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『小さな経済圏を生きる』という事。

小さな経済圏。
これを聞いて何を思い浮かべるだろうか。

私は今、鹿児島の離島「奄美大島」に短期間滞在している。
普段から田舎暮らしだが、都心から近いが故、たまーーに息苦しさを感じてしまう。
そんな現実から離れる為に、ふらっと旅しにきた。

私たちが生きている現代社会。
言い換えると消費社会だ。
このPCも容量が決まっていて、たまに故障するから修理が必要。そして常に進化するから5年ずつ買い替える。
本来、10年以上使い続ける製品を企業が開発すれば良いが、資本主義社会において消費者にたくさん消費してもらえる事こそ正義で、最も利益を生む方法。
あえて欠陥を生んで、たくさん消費してもらうって事。

けど、疲れるよね。
本当に必要かどうかわからないモノに価値を感じて、お金という自分の人生の切り売りした引換券と交換する。
おまけに消費税がついてくる。

誰が何の為に作ったかわからない商品に価値をつけるのが営業職やマーケティング職。そして、人々はそれに踊らされる。
私もそのひとり。

人生28年目であるが、最近顔が見える小さな経済圏に非常に関心がある。
スーパーに並ぶお魚を選ぶよりも、近所のじいちゃんのが獲って来たお魚を頂き、お礼に珈琲をあげる。
誰が栽培したかわからないお花より、近所のばあちゃんが丹精込めたお花を頂き、お礼にお話を沢山聞いてあげる。

そんな小さな経済圏には、お金以外にも充実した利益が返ってきて、自然と心が和み始める。
頂いたら返す。
困ってたら助ける。
感謝されたから感謝し返す。
頑張る人がいたら応援する。
これをコミュニティと言い換えると、お金の流れがなめらかになるのが想像できる。人と人の間をオイルのように回す為にお金というものが生まれたとしたら、きっと本来の姿は優しい隣人だ。

大きくなってしまうと、人は極端に一箇所を見つめるが、
小さいと、幅広く目が行き届き多くを見つめる。

だから小さな経済圏が好きなのだ。


奄美大島滞在先の近所

実は数年前に石垣島に住んでいた事がある。
その時、多くを消費するような社会ではなく、しっかり考えて消費行動を皆がとっていた様子を見た。

離島にはそもそも多くはない。
だけど、豊かさがえげつない。

私もいつかは離島へ戻りたいなと常に思っているが、
今回の旅は、この想いを無くしてはいけないなと改めて思わせてくれた。


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