人生を再構築するための4つのステップ〜臨床心理士と作った自分の設計書〜
前回の記事から、私が通所していた生活訓練施設でのできごとを書き始めました。
続きを書こうと、当時の面談記録や日記を残しているEvernoteを漁ったのですが、様々なことが蘇り本当にここから自分の人生が再スタートしたんだ、という実感をありありと感じられました。
その中でも自分にとって大きかったのは、10ヶ月間ほぼ毎週行っていた臨床心理士とのカウンセリングでした。
このカウンセリングを軸として、障害受容やパーソナルスペースの確立、他者との関わり方の変化など、周りが驚くほどのスピードで自分らしさを作り上げていくことが出来ました。その様は施設長が「論文書いた方がいい」とお世辞を述べるほどに。
ただ、カウンセリングを始める前に決めたルールで、「カウンセリングで話したことは外に持ち出さない」というものがあるので、ここで公開することはできません。
ただ、今回は生活訓練施設を利用するにあたり、臨床心理士と面談を重ねた上で、自分が進む指針となる4つのステップを紹介したいと思います。
Evernoteから転載し、一部見やすいように修正を施しています。元が箇条書きだったので、適宜補足を入れています。
今後の4つのステップ(数年単位)
1.パーソナルスペースを確認する←今すべきこと
・1人でいる時間を大切にする
・落ち着けている状態=無理をしていない状態
→具体的に落とし込んでいく
→イメージしやすければ戻りやすくなる
・落ち着ける環境を整える=エネルギーを蓄える。例)やりたいなと思ったことをすぐやれるとき
→回復スピードを上げる(年を経るごとに遅くなっていることを実感する)
→→0ベースに立ち返る=パーソナルスペース=最低限絶対守らないといけない場所は死守する
→具体的に条件を落とし込んでいく。例〉睡眠(時間、質等……)、食事……
2.パーソナルスペースに立ち返られるようになる←2年目から取り組むこと。
当時の課題
・分別、判断がつかない(踏ん張りどころ、無理しなきゃいけないところ)
・スイッチが入ると戻れなくなる
〇つまり、パーソナルスペースに立ち戻れるポイントの自覚が必要!
・それが当時できなかった原因
Ⅰ)今ここで頑張ったら、自分の壁が破れるかもしれない……!(だから引き返せない)
Ⅱ)周囲とのコミュニケーション不足(自分から頼れない、甘えられない)
Ⅲ)友人関係(それまでの人生ら無理して生きてきたから、自分が無理しないと付き合えない友人ばかり)
→自分に寄って来る人は、必ずしも距離を詰めようとしているわけではない。当時は、自分に寄ってくる人は全て自分との距離を詰めようとしていると認識していた。
→当時の自分の状況
→→他人との接触=パーソナルスペースを侵害されていると勘違いしている。そのためにエネルギーを遣いすぎているかもしれない。
・対策:人と距離をとる
Ⅳ)どうやったらパーソナルスペースに立ち返られるようになるか
ⅰ)落ち着ける環境を維持する
→日々の行動を振り返る
→落ち着ける環境を維持することを強く意識すること(放っておくと破滅思考に戻ってしまうため)
→自分の落ち着ける環境が崩れる時の注意サインに気付く(上記3点をそれぞれ具体的に落とし込んでいく)
ⅱ)落ち着ける環境を調整する。
→パーソナルスペースを守れない時、どうしたらパーソナルスペースに戻れるか具体的な回復策を準備しておく
3.主体的に行動する(3年目くらいに取組め始められたら……)
・主体的とは―自分だけではどうしようもない時に人に頼れること
・「無条件」⇒他者視点で自分を見る
・主体的であることの難しさ
Ⅰ)社会
→他者からの評価がある
→自分の選択通りに進めない
Ⅱ)幼少期の生育環境の問題←周りに言うと言い訳になってしまう難しさ
Ⅲ)「自分が○○だから××しました!」←iMessageで話すと主体性が出る
→受け入れられないときにどうするか。
4.枠組みがしっかりしている人に近づく(当分先!)
・分別するのは高度なスキル
→自分のパーソナルスペースを侵害されているか否かに気付ける状態が必要。当時は干渉されると全て侵害されているような感覚に陥ってしまう状況だから難しい。
・相手によって自分のパーソナルスペースは変わる。普段より狭くなったり広くなったりする。
→グレーゾーンはエネルギー消費が大きい!
〇対策:主体的に居心地が良い方に持っていく努力が必要
〇相手に合わせていると自分がなくなってしまう
このように4つのステップを設けて、計画的に生活訓練施設での通所を続けました。
結果から言うと、この計画を作った半年後にはステップ2まで完了し、その半年後にはステップ3も概ね完了できました。
冒頭で周りが驚いたと書いたのは、計画の進行のスピードが早い事が挙げられます。
この変化を様々な場所で語り、様々な人に勇気と感動を与えることができたのは、私にとってとても嬉しいことでありました。
ただ、もっと早くこうした支援に出会えていれば、もっと違う人生を送れたのではないかと思わずにはいられません。
だから、社会が変わる必要があるのです。
一方で自分としては、今の自分からいい感じの自分を保てる世界をいかに広げて行けるか。その挑戦の繰り返しが自分の使命だと思っています。
この投稿がどこかの誰かの参考になれば幸いです。