「すべての情報は嘘である」と仮定して、情報リテラシーを高めてみる
いつも見ている「視点・論点」。
今日は「世界で拡大するフェイク情報問題」という内容の放送でした。
内容は、巷に溢れるフェイクニュース、その影響と対策についてです。
興味深かったのが、フェイク情報に触れた被験者が、その情報が正しいか誤りかを判断する研究結果です。その回答比率が下記ですが、
正しいと思う、と回答した人は全体の51.5%
わからない、と回答した人は全体の34.0%
誤っていると思う、と回答した人は全体の14.5%
フェイク情報を正しいと思う、と考えた人が過半数に上ったそうです。
年齢の高い人ほど騙されやすいと思いがちですが、年代別でもほぼ同じ傾向でした。
「自分は批判的思考ができている」と自信のある人ほど、フェイク情報を信じやすく拡散しやすいそうです。耳が痛いですね。
で、もっと興味深かったのは、フェイク情報に触れた後に、それを拡散した人が17.3%いて、そのうち、家族・友人・知人などに直接の会話で情報を共有した人の割合が、48.1%にも上ったとのこと。
ネット上での拡散が強いかと思っていましたが、それ以上に、ネットからリアルへの広がり方が強いのには驚きです。そうやって、フェイク情報が伝播していくんですね。
フェイク情報に対してどう対策していけばいいのか、番組の中では、
プラットフォーム事業者による透明性の向上と対策の強化
メディアリテラシー教育の普及
AIを使った偽情報識別技術の開発
などが挙げられていました。
ただ、番組内でも触れられていましたが、行き過ぎた法規制や制限などは表現の自由を制約する恐れがあるため難しいところです。
ファクトチェックについては、日本ではもっと推進されるべきと思いますが、全てを網羅するのは不可能でしょう。
結局は、私たち個人が身を守るためには、個々のリテラシーを高めていくしか方法がないのですが、一朝一夕では成し得ません。
で、ここからが本題なのですが。笑
私が実践しているリテラシーを高める方法があります。
どういうやり方かと言うと。
すべての人、メディア、ありとあらゆる情報媒体が嘘をついている
と、まず考えるようにしています。
ちょっと過激に聞こえるかもしれませんが、理由はちゃんとあります。
まず大前提として、親しい友人も家族も、大手メディアも、SNSの個人の投稿も、すべて嘘をついていると考えます。
そう考えることで、ある媒体(人も含む)が拡散している情報の根拠は何だろうか、と考えるようになります。これがめちゃくちゃ大事です。
その情報のソース、数字、画像や映像、全てを疑ってみます。
判断できない場合、自分でソースや数字について調べてみます。
すると、拡散された情報を鵜呑みにするのではなく、自分の中で一旦消化させ、考える癖がつきます。
まあ、世の中の情報って、ある媒体を通した時点で大体バイアスがかかっているものですし、その媒体にとっていいように切り取られていることもしばしばあるので、全てを疑うくらいでちょうどいいです。笑
気をつけてほしいのが、全てを疑いはじめると、自分で情報をとりに行くことになるのですが、その過程である情報を「真実」だと考えてしまうことです。
陰謀論とかはこれですね。ポイントは、「全てを疑う」であって、「真実」を伝えている媒体は何一つないと考えることです。自分の持っている情報でさえも、正しいかどうか常に疑います。
ある情報に接したときは、それが正しいであろうという仮説を自分の中で消化できるまで考えてみる。これがポイントです。
おしまい。
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