グルテンフリー&低GIなアハ体験
最近、脱出ゲームにハマっている。
たまたま移動の暇つぶしにアプリを1つダウンロードしてやってみたのがきっかけだ。『手がかりを探してパズルを解く』を繰り返すだけなのだが、これがめちゃくちゃアハ体験を感じるんだよなー。
結果、クリアしては別の脱出ゲームをダウンロードしてを、この1週間に8つくらい繰り返している。僕は本当に中毒性のあるものに弱い。
と同時に、最近カレーにハマっている。
元々カレーは大好きなものなんだけど、改めてカレーって奥深いよねって思ってしまった。というか奥深すぎるよね。他の料理だって全部奥深いのだけど、カレーの難しいところはスパイスの調合というか、何と何をどのくらいの比率で組み合わせるか? にある。僕には想像もつかない。僕だってカレーをスパイスから作ることだってある。男で料理する人なら、ルウを使わないカレーに挑戦した経験が絶対にあるはずだ。たいていの男料理は行き着くところ手の込んだカレーか、角煮か、スープをとってラーメンを作るの3つ(どれも煮込むもの)に終始する。
スパイスから作るカレーの場合、クミン、ターメリック、コリアンダーをほぼ同量入れればバランス取れるし、なんならクミンシードを油で香りづけするところから初めてもそこまで難しくない。チリペッパーを加えることで辛味を調整することだってできる。ここまではなんとかなる。ただ、フェンネルとかフェヌグリークとか出てくると途端にわけわかんなくなるし、ガラムマサラとかオールスパイスとかはすでに調合してあるからどう使えばいいのかわかんなくて脳が憤死する。そんなスパイスがあと何十あるのか!? 結局、最後はスパイスわかんねーってなり、S&Bの赤缶入れてなんとかするみたいなことになる。
きっとスパイスわかる人には、自分の好みの配合を見つけた瞬間、これだ! とアハ体験を感じるのかもしれない。舌がアレな僕からすると、そんなのを感じられる人は非常にうらやましい。
話を戻すと、カレー熱がヒートアップしているのだ。で、実は中野坂上にも良さげなカレー屋が数軒あるのだ。気になっていたいたのは3軒、しかしこれまでは、そのどこも入らずにいた。カレー食べたいなーって時には、CoCo壱行っとけば、まず間違いはないからね。しかし、今回はそんなCoCo壱の誘惑を振り切って、新たな冒険に出た。
中野坂上駅から徒歩3分くらい。「SpiceCurry FIFTY」。ドルフィンオムライスが食べられる「フランキーアンドトリニティ」と同じ並びにあるカレー屋だ。
メニューはこんな感じ。
せっかくだから2種あいがけにしよう。ちなみに僕はキーマが大好きだ。担々麺然り、ミートソース然り、ハンバーグ、メンチカツ、餃子、焼売、そぼろ、などなど、ひき肉を使ったたいていの料理が好き。なので牛ホルモンチリキーマという名には目一杯惹かれてしまうのだが、初めてだから今回は素直にカレーを食べようと思う。ハイデラバードインスパイアってどんな感じなんだろう? 魚出汁かつおタタキカレー? 4つしかないメニューなのに、やけに俺を混乱させやがる! 優柔不断なオレを舐めんなよ!
よし、シンプルに上から順にAとBでいく。
チキンカレーとポークカレーのあいがけ! それで決まり!
