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ストリーミングサービス:報酬のおはなし

音楽、楽しんでますか?
こんにちは、narasuです。
 
いきなりですが、自分で音楽を聞くとき、なにを使って聞いてますか?
ほとんどの人は、スマートフォンかPCから音楽を聞いてますよね?
実は「レコード」(アナログレコード)で聞いている、というスキモノの方もいるかも知れません(アナログ、いいですよね!実は最近アナログ人気は復活してきているんです)。
CD派はもう少ないかな…カセットテープ? MD?DAT?(歳がバレますねw)
 
とにかく、今は様々なWebサービスを介して、「デジタル」で音楽を聞く人がほとんどではないかと思います。
 
何が変わったかって、とにかく「便利」になりました。
いつでも、すぐに、聞きたい楽曲にアクセスできるようになりました。
誰でも、すぐに、自分の楽曲を届けることができるようにもなりました。
 
誰でもnarasuのような音楽配信代行サービス(=デジタルディストリビューター)を使えば、自分の楽曲をほぼすべての配信ストアで配信することが可能です。
 
配信ストア上では、テイラー・スウィフトの楽曲も、あなたの楽曲も、全く同じ形で聞くことが可能です。
いまや、メジャーレーベルの楽曲も、インディーズレーベルの楽曲も、個人で作ってる楽曲も、同じように配信されています。
1億もの楽曲が配信ストア上には登録されていて、誰でも、どこでも聞くことができるんです。
 
便利ですよね!
 
では、ストリーミングサービスで楽曲が聞かれた場合、どのように報酬が支払われるか、知ってますか?
これ、意外に知らない方が多いかと思います。
 
世界中に数ある配信ストアでは、アーティストやレーベルなど、権利者を守る仕組みと報酬を支払うシステムができています。
 
今回はざっくりとその仕組みをお伝えしていこうかと思います。
 
まず。
 
配信ストアに楽曲が配信されたとして、配信ストアで楽曲が聞かれる(再生される)と、再生数に応じて配信ストアから報酬が支払われます。
 
配信ストアが報酬を支払う先は「楽曲データを納品した契約先」です。
 
この契約先とは、その楽曲の(もしくは楽曲の流通を委託された)権利元であり、レコードレーベルやnarasuのようなディストリビューターとなります(場合によってはアーティスト本人ということもあるかもしれません)。
 
では、楽曲の何に対して報酬は支払われるのでしょうか?
 
これをパッと答えられたらあなたもギョーカイ人ですw
 
答えは「原盤権」に対して、です。
 
楽曲にはいろいろな権利が存在しますが(わかりやすいところでは「著作権=歌詞やメロディの作者の持つ権利」など)、原盤権とは「完成された音源(録音物)の権利」のことを指します。
大雑把に言うと…
原盤権を持つ人/会社」=「レコーデイングのお金を出した人/会社」と解釈してもらえれば間違いじゃないです。
 
配信ストアはあくまで
【「原盤」=「音源」を、「聞かれたぶんの報酬をお支払いする」という契約のもとにお借りします】
というスタンスなんですね。
 
これは逆に言うと「聞かれた分には必ず報酬をお支払いします、という約束」でもありますよね。
実はこの約束を確立したことでストリーミングサービスはここまで広がってきた側面があります(インターネット黎明期は、違法に楽曲データを共有されてしまうことが横行、大問題になっていました…これはまた別の機会に)。
 
配信ストアが権利物への対価を支払うことを約束することで、権利者(レコードレーベルやアーティスト)が安心してデジタルでのストリーミングに配信を許可するようになったんです。
(*このあたりの経緯はNetflixの『ザ・プレイリスト』が題材にしています=Spotify創始者のフィクションドラマ)
 
 
2001年、AppleがiPodを発売、音楽をデジタル(データ)で持ち歩くようになってから、2003年にAppleがiTunes Music Storeで音楽のダウンロード販売ストアを開始、2008年にはスウェーデンでSpotifyがサービスイン、2010年以降はApple MusicやLINEMUSIC、YouTube Musicなど続々とストリーミングサービスがスタートし、音楽はインターネットを介して聞くことが主流になりました。
 
21世紀に入ってあらゆるものがデジタル化されていく中で、試行錯誤しながら音楽を始めとする様々な権利物に対する仕組みも作られてきたんです。
そして今も、試行錯誤は続いていて、日々仕組みは変化しています。
 
さきほど「原盤権」とは「お金を出した人/会社」と言いましたが、
今やPC一つあればかなりのレベルの音源制作はできちゃいます。
スマホの性能も格段に良くなっているので、弾き語りならスマホで録音したものだって作品になります。
さらには個人でもnarasuのようなサービスで自分の楽曲を配信できちゃいます。
 
この場合でも、配信ストアが報酬を支払うのはあくまで「原盤」に対してなので、あなたが個人で、自分のPCで作った音源や、スマホで一発録りした弾き語りも立派な「原盤」として、聞かれた回数に応じて報酬が支払われます。
 
ただ、よほどのことがない限り配信ストアも個人とは契約しないので、narasuのようなディストリビューターを通して支払われる、という形になるんです。
 
原盤の権利者が個人であれば、その収益で機材を充実させるも良し、バンドで自主制作したものであればメンバーとスプリット機能で収益を自動分配できたりもします。

権利者はあくまで「原盤権」を持つ人なので、自分で作って、自分で収益を得て、次の制作につなげる、というようなサイクルや裁量を個人で決めていけるんです。
 
これもデジタルの恩恵ですよね。
 
次回は
【じゃぁ実際の報酬ってどうなってるの?】
このあたりのお話をできればと思います!
 
ここでは
・これからアーティストを目指す人たちに役立つ情報
・デジタル配信特有のTips
などなど、みなさんの音楽活動のヒントになるような情報を、
できるだけわかりやすくお伝えしていければと思っています。
 
ぜひとも感想や、「こんなことが知りたい」というご要望など、お気軽にメッセージいただければと思います!
ではまた!


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