【読書メモ】2022年に読んだ本10選
2022年に読んだ本の中で、12月に入っても印象に残っている本を紹介します。すみません、誰得?のnoteですが私の読書メモとして書きます。
前半は小説(1冊マンガ)後半はライティング関係の本で、あいうえお順に紹介します。
1. かけらのかたち 深沢潮 (著)
6つお話があり、それぞれのストーリーに登場した人物が他のお話にも出てきます。同じできごとを異なる視点で語られるので、本音がわかったときのゾクゾクが味わえます。
5つは女性目線の話ですが、子育て中のパパが主役であるストーリーが1つだけあります。私は「アドバンテージ フォー」が一番印象的。女性特有のドロドロした内側の感情を読みたい人や、facebookを使っていた世代にはおすすめです。女って怖いなと再認識。当たり前ですが、自分がつらいと感じていることを他人が理解できるわけがありません。
2. きみはだれかのどうでもいい人 伊藤朱里(著)
県税事務所の人間関係を描いた小説。インスタ投稿で知りタイトル買いした本です。現在無職の私だからはっきりと言えます。人間関係の悩みは職場の人間関係が9割。あるできごとにおいて登場人物ごとの脳内がのぞけます。言い換えると、マンガにある考え事を表すモクモク吹き出しの中身が読めます。そんなこと思っていたのね!という視点が後からわかってちょっとした爽快感が得られました。
伊藤朱里さんの文章にハマってしまい、他の本も読みました。4姉妹とその母親のお話「ピンク色なんかこわくない」もおすすめです。
3. スナックキズツキ 益田ミリ(著)
益田ミリさんの本はほぼ読みましたが、トップクラスでお気に入りになった本です。これはマンガなのでさらさらっと読めます。抱えている悩みは解決しないけど、内側にしまいこんでいた思いを外側に出す機会を与えてくれるスナックのお話です。
私が一番印象に残っているストーリーは、デパ地下で働く女性のお話。みんな自己主張するとか、マグマがあふれると比喩的に話すところも共感できました。
4. 自転しながら公転する 山本文緒(著)
この本はこんな人におすすめです。茨城県民、30代女性、アパレル関係やショッピングモールで働いている、森ガールだった、実家暮らし、職場に先輩も後輩もいる、結婚するのかしないのかどうなの?という相手がいる。
この方の本はどうしてこうも共感してしまうのでしょう。読んだ後はぽわんとして、頭の中に情景が駆けめぐる感覚。昔から好きな作家さんです。山本文緒さんの本で本棚を埋めたかった(泣)
5. 対岸の家事 朱野帰子(著)
専業主婦のお話です。ワーママ視点の部分は過去の自分を思い出し、泣きそうになりました。共感ポイントが多いとどれだけ長編でも最後まで一気に読んでしまう、快感!を得られた本です。
専業主婦であっても罪悪感を背負い込む必要はありません。家族が気持ちよく暮らすための大切な仕事をしているんですよね。この本を読んで罪悪感が少しなくなった気がします。退職後、罪悪感にまとわりつかれている状態で書いたnoteです↓
ここからはライティング関係の本です。
6. 書く仕事がしたい 佐藤友美(著)
図書館で借りて読んだ後、持っておきたくて購入した本です。私はライティングのテクニックやロードマップの本はかなり読みましたが、これを最初に読んでおくべきだったと痛感。むしろ、たくさん読んできたからこそこの本の内容が染みる気がしました。
本気で「書く仕事」につきたいなら読むべき本です。文章術の本ではありません。ライターは簡単に始められるし稼げますよ~と推してくる本でもありません。長年書く仕事に向き合ってきた著者の経験やノウハウがつまっています。物書きで生きたい人に向けた本であるため、私はボディブローのように刺激をもらえました。本の表紙を見た息子の言葉「お母さんのために作られた本じゃん」
7. それ、勝手な決めつけかもよ?だれかの正解にしばられない「解釈」の練習 阿部広太郎(著)
なんとめずらしい!私がkindle端末から半年以上消していない本です(kindleunlimited対象)著者がコピーライターなのでライティング関係の本としましたが、物書き関係なく読んでほしいです。著者の講座を元にした”解釈”の仕方を練習する本で、自己啓発本のような内容でした(この本では自己解釈本としています)
「なるほど~うまいなあ」と思った受講生の回答が印象的です。好きな人と嫌いな人に、キャッチコピーのような名前を付ける課題でした。
8. 虹色のチョーク 小松成美(著)
