naoya hirano
「 retreat tokeru 」と「 project doors 」についての思考過程を共有します 33 Crystals をまとめて読むには、こちらからどうぞ https://naoyahirano.myportfolio.com/stories-jp
知らなかった。 気付けば足元の砂が波に流されて、 覚束ない中空で途方に暮れていた。 17年住んだ上海を離れ、日本に帰る事にした。 機内、離陸直前に娘がふと振り向いた。 新たな暮らしと、非日常的展開に素直に興奮している、 その瞳の奥から、聴こえない声がする。 「 ねえ、私たち、これからどこに行くの? 」 私は、あいまいに目をつぶって その声をやり過ごそうとする。 答えは、今、手元にない。 ねえ、神様、私たちは どこに行けばいいのですか?
怒涛の日々があった。 私は愚かにあたふたしたまま、 時に諦観し、時に絶望し、 それでも必死に光を求めて、 気付けば、9か月が過ぎた。 今、その時間を振り返り 過去と現在、そして淡い未来を繋ぐ 物語を紡ぎたい。 それが、自分をこの世界に繋ぎ止めるアンカーになればいい。 この世界に来た意味を、嬉しく思い出す端緒となればいい。 語るべき物語の、最初のきっかけを探しながら、 深い酔いに沈んでいく自分を俯瞰しながら、 静かな、静かな夜が更けていく
上の絵は、自分の家にどんな絵を飾りたいかなぁと思って描いた。 生きてると、勝手に色んなステージに移動していく事もあるよね。 小学校から高校までは、返事が「はい!!」なんて大きくて、 学級委員長をしたりして。。 大学で東京に行くと、 「いつも上目遣いだなお前」なんて言われたりしてね、 その後、とんでもない落ちこぼれになって留年中退したり。。 社会に出て、うまく行ったり、 ゴミみたいに扱われたり、 社長になって調子に乗ったり、 火事になって、たくさん失ったり。。 自分でも
目が覚めて窓辺を見て、そのラインの美しさに息をのんだ。 それは、昨日届いた、プルメリアのシルエットだった。 子供達が成長していく。 それを記憶に留めたく、今夏、南の島を訊ねた。 そこで咲いていた花の香りにやられた。 朝、まだ誰も起きていない庭に咲く花を撮る。 上海に帰り、ふとネットでその花を調べてみた。 プルメリアという名前だった。 その香りは、忘れてしまった大切な記憶を象徴している。 季節を繰り返し、年月を重ねる間に 私は何を得て、何を忘れたのだろうかと思った。 落
作陶の一つの快楽は、 たまたま上手くいった器を工房から持って帰り、 呑みながらそれを鑑賞するところにある。 まだ私が高校生だった頃、 とてもおモテになる友達が何人かいて、 羨ましく隣で眺めていたけど、 よくよく観察してみると、 言い寄ってくるのは、まあ多分に嫉妬心などあろうけれど、 それほど可愛くもない方ばかりだった気がした。 その現象は当時の私に、とても不思議に思えた。 その後しばらく考えて、私はある仮説にたどり着いた。 それは、「本当に美しい人は、動かない」という事だ
また、まとめて陶芸の話は書こうと思っているけど、 もう10年ほど上海で器を作っている。 途中全然工房に通ってなかったこともあるけど、 インドネシアにロックダウンで帰れなくなった時、 知り合いの陶器工場に居候させてもらって、 毎日皿を作っていた。 そこから、また作陶魂に火がついて、 最近また色々作っていたのだ。 で、かき氷の皿を作ろうと思った。 最初は6種類の皿を作ろうと思ってスケッチしてたけど 6個に決めるのがメンドくなって、 もう、いっその事100個違うカタチの皿
試作を続けながら、お店の基本的な構造を考え始めた。 人が来て、オーダーして、ちょっと待って、食べる。 外は素敵なテラスのイタリアンだから、 外で食べる人もいるかもしれない。 カウンター内の機材は冷蔵庫、冷凍庫と、その容量は? 一日何人の客をターゲットにするか? そのためのスペースと導線を考える。 PULUを作るために覚えたBlenderで、3D化したのが上。 メニューは6種で、ちょっと考えてみた。 そうなると、次はお皿を作りたくなってきた。 よし、スタジオに行こう!!
まず、お店の名前と、キービジュアルを決めよう。 いったん、ベタに「PULU’S SHAVED ICE」としておこう。 で、絵を描いてみた。 ま、これもどんどん良くしていこう。。 次は、かき氷マシンを買おう。 上海で調べたけど、ない。。 日本で買って、友達のM氏に持ってきてもらうしかない。 おそるおそる電話、快諾、ありがとうM氏。。 さっそくふわふわの氷で、色々作ってみた。。。 う~む、いまいち。 糖度と酸度のデザインが出来ていない。 すぐに本を買った。 47歳にし
その後の話を、忘れないように書いておこう。 PULUを3D化させた後、本業が忙しくなってきた。 ジャカルタで2つ目のレストランをオープンさせるプロジェクトである。 コロナが終わって、久しぶりの旅行なので、 母と嫁を連れて、現地視察へ向かった。 最初のお店をオープンしてから、是非入ってくれと言われてる ホテルのオーナーと会うのが目的だった。 2つ目の店の話は、また別に書こうと思うけど、 そのオーナーとのミーティングで、 店以外に、テラスのカフェでもう一つ何かやって欲しいと
その後物語についても悩んでいたが、 もう一度物語を体験する事自体を考えてみた。 コンテンツがリッチ化していく流れは止まらない。 本を読んだり、映画を観るのが、年々しんどくなっている。そのうち漫画も絵本も読む人口は、ぐっと減るだろう。 ということで、PULUを3D動画化することにした。 教科書を買って、3Dマウスを入手して、パソコンを増強して、 Blenderの空間内にPULUをモデリングしていった。 たのしい。。 はじめてレンダリングした画像がこちら その次に、骨を作
第2稿をシラフで読んで、あぁ、違うなあ、と思った。 PULUの世界にネガティブはない。 その世界は理想の世界であるべきで、 ペンギン村的であるべきだ。 そこから、PULUは来る。 この、まだ、光になじみきれない世界に。 分かった。。。 そういうことだ。 じゃ、何を描くか? 天国!!! それを描こう。 じゃ、何を描こう? 1 イチャイチャLUMI 2 バカ」なUUGO 3 ツンデレSORA 4 おせっかいの愛しさNICO 5 男の美学DALL 6 GAKUの理知
2章まで描いてみたが、いまいちこれでいいのか確信が持てない。 体脂肪率がほぼ1桁のドクターS氏に相談した。 PULUの動機と目的があいまいであること。 それによって、カタルシスが起きない。 よって、物語のメリハリが薄く魅力が半減している。 ということが見えてきた。 なので、141枚を描いた段階で、 設定を見直し、再度描き直すことにした。 カタルシスについて、ChatGPTに聞いてみる。 …………………………………………………………………………………………. カタルシス