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父の施設面会(4回目)〜ポカリスエットを拒否られ、母親がいきいきセンターに電話をかけて先走る日 10/8

10月8日(金)、定例の方が分かりやすいかと思って、毎金曜日に面会予約を入れていたので、この日、午前11時、母を父の面会に連れて行った。

自分も本当はこの日、予定があったのだが、母が昼過ぎに心臓内科の検査の予約があると言っていたし、父の面会に連れて行った後で、自分の予定は若干時間の融通がきく予定だったために、面会と病院送りを済ませてから向かえばいいかと思ったのだ。

しかし、今回、以前購入したポカリスエットの残り一箱を持っていったところ。小走りで職員さんが来た。

(これのうちの一箱)

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職員さんは私の横に膝をついて、父の動静について説明してくれる。

「あの、ポカリスエットは飲まなくてですね……。
 前に入れていただいたのもだいぶ余ってるんです、せっかく持って来ていただいたからコップに入れて出しても『いらんって言っとうろうが!』って言われて流して捨ててしまってですね…。」

あー。
若干予想通り。
うちの父はポカリスエットとかは嫌いなんである。最初はいい顔して飲んだのだろうが、「美味しいって飲んでありましたよ」という看護師さんの言により入れたが、好きじゃない味のものが追加で来たのでキレたと思われる。

「ああ、まあ、良いですよ。
 持って帰ってうちで消費します。」

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施設職員さんは、一生懸命引き継ぎをしてくれる。
が、どうもうちの父は認知症が進み被害妄想も出て来たようである。
ずっと、パソコンがあるはずって言われてですね、タブレットのことかとも思ったんですけど…。」

なので、iPadとパソコンとYouTubeに関わる経緯を説明し、本人の年金では生活費(施設費用)も足りてないので、こちらが手出しで費用を払っている関係上、これ以上娯楽のための回線を引く予定はないことを説明する。

「あ、そうなんですね。
 ずっと、『ないですよ』って言ってるんですけど、昨日とか『誰かに盗られた』とか言い出してですね。

出た被害妄想!

「いや、入れてもないもの誰にも盗れんでしょう。
 あんまり言うようなら、私(高梨)が取って行ったって言っといてください。
 こっち(家族)を悪者にしてもらって良いんで。」

何にしても、YouTubeを聞きたいだけでも絶対にイヤホンをせずに大音量で流すだろうから無理という話をしていたが、その間、うちの母は何か父と話していた。

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…どうも、動きがあやしい。

父と母の会話の内容を聞き取れていなかったのだが、何を話したんだろうかと思って、
「うん?
 なんか引き継ぐような内容あった?」
と聞いてみたが、母はやけにはっきり
ない!」
と言った。

まったくもって怪しい。

父はその後も、(施設の人が)頻繁に(食事やリハビリに)呼びにくると文句を垂れていた。

面会後、施設の外に出た母親がすぐに言った。

「お父さんがあんなに文句を言う施設はいかん、柳井さん(仮名)に話を聞かないかん、あんたいきいきセンターに連れて行き!」

…「ない」じゃなかったわ、めっちゃいらん話してた!

真正面から否定しても興奮するので、

「ハイハイ、あとでね〜。
 今日は用事あるけん、病院送って行ったらもう去るから。
 今度ね!」

「なんね、あんた、病院は来週よ?」

いや、面会予約取ったって連絡した時、昼から病院って言ったのあんただよな?認知症?
まあ用事が終わったより早く終わるんならいいんだけど。

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そこで、私は自分の用事で外出していたのだが。

午後3時39分に母から電話がかかって来た。

なんだろうかと思って電話に出ると、母親が「あんた、今すぐ来れんね。」と言う。
外出すると伝えていたんだが忘れたんだな認知症だから。
外だと返事をすると、驚きの発言が返ってきた。

「今、うちに、いきいきセンターの人が来とるっちゃけど。
 あんたと話せんかねえって言うけん電話したとよ。」

はい???
何故突然いきいきセンターが??
頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになった私だったが、いきいきセンターの人と電話を代わってもらう。

「あの、お母様が、お父様が入っている施設が高額ということで、他に候補はないでしょうかということでお問い合わせがあったので、お伺いしたのですが…。」

フットワーク、軽ッ!

そんなところだけ動きが早い!
「すみませんが、今から事情を説明しますんで、相槌だけで聞いてもらえますか。」

そうして、説明をした後、いきいきセンターの二日市さん(仮名)は言葉に困っていた。
当日は無理なので、今後何かあればまた相談するという手筈にして電話を切る。

本当になんでそんなことだけフットワーク軽いのか?
まあ老人は突然の思いつきで行動するのである。

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夜!
実家に立ち寄ると、客間のテーブルの上に、バーン!と「親孝行情報マガジン」なるものが置いてあった。

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地域別の老人マンションやら介護施設の紹介雑誌らしい、初めて見たな!

せっかくの情報なので、目を通してみる。

が。

安いところは確かにある。
(今預けているところも一覧の中にちゃんとあった)

但し、条件が軒並み「自立」(自分で歩ける)か、土地が遠い。

「あんた来とったとね!」

母がそう言うので、一緒に見て行き、安いところで介護付きを当たるが、立っている場所を
「これ、〇〇ヶ丘」「こっちは△△町」
と言うたび、
「はぁー!そんな田舎はいかん、遠いねぇ〜!」
と言う。

かろうじて、同じ地域の、お気に召しそうな条件のところは24万だった。
金額上がってるじゃねえか(今のところは19万)。

挙げ句の果てに、
やっぱりそんな、移されんね〜!
 今のところで当分辛抱してもらっとかな!」

と言い出した。

うん。
年寄りは移り気なものである。

現時点(10/13)で、いきいきセンターの面談予約はまだ取っていない。

投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。