気持ちいい曲線
作陶の一つの快楽は、
たまたま上手くいった器を工房から持って帰り、
呑みながらそれを鑑賞するところにある。
まだ私が高校生だった頃、
とてもおモテになる友達が何人かいて、
羨ましく隣で眺めていたけど、
よくよく観察してみると、
言い寄ってくるのは、まあ多分に嫉妬心などあろうけれど、
それほど可愛くもない方ばかりだった気がした。
その現象は当時の私に、とても不思議に思えた。
その後しばらく考えて、私はある仮説にたどり着いた。
それは、「本当に美しい人は、動かない」という事だった。
次の話に移る。
長年芸能界で活躍されている方々のインタビューでも
同様の現象が散見されている。
皆さま口を揃えて、もっと褒めてほしいとおっしゃる。
つまり。
我々は、自分で自分を褒めるしかない。
自分に言い寄って、
自分で自分をチヤホヤするしかないのではないか。
という事で、話は冒頭に戻る。
呑みながら愛でる、我が器の曲線、
いと、なまめかし。。。
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