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分かったから書くのではない、分からないから書くのだ

書くことを仕事にされている方って、センスの塊!みたいな文章を書きますよね。

そういう方の文章を読んでいると、「よくこんな表現思いつくなー」とか、「そんな視点から物事を見てるのか!」と、感服することが多いです。

僕のイメージではそういう方は、
初めから物事を独特な視点でとらえ、
頭の中には構成からオチまで「パパパーッ」と出来上がり、
あとはそれを「バババッ」と形にしていくだけ。
意図せずいつのまにか素晴らしい文章になっている。
まさにセンスの塊。才能あるものだけの領域。。。
そんな風に思っていました。

そんな僕の浅はかな考えを180°変えてくれたのがこちらの本です。

「ライター 本」で調べると大体出てくるので読まれた方も多いと思います。ですが、文章に興味のない方にもぜひオススメしたい、名著「嫌われる勇気」の著者でもある古賀 史健さんの本です。

これを読んで感じたことは、いくら文章が上手な人でも、いやむしろ上手な人の方がめちゃめちゃ考えながら書いているということ。
よく考えれば当たり前なのですが、どんなに文才を持った方でも悩みに悩み、考え抜いた上で文章を作成されているということが、とてもよく伝わります。

ちなみに、同じ理由でこちらもオススメです。

個人的に三宅香帆さんの文章はとても好きなのですが、こんな方でも日々悩みながら書いているのかと、とても参考になりました。良い文章を書くための技術をおしげもなく披露してくれています。


「20歳の自分に受けさせたい文章講義」の中で特に衝撃だったのは、どんなに優れた着眼点や構成力を持った文豪たちでも全てを分かったうえで書いているわけではないということ。

われわれは、理解したから書くのではない。
理解できる頭を持った人だけが書けるのではない。
むしろ反対で、われわれは「書く」という再構築とアウトプットの作業を通じて、ようやく自分なりの「解」を掴んでいくのだ。
順番を間違えないようにしよう。人は解を得るために書くのだし、解が分からないから書くのだ。


学校の作文の授業で、あれこれ考えてもなかなか進まずとりあえず書いてみたら意外と進んだ、みたいな経験をされた方も多いと思います。
それは書くという行為自体が、そのことに正面から向き合うことと同義だからです。

書くことは考えること。

いざ書いてみると、「ここは何が言いたいのだろう?」とか、「もっと良い表現方法はないかな?」とか、書き始める前より具体的な悩みが生まれます。つまり書く前より書いている時の方が考えているのです。
書くから考える、そして、考えるから書ける。

そして、そうやって書いて悩んでを繰り返すことによって、新しい発見や新たな結論が生まれることもあります。書きながら悩み、右往左往することで新しい発見や結論に至ることがあるとのこと。

実はこれ、僕も経験あります。(貴様ごときがと言われそうですが)
こちらの記事。

内容としては、サッカーW杯を題材に「組織が輝くには個の力が重要だよね。でもそれには周りの存在も同じくらい大事だよね。」というものです。

しかし当初は、これからのサッカー界は個の力が重要だ!という話を書く予定でした。
でも書いているうちに、

個の力が重要だ
  ↓
そもそも何で個が輝けるの?
  ↓
周りの存在も大事
  ↓
これって実社会も同じなのでは?

という考えに至りました。書き始める前には思いもよらなかった結論に落とし込むことが出来たのです。


書くことは、やっぱり面白いなと思います。
書けば書くほど新たな発見があって、今度はこうしよう!と次の意欲につながります。
まだまだ文章力は足りないですが、悩みながら、考えながら、いつか文章を仕事にできるようこれからも書き続けようと思います。




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