お店は夫婦でやられているようで、旦那さんの方が注文をとり、奥さんの方が調理をしているようだ。
待っている間に、もう一枚テーブルに載っていた紙を見る。
へえ、あいがけは4種もできるんだ。トッピングは考えてなかったけど、確かに卵とかパクチーは頼めばよかったかも? 初めてだからどんなカレーかわからないし、頼むのは次回でいいか。
それより3番に目が止まった。
フィフティのカレーはグルテンフリーなのだ。それは今の僕には素晴らしい。と、思ったのだけど、そりゃそうだよね。小麦粉でルーを作らなければカレーってグルテンフリーで作れるよね、本来。スパイスカレーを作ったことある人なら、当たり前のことなんだけど、今更ながらアハ体験じみたことを感じた。しかもバスマティライスは低GIらしい。グルテンフリーに加えて、糖質ダウン。なんて素晴らしいカレーか! と言いつつ、僕はそんなに健康志向でもないのだけど…。
ハイデラバードチキンカレー&ローストスパイスポークカレー あいがけ SpiceCurry FIFTY@中野坂上
なかなか素敵なビジュアルなり。
なんだろう、このライスにかかっている黄色いやつ。と食べてみたけどよくわからない。ターメリックバターソースなのかなと思ったのだけど、いわゆるバターっぽい感じはしない。というか全然クセがないので、なんだか特定できない。
まあいい、まずはチキンカレーの方から行こう。
辛さが5段階中3.5ついていたのだけど、辛くはない。スパイスが舌を刺激するってくらい。けど、うまーい。結構さらっさら。バスマティライスがパッサパサなんだけど、カレー混ぜるとすごくいい。さっきの黄色いなんかのソースもいい感じにライスのパッサパサを補ってくれる。
今度はポークの方。
1cm弱くらいのローストポークがゴロゴロしている。それを齧る。とろとろタイプではなく、ちゃんとローストポークという感じに噛みごたえある肉。で、こっちはこっちでうまーい。ポークだからか、こちらの方が重たいというか濃厚な感じがする。といってもチキンと比べてという感じで、こちらもさらっさらなカレー。どちらもものすごくスパイスカレーなんだけど、めちゃくちゃ食べやすい。
あと、玉ねぎ、大根、キャベツの3つのアチャールもすごく良い。そのままで食べても旨いし、カレーと混ぜて食べてって書いてあったからやってみたら、旨かった。アチャールって日本的カレーでいうと福神漬けにあたるので、口直しっぽく食べるのかな? って先入観を持っていたのだけど、カレーと混ぜると旨いのね。もしかして、福神漬けもカレーと混ぜて食べるものだった? そうだとしたら、僕は50年間勘違いしていたことになる。今度、福神漬けをカレーに混ぜ込んで食べてみよう、そう改めて思った。
あとは、どうでもいいけど、食べ終わりに気付いたことなんだが、ご飯の上に乗せられたうずらの卵を最後まで残してしまう自分を発見したこと。なんか、これって昭和生まれの共通概念かもだけど、子供の頃から八宝菜のうずらの卵とか最後まで残しちゃったりするよね? 無意識だけど、ふとうずらを避けて食べてしまっていて、最後にうずらの卵が残ったのを見て気が付くという、改めて昭和生まれを実感した。なんだか無性に長渕剛を聞きたい気分。ちなみに初めて自分の小遣いで買ったCDアルバムは、高校に入学する直前の春休みにONKYOのコンポを買ってもらったので、それを堪能すべく手に入れた長渕剛のNEVER CHANGEだった。
当時はCD(CDですら発売してまもない頃)をレンタルして、カセットテープにダビングするというのが当たり前だった(その前はカセットテープをレンタルしてダビングしていた)ので、CDを買うというのはかなり冒険した出費だった。つーか、今となっては、どちらにしてもレンタルしてコピーするのが当然というすげえ時代だったなとは思う。著作権とかどうなってたんだろう?
閑話休題。フィフティのカレーは旨かった。カレーってグルテンフリーでいいんだなって改めて思った。ルウ的なとろとろがないから、ちょっと物足りなさを感じるけど、スパイスカレーってそういう物足りなさをスパイスそのもので刺激として補っている。またチキンとかポークとかの動物性の脂が満足をちゃんと埋めてくれるのだ。そういやスープカレーとかもサラサラだけど、ちゃんと満足するしね。ちなみにバスマティライスそのものは全然美味しくないよ。なのにカレーと混ぜると意外と旨しなんだから不思議。これがカレーの奥深さ。まずいハズなのに、組み合わせで旨くなる。これも、ちょっとしたアハ体験だ。
つーか、食べ終わってからでなんだけど、魚出汁かつおタタキカレーがすごく気になる。これどんな感じなんだろう? カツオの藁焼きが載っているらしい。カレーに? あと、キーマも無視したけど牛ホルモンチリキーマってどんな感じなんだろう? ホルモンもミンチになっているらしい。ホルモンとチキンのミンチって食べたことないんですけど…。
なんでこの2つを頼まなかったかなぁ…と、今では後悔する。次はこの2つをあいがけにしよう。
繰り返すけど、今更でなんだかカレーにハマっている。次はどのお店へ行こうかな。あと2軒中野坂上にも候補がある。そのうちの1つは最も行ってみたいと思っていたカレー屋。そのうち必ず行ってやる。
あ、それと、脱出ゲームでカレー屋からの脱出ってのはないのだろうか? 探してみようかな。できたら通常の脱出ゲームじゃなくスパイスの知識がつくようなヤツがあったら最高なんだけど。