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次のチームからは気をつけます。

これをnoteに書くことで、すっきりと昇華されるのか、もしくは心に澱としてどんよりと残るのか。わからないが、どうにも悶々としているから、ここに書きたいと思う。


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次男の少年野球も残りわずか。
秋までずれ込んだ春季大会に優勝して、最優秀選手賞という個人賞をいただいた次男。



それから二週間ぐらい経ったある日。監督が、信者のお母さんに何やらブツブツと言っている。そのお母さんは、うちの妻に寄ってきて、こんなことを言った。

「こないだの個人賞のこと、監督にお礼言った?」

妻は、あわてて息子と、もう一人個人賞をもらった子のところに行き、監督のところへ行くよう促した。

練習の区切りがついて、息子ともう一人は、監督のもとへ。

「どれだけ経ったと思ってるんだ。こういうのは、すぐに来るもんだ」

周りにいるみんなに聞こえるぐらい大きな声で、監督はそう言った。

 
 
個人賞は自チームの指導者が決めている。

私は、「選んでやったんだから感謝しろ」という意味ではないと解釈するし、そうだと信じている。

「"活躍できるような指導をしていただいたおかげです"という意味のお礼」と解釈すると、なんとなくは腑に落ちる。

でも、正直馬鹿馬鹿しいとは思っている。

 
一昨日の日曜日、地区の六年生全員が集まってオールスターが行われた。いつもは敵として戦っている子どもたちがごちゃ混ぜになって、AからDの四チームに分かれて、優勝を争った。

息子は、Aチーム。自チームからは一人。チーム分けが終わって、試合の準備をしているとき、「じゃんけん負けちゃってキャプテンになっちゃった」と笑っていた息子は、開会式で選手宣誓をした。開幕戦では、先発ピッチャーとして、任された二回を完封し、勝利に貢献した。勝ったチーム同士の決勝でも、初めの二回を完封し、決勝点となるタイムリーを打って、優勝。キャプテンとして優勝トロフィーを受け取り、MVPの発表でも、名前が呼ばれて、トロフィーも受け取った。(淡々と書いたけど、これすごいことですよね)

 


同行してくれたコーチとともに、ホームグラウンドに戻った。着くと、そのコーチが息子を呼んでいる。

「個人賞もらったこと、監督に言ったか」

息子が監督のもとに近づくと

「こないだ言ったばかりだろ!なんですぐに言わないんだ!」

私は、そのとき近くにいなかったが、妻は、「あの罵声はあり得ない」と言った。息子は真っ赤な顔をして、下を向いたと言う。

このチームで活動する日は、あと三日となった。

次のチームからは気をつけようと思う。

というか、次は、心から感謝がこみ上げる指導者に出会えると思っている。
 
 

土曜日の準々決勝は、大差で勝利。

明日は、ついに少年野球最後の公式戦。

準決勝。勝てばその日のうちに決勝戦がある。本当に最後の最後。有終の美を飾れるか。

色々あった少年野球の六年間。

父ちゃんは最後、間違いなく号泣すると思う。





いつも読んでいただきありがとうございます。