見出し画像

ドル円は今後も上昇するのか。

GW中に為替介入があり、一時的にドル円は下げましたが、
再度155円付近まで戻ってきました。

為替介入の規模は合計で8兆円程と見られており、
一方で新NISAの買い需要が、毎月1兆円規模で
ドル買い円売りも入ってきているので、
為替介入をしても意味無いのではないかという意見が多いようです。

また日本は慢性的なデジタル赤字ですので、
貿易収支から見ても、円売りは今後も続きそうです。

しかしながら、ここ最近のアメリカ経済の指標を見ていると、
このままドル円が上昇していくと考えることも
難しくなってきているのではないかと思います。

そこで、今回はアメリカ経済から
今後のドル円をどう見ていくべきかについて見ていきます。





ドル円の今後の動きの結論

結論を言うと、
ドル売り、円売りとなり、
相場は大きな視点ではレンジになるのではないかと見ています。

ここ最近のアメリカ経済を見ていくと、
直近のアメリカ経済指標が
相次いで悪い数字が出てきています。

アメリカ経済の振り返り

ISM製造業景況指数50割れが続いており、
非製造業の方も、50を下回りました。

雇用統計も一言で言うと悪かったです。

雇用統計の詳細を見ていくと、
事業所調査は増えていますが、
家計調査はほとんど増えていない状態が続いています。

また直近発表された失業保険申請件数が急増しています。

また2月のリクルートの決算では、
インディードで、雇用の逼迫の緩和が見られるような数字が出ています。

株式市場にとっては、これらのことで利下げ期待が高まったことで、
好感されています。

このような流れを見ていくと、
現在は市場は、利下げがいつなのか、
それを視点に経済指標を見ている人が多いと言えます。

ただそろそろ経済そのものに視点をあてないといけない時期に
入ってきているのではないかと思います。

先日のFOMCで、6月から保有国債の月間償還上限を
600億ドルから250億ドルに減額することとしました。


金融緩和状態に入っている

これはいわば金融緩和の状態に入りつつあるということになります。
なぜこのようなことをしているのかと言うと、
やはり経済が悪い、失業率が上がってきていることが要因だと思います。

このまま失業率が上がっていくと、
昨年懸念されていた、
ハードランディングの可能性が再び浮上してきます。


ハードランディングの可能性

そして、アメリカの4-6月のGDPが
マイナスになる可能性が浮上してきています。

仮にこのままのペースでいけば、
4-6月のGDPがマイナスで
さらに7-9月もマイナスになる可能性もあります。

そうなると、これはリセッション入りとなってしまいますので、
この状態で、バイデン大統領は大統領選挙にのぞめるわけがありません。

なので、もし仮に4-6月GDPがマイナスになることが明らかになれば、
慌てて利下げをする必要があります。

現状は、市場のコンセンサスは9月の利下げが48%くらいで、
6月7月の利下げはあまり想定はされていないのですが、
9月に利下げをしていては、
リセッションを回避することは難しいので、
そうなると、6月7月にはしておかないといけなくなります。

FOMCまであと一ヶ月くらいありますいが、
もしかしたらこの間に急展開して、
一気に利下げの確率が高まるという展開も考えられます。

そうなると一時的にドル売りとなることも考えられるという形になります。

トランプ前大統領について

またさらにトランプ前大統領は、ドル高を否定していますので、
今後トランプ氏が選挙に有利になっていけば、
ドル買いを解消する動きも出てくることが予想されます。

このような要因もあり、
今後もドル円がするすると上昇していくと考えると、
梯子を外される可能性もあると考えています。

今後の株式市場について

最後に株式市場についてですが、
現在は、弱い経済指標を受けて、
利下げ期待から株価が好感されて動いていますが、
ハードランディングの懸念から、
弱い経済が悪材料と見なされて、
下落する時期に入ってくる可能性もあります。

今後注目すべき指標

なので、まずは5月15日のCPI、
そしてちょうどこの日は、
リクルートの決算でもあるので、
余裕があれば、
インディードの情報等も見ておくと良いのではないかと思います。

サポートありがとうございます!! もっともっと役立つ情報を伝えていけるよう、日々邁進していきます! 今後とも末永く宜しくお願い致します!