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「ものをつくる」その先にあるもの。 |フリーランスで生きていく #1

「陶芸家」と「フリーランス」は
遠い言葉のように感じるかもしれません。

けれど私は、自分自身は「フリーランスとしてビジネスを行なっている。そのツールがたまたま陶芸である。」という意識の方が強いです。

大きな会社を辞めて、フリーランスとなって。
陶芸家として独立して3年が経ちました。

バイトを辞めて、陶芸に関する仕事だけを毎日して。
都内に住んで、オシャレなカフェでmacbookを広げたり、たまに外食したり、サウナに通ったりするような日々を過ごしております。
(と言うとだいーたいの生活水準を想像していただけるでしょうか。)

陶芸って楽しい、ものをつくるって楽しい。
もちろんその思いは根底にあるけれど、
日々考えていることといえば、
「どうしたら多くの人に知ってもらえるか」
「どうしたらもっと売れるのか」
「ターゲットは誰?どういうアプローチする?」
「年間の売上イメージは?そのためにどういうスケジュールを組む?」

そんなことばかりです。

「陶芸家」という、なんだか人里離れたところにひっそりと暮らすアーティスティックな響きからすると、ちょっと残念に思われる実態かもしれませんね。

***

陶芸家はものをつくることが仕事である。
クリエイターだ。
あるいはカッコよく言うならば芸術家?
でも私は日常使いの食器をメインに作っているので、やはりクリエイターというほうが近しい気がする。

けれどその先には「ものを売ること」が待っています。
企業であればここは別の部署が担ったり、外注したりするのかもしれません。

一人の作家として始まっている私は、その全てを自分一人で行っています。
ビジネスの方法を調べて、勉強して、考えて、あーだこーだ戦略を練って。
試したり、間違ったり、迷ったりしながら日々奮闘しております。
その傍らで土を練り、領収書を整理して経費を計上しているのです。

一人ブラック企業かな?と思う夜がたまにありますね。

***

けどまあ、なんじゃかんじゃもがきながら、
「うまくいった!」「これよかったかも?」と思うこともあり、それを積み重ねて今を生きております。

なので、同じような境遇で一人ビジネスをしている人だったり、これからフリーランスとしてやっていきたいけど実際フリーランスってどうなんだろ?と思っている方に向けて、ちょっとお話できるようなこともあるのかな。どうかな。

というよりは、少しだけ過去の自分に向けて手紙を書くような感覚です。
あーーこういうこと考えたよね、これは大変だったよね、というようなことを思い出しながら、整理して、またこの先を進んでいくための手紙。

陶芸家って日本に何人いるんだろうね。
(厚生労働省的なもののデータで出てるかなと思ったけど分かんなかった誰か調べられたら教えてください。)
まあやはりたくさんいる人種ではないなという自覚はありますので、もちろん私の考えややり方がすべてのフリーランスの方に当てはまるとは思わないです。
なのでフリーランスの心得!!みたいなギラギラしたかんじではなく、「イチ陶芸家があれこれ試行錯誤しているお仕事日記」くらいの、気軽な気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。

***

ものをつくることが仕事であるけれど、
生み出した「もの」が売れなければ、食っていくことはできない。
自分のエネルギーをどれだけ注いで世に生み出したとしても、それが価値をもたなければ、何も生み出していないことと同じなんです。

だから「届ける」努力を怠らない。

ということで連載スタート〜


読んでいただきありがとうございました! サポートしていただいた資金で美味しいものを食べて制作に励みます。餃子と焼肉とカオマンガイが好きです。