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「どんな状況でも前向きに捉える」雨奇晴好

晴れて好し雨も奇なり
―雨奇晴好―

[原文](蘇軾 飲湖上初晴後雨)
水光瀲灧晴方好、山色空濛雨亦奇

[書き下し文]
水光(すいこう)瀲灔(えんれん)として晴れて方(まさ)に好し、山色(さんしょく)空濛(こうもう)として雨も亦た奇なり

[原文の語訳]
水面に反射する光は波に揺られてきらめき晴れたときは絶好だ、山の眺めも薄暗くなるような霧雨もまた素晴らしい

[解釈]
晴れては水面の輝く様が素晴らしく、雨となれば山を霞める様がこれまた素晴らしい、晴れでも雨でもそれぞれの景色には趣があって良いということです。
普段は車で行くところを、徒歩や自転車に帰るだけで同じ道なのに違った景色が見えてくるという話を聞いたことはありませんか?
松下幸之助氏の言葉に「景気よし不景気またよし」とあります。

人であれば好感度の高い人になると、ちょっとした粗相でも好意的に受け取められると言えます。
野球で言えば豪快なホームランや好プレーはもちろん、空振り三振やエラーでも画になる選手といったところでしょうか。
自分では欠点と思っているところでも、他の人によってはそこに良さを見出してくれることがあるかもしれません。
コロナ禍でスポーツも無観客で試合が行われ、それによってこれまでは声援で聞こえなかった、場内の生音や選手の掛け声が聴こえるようになり、これもまた一趣という意見が見受けられましたね。
スマホの充電が切れてしまい、することがなくなったと普段と違うことをしてみたら、それはそれで充実した時間になるということもあります。

「人生楽ありゃ苦もあるさ」です。苦も良し楽も良し、どんな状況になっても、その中に良さを見出だせるような前向きな思考でいきたいものです。

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