この取材ライターの本を読め!というどこかの情報に従って読みました。障害者雇用率7割を超える会社が紹介されています。私は障害者雇用に関わったことがあるので、純粋に知識欲が勝ち、最後まで一気に読んでしまいました。経営者や従業員、従業員の家族のリアルを知ることができます。労働で得られることは、人に必要とされ、役に立っていると感じられることです。生きているって実感できますよね(現在私は無職のため、身に染みて感じております)
臨場感があると言った方がいいのか、ストーリー仕立ての書き方に引き込まれました。「〇〇が言った」などの明確な言葉がなくても誰の言葉か流れでわかる書き方で、ほえ~~となりました。
9. ブログライティングの教科書 中島大介 (著)
思考停止でポチった本です。「ブログは誰でも簡単に始められて稼げますよ」という本ではありません。稼げなかったブロガー目線で言うと、この教科書通りにやってないからそりゃあ収益出ないわ、という事実と向き合えます。本気でブログを収益化させたい人向けの本です。ただし一度読んだだけでは内容が理解できませんよ。
本の中身は白黒の世界なので(なかじさんのせいではない)阿部さんを色塗りしたくなりました。なかじさんの文章、なんか好きなんですよね。なんでだろ(好きに理由はいらねえ)
購入者限定特典のひとつである記事添削はお得すぎる特典です。この記事添削の特典は今後なくなるかもしれないので、早めに応募しましょう!私の場合、応募した翌日に返事をいただきました。一年前に書いた記事で応募したので、記事をちゃんと見直せばよかったと大後悔。タイトルだけは10段階中9をつけていただきました(よろこび)
10. ライターマガジン
表紙買いしたライター向けの雑誌です。私が購入した7月号VOL.9は、かくれ繊細さんライターの生き残り術や、ライターとコミュニティとの付き合い方という特集でした。思ったより薄くて割高に感じましたが、濃い情報が得られます。
ライターとつながりたいというタグ付きツイートをしている場合ではないですよ。Twitterでつながっている"ライター"からは得られない情報が載っています。ライターを募集しているメディア情報や校正ツールの話、あるライターのインタビュー記事、ライターコミュニティの情報が掲載されていました。もちろん文章もとっても勉強になります。
今年の気づきポイント3つ
その①出版社から出版された本を読む
今年気づいた重要ポイント。文章を扱う仕事がしたいなら、出版社から出ている本を読むべし。ランキング上位のkindle本であっても、おや?と思うような文章の本は割とあります(初心者の私でも気づくような)編集・校正・校閲された本に触れるべきだよなあと思いました。
その②便利な言葉を多用しない
『はじまりへの旅』という映画を知っていますか?現代社会から離れた山奥で、父親と子どもたちだけが暮らしているところから始まる映画です。父親が子どもに本の感想を聞いたとき、子どもが「Interesting」と答えたら、父親は「Interestingは無意味だ」と言っていました。このnoteを書いているとき思い出したセリフです。
”おもしろい”を封印してどうやっておもしろさを伝えるか。便利な言葉を使うほど曖昧な表現になってしまい、自分が伝えたいことは相手の理解度にゆだねてしまいます。どう表現するかを考えれば、語彙力アップにもつながります。相手に「伝える」より「伝わる」を意識したいですね。
このnoteに何度も登場した"おすすめ"という言葉。この表現も平凡すぎるので別の表現をひねり出したかったですなあ。ライターたるもの、表現の努力を怠ってはいけないのである。。
その③自分の言葉を使う練習をする
自分の言葉で伝えるってどういうことかわかりませんでした。本や映画の感想をアウトプットすることで、自分の言葉を使う練習になるなと思いましたね。私は本や映画のレビューを読むことが好きです。刺さるポイントは人それぞれなので、ちがう角度の感性に触れられる感覚が楽しいです。
最後に反省。noteは自由に書いているので、話が脱線しがちです(すみません)思うままに書けるnoteの良いところでもありますが、この辺は来年の課題とします。noteに書きたいネタはたまっております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。読書は続けていきましょう!
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