

実はこれ、わたしはとても苦手なんです。

電話で相手に綴りを伝えるときは、abc を アルファベット読みするのではなく、独特なコードで呼びます。

いろんな種類がありますが、代表的なものとして【NATO フォネティックコード】が挙げられます。

【NATO フォネティックコード】

International Radiotelephony Spelling Alphabet
(NATO Phonetic Alphabet)

これは NATO フォネティックコードNATO Phonetic Alphabet)と呼ばれているもので、通信で相手に重要な文字や数字を正確に伝えるために使われます。

《使用方法》

実際の場面では、大きくわけて2通りの使い方があります。

① 頭文字を強調する

「A as in Alpha」あるいは 「B for Bravo」 などと呼びます。
ひとつ一つ落ち着いて確認できるので、初心者でも比較的カンタンです。

pen の場合
"P as in Papa, E as in Echo, N as in November."

② そのまま読む

手慣れた方は、単語だけをパパッと早口で並べていきます。

pen の場合
"Papa, Echo, November."

3文字ならばシンプルですが、少しでも長くなると大変です。
今回のケースでは、こちらが使われました。

Natsuno AO の場合
"November, Alpha, Tango, Sierra, Uniform, November, Oscar, and Alpha, Oscar."

残念なことに、わたしにはこれが名詞のオンパレードに聞こえていつも混乱してしまうのです。(言うのも苦手です……)

このパターンに遭遇したときには、落ち着いてゆっくり復唱しましょう。
(→ いつも自分に言い聞かせています)

今回の反省点は、電話した時点で手元にフォネティックコードを用意しておくべきだったということ。そこで早速、A4サイズ1/4サイズをつくってみました。

なんらかの事情で海外に電話される際、お手元に置いておくと便利だと思います。
ぜひ、ご活用ください。

《1セット/頁》

A4サイズ1枚、1セット。かなり大きめ。

《4セット/頁》

A4サイズ1枚、4セット。ちょっとエコ。お友達や同僚とシェアにも。

《使用例》

BBCのドラマ『SHERLOCK』シーズン4、エピソード3にも使われていました。

アマゾンプライムでは、無料で見られます(2022/06/14 現在)。

『SHERLOCK/シャーロック(字幕版)』シーズン4、エピソード3

→ 20:21 あたりで "Golf, Whiskey, X-Ray" と言っています。
  これで "GWX" です。
  何度か同じメッセージが繰り返されるので、字幕版でお楽しみください。

《参考情報》

こちらの Wikipedia のサイトでは、他の呼び方のパターンも紹介されています。
ぜひ、参考になさってみてください。

◆チョットついでに

「万が一 OED Online が使えなくなったらどうしよう」

英単語の語源を調べるのに、OED は欠かせません。万が一にも使えなくなったら、日々の作業が進まなくなってしまいます。そんなわけで サポートデスクの Live Chat に相談したところ、担当者がとても詳しく親切な方で助かりました。

"Leave this with me and I will escalate your case."

この言葉が出てくる時は、指揮命令系統がはっきりしていて、担当者にはその先の対応が明確に見えているということ。今回は先方のシステムバグが原因とわかっていたので、話が早かったです。

「外資系でバイヤーをしていた頃、よくこの言葉を聞いたな」

そんな懐かしい思いと共に、この言葉のもたらす安心感に思いを馳せました。

She (He) knows what she (he)'s talking about.

https://www.lexico.com/definition/talk

そういう時は、大丈夫。

本当にありがとうございました。

日本語で書いても伝わらないかもしれないけれど、念は届くかも!


今回も長文をお読みくださってありがとうございました。

みなさんの「電話」でのメッセージが、しっかりお相手に伝わりますように!

心より感謝を込めて

夏野 真碧

◆最終更新: 2022年6月14日 11:00 AM

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