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コンテンツIDって?

 
今どんな曲聞いてますか?
こんにちは、narasuです。
 
皆さん、街なかやお店で知らない曲が流れてきたとき、どうやって調べますか?
今なら楽曲検索アプリ(ShazamやSoundHoundなど)を使えばすぐに曲名やアーティストがわかりますよね。
 
さらに「この曲好きだな、このアーティストのこともっと知りたいなぁ」と思ったとき、どうやって調べますか?
 
今だとかなりの人がYouTubeで検索するんじゃないかと思います。
なぜって、YouTubeならほぼ必ず何かしら探しているコンテンツ(楽曲や動画)に直接たどり着ける、そんな印象ありませんか?
 
YouTubeのユーザーは全世界で25億人と言われてます。
だいたいどんなコンテンツでも、世界のどこかで誰かが上げた情報(楽曲や動画)にたどり着けちゃいますよね。

かくいう私も、ふと思い出した(マイナーな)昔の曲を探してみたものの、各配信ストアでは見つけられず…
結果、YouTubeで一般ユーザーが上げている動画にたどり着く、という経験が何度もあります。
ちなみにこの曲、どの配信ストアにもないんですが、YouTubeにはあるんです…カッコいいんですよね

 
でも今のご時世に、おかしくありませんか?
一般ユーザーがちゃんと許可を取って曲を使ってるようにも思えないのに、なぜ削除もされず残ってるんでしょう?
 
実はこんな問題を解決したのがYouTubeの「コンテンツID」という仕組みなんです。
 
今回は、アーティストの皆さんは避けて通れない「コンテンツID」のお話です!
 
実は2022年時点で、YouTubeにおける音楽の収益の実に30%以上がユーザー生成コンテンツ(UGC)によるものでした。

 
「ユーザー生成コンテンツ」(User Generated Content=UGC)とは、一般ユーザーが作成したコンテンツのことをさします。
 
2年前の時点で、YoutTube上での音楽の収益の1/3がUGCから生まれていたんです、ちょっとびっくりしませんか?
 
この収益を生み出しているYouTube独自の仕組みが「コンテンツID」なんです。

「コンテンツID」とは
【著作権で保護されたコンテンツを識別、管理するためのYouTubeの自動システム】
のことなんですね。
 
例えば…
あなたがYouTubeで動画をアップした後、
「著作権の申し立て」や「著作権の侵害」
という言葉が入ったただならぬ雰囲気のメッセージに見覚えありませんか?
 
【動画は収益化できません
動画「〇〇」は著作権の申し立てにより、収益化ができません。これは著作権侵害の警告ではなく、あなたのチャンネルに影響することもありません。】
 
こんなメッセージに見覚えのある人も多いかと思います。
ちょっと前まではもう少しキツイ言い回しだったかと思いますが、これ見たらまぁビビリますよね…
 
でも実はこのメッセージは書いてあるとおりで、普通に動画は公開できるし、警告(イエローカード的な)でもなく、単純にその動画が収益化できないですよ、というものです。
 
とはいえ「著作権の申し立て」ってなんのこと?って思いますよね。
 
これは
『あなたの動画に他人の著作物が混じっていることをコンテンツIDが検知しました』
という通知のことをYouTubeでは「著作権の申し立て」と表現しているんです。
 
このYouTubeでいう「著作権」という言葉で戸惑う人も多いと思います。
なぜって音楽の「著作権」といえば
・作曲者が持つ権利
・作詞者が持つ権利
の2つを思い浮かべる人が多いのではないかと。
よく言う「著作権印税」という言葉のイメージですよね?
 
ただ、実はYouTubeで言う「著作権」とはもう少し大きな意味での権利のことを指しているんです。
【オリジナルの作品を作成して物理的媒体に記録すると、作成者は自動的にその作品の著作権を所有する】
と定義されているんですね。

 
音楽に限らず、映像(音声+映像)、文学、絵画、広告、ゲーム、演劇…あらゆるものに著作権はあります。
YouTube上でこの様々な「著作権」を監視し、権利者に収益を還元する仕組みを『コンテンツID』と呼んでいるんです。
 
音楽の場合「コンテンツID」に含まれる「著作権」とは
・作詞/作曲に関する権利
・原盤に関する権利
このどちらも含まれます。
 
『原盤』…聞いたことある言葉が出てきましたね!(→こちらの記事をどうぞ!)。
 
そうなんです、あなたの作った楽曲(録音物)も「コンテンツID」に登録しておけば、どこかの誰かがYouTube上であなたの楽曲を使ったりすると、原盤権者であるあなたに収益が入るようにできるんです。
 
もちろん、作詞、作曲に関する著作権も登録しておけば、その権利も守られます。
→著作権管理サービス 登録はこちら!
 
 
では、どうすればコンテンツIDの登録ができるのでしょう?
 
実は「コンテンツID」を運用管理するためには、権利に関する正しい知識と、正確な対応が必要になります。
正直、かなり複雑で専門性も求められます。
そのため、コンテンツIDの登録に関しては、Googleから認可を受けた事業者を通してのみ、登録することができるんです。
→もちろんnarasuで配信すれば、ボタン一つで登録可能です!
ちなみにnarasuでは「YouTubeマネタイズサービス」と呼んでいます。

コンテンツIDを登録するためには、音楽の場合、認可事業者を通してYouTube上に自分の音源ファイルを登録することが必要になります。

音源ファイルがコンテンツIDとして登録されると、YouTube上にあるすべての動画(すべて、です!)がAIで自動にサーチされ、楽曲を使用している動画に対して自動で「申し立て」をつけていきます(もちろん新しくUPされた動画もすべて、です)。

これが「著作権の申し立て」として動画をUPしたユーザーに通知されるんです。
 
ヒット曲であれば1曲であっという間に数万単位のUGCに申し立てがつくこともあります。
さらに今は、YouTubeショートもありますよね。
 
YouTubeのユーザーは25億人、そしてYouTube上には常に1分間で500時間以上の動画がアップロードされ続けています。
この勢いだと、2030年までに動画の総数は200億本以上に達する可能性があると言われています…

YouTubeではそのすべての動画に対して「コンテンツID」のサーチが常に行われていて、その収益が権利者のもとに還元される、という仕組みなんですね。

まさにデジタルだからこそできた、新しい形の権利保護&収益化の方法なんです。

ここ数年で「シェアして使ってもらうことでより収益も増える」という、これまでになかった新しい音楽の収益を上げるツールになってきています。

コンテンツIDは、すべてのアーティストにとってより大きな意味を持つものになっていく事になりそうですね。
 
次回、もう少し深堀りしていく予定です!
 
ここでは
・これからアーティストを目指す人たちに役立つ情報
・デジタル配信特有のTips
などなど、みなさんの音楽活動のヒントになるような情報を、
できるだけわかりやすくお伝えしていければと思っています。
 
ぜひとも感想や、「こんなことが知りたい」というご要望など、
お気軽にメッセージいただければと思います!

ではまた!

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