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がんが特別ってことでもないんじゃないか
子宮頸がんの手術を受けてから1年が過ぎた。
診察は現在3ヶ月に一度、半年ごとにCTを受けている。今のところ異常はなく、「今回もセーフ! 」とほっと胸を撫で下ろす。
先日、Threadsで、「がんになった人にしかわからないこと」と書いた投稿を見かけた。手術したら治ったように見えるかも知れないけど、定期検診の度に不安が続く、というようなことが書かれていた。本当にそうだなと共感した。ただ、それってがん
私が子宮頸がんになった話 vol.20 ひと区切り
私の最後の生理は、奇しくも自分の誕生日に始まった。
湯船に浸かりながら、自分が母親の胎内にいるイメージを思い浮かべてみた。女性は胎児の時既に卵の元になる細胞が入っているという。
今後卵は、卵巣から飛び出しても行き先の子宮がないので、しばらく浮遊して体内に吸収されて行くらしい。
毎月の生理で酷使され、子どもを育て、二度もメスを入れられ(帝王切開)、病気になって取り出されてしまう私の子宮。42年間本
私が子宮頸がんになった話 vol.18 お金のはなし
病気の治療にはお金がかかる。でも、過剰に恐れることはない。利用できるものがいくつかある。
・高額療養費制度(公的医療保険に加入しているだれでも)
・傷病手当金(健康保険組合に加入している場合)
・医療保険(任意の医療保険に加入している場合)
私の場合、精密検査、入院・手術2回治療終了まで約20万円ほどかかった。
今後も定期的に検査・診察代はかかっていくが、一区切りでこのくらい。
高額医療費制
私が子宮頸がんになった話 vol.17 子ども達への伝え方
がんになったことを子ども達にどう伝えるか?
すぐには答えが出なかった。
子どもは当時小2と4歳。小学生にだけ伝えるのが良いのか? 子どもに言ったら他の父兄にも伝わるのではないか? 婦人科検診の大事さを友人や知人に伝えていきたいが、それにはまず自分の治療が落ち着いてからにしたい、などと考えていた。
がんと診断された後、どう伝えたら良いのか分からず「ママは病気で入院することになった」とだけ伝えてい
私が子宮頸がんになった話 vol.16 術後に改めたコト・購入したモノ
ここからは、手術後に改めたコトや新しく購入したモノなどを書いていく。
◾︎改めたこと
とにかくストレスを溜めない
予定を詰めすぎない
疲れたら休む
適度な運動と食事管理
がんになる前、仕事のストレスがピークで本当に辛かったので、仕事はそこそこの評価でいいから自分の生活を守ろうと決めた。また、リンパ浮腫対策として、太ると内側からリンパ液の流れを圧迫するとのことなので、適度に動いてなるべく
私が子宮頸がんになった話 【有料】番外編 ”おしも”の話
ここまで読んで頂きありがとうございます。
婦人科検診から手術までの流れがある程度わかってもらえたのではと思う。書いてあることは全て本当だが、少々省いている部分もある。それは、入院中の”おしも”の話だ。綺麗な話ではないので、今回は有料にさせてください。需要があるかは不明だが、これも現実なんだと言うことを知ってもらえたらと思う。そして、これから万が一私と同じような手術を受けるとして、こういうことがあ
私が子宮頸がんになった話 vol.15 退院、そしてその後
術後5日目の午後、ようやく残尿が3回連続50ml未満を達成した。お通じも少しずつ始まった。退院の条件に達したので、最短で帰れる翌々日での退院をお願いした。元々は5泊6日の入院予定だったが、術後、執刀医からさくっと入院延長を告げられた。自分から希望しなければさらに延びそうだったので、そこは強めにお願いした。看護師から抜き打ちで行われる”リンパ浮腫クイズ”も、もらった資料を再確認して回答できるようにし
もっとみる私が子宮頸がんになった話 vol.14 看護師とのコミュニケーション
今日は、話題を変えてとのコミュニケーションについて書いてみたい。
私は人とコミュニケーションを取るのが上手な方ではない。自分の言いたいことや思っていることを、その場で上手に説明するのが苦手だ。その点、文章は時間をかけて頭を整理しながら書けるので良い。
ちょっとした風邪で病院にかかるのであれば、多少会話が上手くいかなくても、診察で出ている症状をもとに薬を処方してもらうぐらいなのでまだマシだが、今
私が子宮頸がんになった話 vol.13 術後3日-5日目
霧が晴れるように、気分がすっきりしてきた。
肩はまだ痛いが背中の痛みはなくなった。起き上がって歩けるようになり、水分や食事も少しずつ摂れるようになった。人間の身体ってすごい。前日の医師の予言(?)は本当だったのだ。
この日は執刀医から、今回の手術がどうだったかという説明を受ける時間があった。説明は手術中の写真を見せてもらいながらだった。まず、最初の尿管ステントの設置に手間取り手術が長時間に及ん
私が子宮頸がんになった話 vol.12 入院②地獄の2日目
術後2日目。術後から寝かされている枕のない真っ平なベッドから、看護師さんの補助で起きてみた。クラっとくる。そのまま少し休んで、立ってみた。途端に吐き気に襲われる。看護師さんから受け取った袋に戻してしまう。少し休んで再び立って歩こうとしたものの、吐き気が酷くて動けない。
「今はここまでにしておきましょう」と言われ、ベッドに横になる。結局その日は、時間を変えて再度同じことをしても状況が変わらず、寝てい
私が子宮頸がんになった話 vol.11 入院②
2回目の入院当日。前回より長く、今度は1週間ほどの入院だ。手術は翌日。まずは病室について看護師さんより説明を聞き、着いて早々に下剤を飲む。身長、体重の計測、手術する際の麻酔についての説明動画とリンパ浮腫の予防と軽減についての動画を視聴…となかなかやることの多い1日だ。昼食後は麻酔科医の説明を受けに行き、脚のサイズを測る練習をし(リンパ浮腫予防のため今も継続している)、採血した。それから夕方にはおへ
もっとみる私が子宮頸がんになった話 vol.10 術式の決定
2度目の入院話の前に手術方法は最終的にどれを選択したのかについて触れたいと思う。
開腹手術か腹腔鏡か。その前に子宮は取るか取らないか。かなり重要な選択だ。取ると子どもが完全に産めなくなる、取らなければ転移の可能性があるーー
私は「摘出」一択だった。迷いなく選べたのは、子どもが2人いてこれ以上望んでいなかったから。「そうは言っても万が一できたら嬉しい3人目」という考えが正直なきにしもあらずだった
私が子宮頸がんになった話 vol.9 PET-CT
以前、MRIでは骨盤周辺の病変を調べたが、PET-CTではがんが全身に転移していないかを調べた。私の場合、がんがまだ初期で、医師から「がんと診断されたからには一応受ける決まりなので」という言い方をされていたので、「全身に転移してたらどうしよう!!!」という絶望感はなかったものの、可能性はゼロではないと思うと色々考えたくなるので、努めて”無”で当日を迎えた。
それよりPET-CTを受けるにあたっ