壁。
家族がいる札幌から東京に来て、単身赴任をしている。
単身赴任となり働き始めた週の、木曜日に高3長男が泊まりにきたのは、精神的にとても助かった。
その土日は、長男が来春進学を想定している東京の専門学校へ行き、オープンキャンパスに参加することにしていた。私も一緒に行き、保護者説明会に参加した。長男は寮に入る予定だが、東京の専門学校に進むことになりそうだ。
一緒には住まないものの、お互いにとって、近くにいるのは心強い。
その後は一週間、私はずっと仕事で、長男は、ただただ一人で遊び回った。
せっかく遊びに来たのに、一人ぼっちにさせてしまったので、彼が札幌に帰る前の日曜日は、一日中、二人で遊び回った。
長男が1歳半までは、家族で埼玉に住んでいた。その頃よく行っていた公園に向かう。
長男が、まだ歩けない頃から、自転車に乗せて、二人でよく通った公園。いつかまた一緒に来たいと、私はひそかに夢みてきた。
そして、このたび16年ぶりの夢が叶った。
🥲感動。
翌日、息子は札幌に帰ってしまう。
長男と、あの公園と、息子が生まれたときに住んでいた街、生まれた病院にも二人で行くことができた。お父ちゃんは感無量。酒も進む。興奮状態の夜。
ウトウトした、そのとき。
ドンドンドンドンドンドン
え?
「何?今の」
息子にたずねると
「すごかった、今。お父ちゃんのいびき」
壁が薄いとは聞いていたが。
隣の部屋からの激しい壁ドン。
これから、ここで住んでいくのか。
深刻な問題にぶち当たることになった。
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