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もやもや

 もやもやが募る

 どうにも、もやもや、する。

 この気持ちは、どこからくるのだろう。

 胸の奥底、それは心とでも表現するべきものなのだろうか。

 湧き上がってくる、よりも常にそこに存在しているような、体の内に留まってなお飛び出してもくるような、そんな、感じ。

 もやもや、の正体も判別できないまま、私に何ができるであろう。

 それを感じているのは、私だけではなかった。

「どうして、そうしたんですか? もやもやしているんですけれど」

 そう問われたときに、私も説明がうまくできなかった。けれど、すなおに

「私も、もやもやしています。なんで、そんなことしたんだろう。流れで、そのまま、そうしてしまって、そうしながら疑問を感じて、疑問を感じたまま、そうしてしまって……もやもや、してます。だめです、もう」

 それを聞いて、その方は、そうですか……、と伝えた後に、いつものように接してくれていた。

 私は、そこに安心を求めてしまって、甘えたくなる気持ちをどうにか抑えて、このもやもやを持て余していた。

 もやもや は変わらない。変わらず、もやもやする。

 こんなことを感じてしまうくらいなら、初めからしなければよかった。普段なら、しないことなのに。なぜ、なぜ。

 このもやもやが、きっと、後ろめたさにつながっているのだろう、と感じていながら、今はもう、どうにもすることができない。

 せめて、このことを戒めに、もう、もやもや、しないために。……いや、きっと、もやもやは常に存在しているから、もやもやしないなんてできないと思うけれど。

 せめて、そんなことをしないように、それを戒めにしていこう、と。

 私は、その方の変わらない姿勢を見て、思ったのだ。

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。